大ヒットを記録した『鑑定士と顔のない依頼人』で鮮やかなミステリーの手腕を披露したジュゼッペ・トルナトーレ監督の最新作は、一人の天文学者が恋人に遺した“謎”をめぐる物語。数十億年前に死してなお、地球に光を届ける星々のように、命尽きても、我々の愛は大切な人たちの行く先を照らし続けることができるのか。そんな壮大でロマンに満ちたテーマを、名匠トルナトーレが描きあげる。
天文学者のエドには英国が誇るアカデミー賞®俳優ジェレミー・アイアンズ。彼の恋人エイミーには、『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコ。アカデミー賞®作曲家のエンニオ・モリコーネの心のひだに触れる優美な旋律にのせて描かれるのは、次第に明かされていくエドの本当の想いと、エイミーの過去の秘密。天文学者が仕掛けた“謎”がすべて解き明かされる時、極上のミステリーは美しくも切ない“永遠の愛”の物語へと輝きを変えていく。
さて、遅ればせながら、監督ジュゼッペ・トルナトーレ&音楽エンニオ・モリコーネの作品、《ある天文学者の恋文》を観る(高崎シネマテークにて)。
「今年一番の感動作!」というタイトルで綴る予定であった...。
二人の組み合わせとくれば、やはり「ニュー・シネマ・パラダイス」や「海の上のピアニスト」のような「心震える」感動を期待してしまう。
オルガ・キュリレンコ演じるとびっきり魅力的な女子学生(天文学を学び、博士号取得をめざしている)とジェレミー・アイアンズ演じる初老の大学教授との恋物語が軸となって展開する。
物語が始まって間もなく大学教授が他界。ところが不思議なことに、亡くなったはずの教授から、メールや手紙、花束、そしてビデオレターが次々と届く。
こんなミステリー風に物語は進行していくのだが、ちょっと小道具(スマホ、パソコン、手紙、DVD等々)に凝りすぎていて、もうひとつ感情移入ができない。
舞台となったスコットランドのエディンバラ、イタリアのサン・ジュリオ島(いつかここに行ってみたいと本気で思ったほどに美しい!)、そしてそれぞれの人物の心に寄り添うように流れるモリコーネの音楽も、どれもとても素晴らしいのだが...。
まだご覧になられていない方々のために感想はここまで。
*私の映画評・・・⭐️⭐️
⭐️⭐️⭐️・・DVD(ブルーレイ)が出れば絶対に買う
⭐️⭐️・・・レンタルでもう一度観直したい
⭐️・・・・もう一度観るかどうかは分からない
⭐️なし・・多分二度と観ることはないだろう
同じような初老の教授と若い女学生の恋愛物語といえば、ペネロペ・クルス、ベン・キングズレー(ガンジー!)主演の《エレジー》の方が個人的には印象深かった。
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