前回の「夏の日のイージーリスニング」の特集で取り上げようと考えたものの、「本人による演奏動画」が見つからずに断念したのが「ミスター・サマータイム」でした。
まずはオリジナル(1972年)のミシェル・フュガン(&ビッグ・バザール)の歌声からどうぞ。
私は、初めて買ったポール・モーリアのベスト盤(2枚組)でこの曲(邦題は「愛の歴史」)を知った(1976年)。
いかにもポール・モーリアらしいアレンジ、そしてこの哀愁を帯びた美しいメロディが心を捉えた。
2年後の1978年、突然テレビのCMからこの曲が流れてきた。
78年のカネボウのキャンペーンソングに採用され、CMではモデルに服部マコが採用された。
「あれ? 愛の歴史じゃん!」そう思って画面右下に出されたテロップを確認すると「ミスター・サマータイム/サーカス」とあった。この年のオリコンチャートでも1位を獲得し、紅白歌合戦にも出場した(映像はその時のものと思われる)。
この大ヒットによって、フランスのイージーリスニング系のアーティストたちも一斉にシングルレコードをリリースした。題名は「ミスター・サマータイム(愛の歴史)」となった。
多分、カラベリ はシングルカットはされなかったと記憶しているが、この年のニューアルバムのタイトルにしっかりと「Mr.サマータイム」と記されていた。
ではレイモン・ルフェーヴル、フランク・プゥルセル、そしてカラベリ の順にどうぞ。
この4大オーケストラが相次いで新譜を発表し、毎年のように来日公演がおこなわれた時代(1970〜80年代)が懐かしい。
ちなみにこの4大オーケストラの競演を聴くことができるのは意外と少なくて、こんな感じです(思いつくままに挙げたので、間違い、追加等がありましたらご指摘くださいませ!)。
《映画音楽》 男と女・ある愛の詩・シェルヴールの雨傘・パピヨン ・ゴッドファーザー・エマニエル夫人・O嬢の物語
《シャンソン》 愛の讃歌・恋はみずいろ・アドロ・愛の挽歌(ジョー・ダッサン)・哀しみのエトランゼ(ポルナレフ)・愛のはじまり(C.M.シェーンベルク)・愛の歴史・マミー・ブルー(ポップ・トップス)
《クラシック》 アランフェス(第2楽章)
最後にもう一度、サーカス(40周年で歴代サーカス勢揃いのバージョン!)、そして《Love Michel Fugainヴァージョン》をどうぞ。