東大教授への軌跡~世界的な物理学者へ~【仮面浪人からの東大合格】

東大教授への軌跡~世界的な物理学者へ~【仮面浪人からの東大合格】

研究者を目指す東大院博士2年のブログ。首都大学東京理工学系物理学コースで仮面浪人し、2011年4月東京大学理科一類に合格。2015年3月に理学部物理学科を卒業。次なる目標は博士 (理学) を取得し、研究者への道を歩むことです。内容は仮面浪人、受験勉強、大学生活など。

岡山県の田舎の高校を卒業し、1回目の東大受験は数点足りずに不合格。後期で合格した首都大学東京都市教養学部理工学系物理学コースに2010年4月入学。首都大在学中は大学の勉強の傍ら受験勉強を進める、いわゆる仮面浪人を経験し、2011年3月に東京大学理科1類に合格を果たす。
その後駒場キャンパスにて2年間の教養課程を修了し、2013年4月に東京大学理学部物理学科へ進学。

現在は大学院入試を見据えながら、将来研究者になるために物理の勉学に励んでいます。
物理チャレンジ2008、2009出場。

受験生時代の成績、勉強内容などは過去の記事を参照(された方が早いです)。

質問は随時受付中。コメント欄からどうぞ。(ただし質問に対する回答は、読者みなさんとの共有のため、記事にします。)
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もうこのブログを覚えてくださっている方がいらっしゃるかどうか不安ですが...

 

ふと思い出して覗いてみました。高校時代から綴られているこのブログを、なんとなく最初から最後まで見返して、当時の自分にエールを送っています。受かるかどうかわからない中でもがく日々、その努力は報われるよと10年前 (!) の自分を褒めたいです。

 

さて、私シュレディンガーの猫、研究者になりました。COVID-19が世界に猛威をふるい始めた2020年3月、無事に東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 博士課程を修了し、博士 (理学) を取得しました。学位授与式は規模縮小。学部入学式は東日本大震災で、博士課程の学位授与式は新型コロナウィルスで規模縮小という、とんでもない学年になってしまいましたが、それでも東大に入学して、研究を好きなだけやって博士を取得できたというのは本当に幸せなことです。

 

卒業してすぐ、某国立研究所でポスドクをやりました。数年の任期で存分に研究しようと思っていたところ、なんと運良く業界の先生よりお声がけいただき、某旧帝大で任期なし助教になることになりました。東大ではないので、11年住んだ東京を離れましたが、こちらもとても良い環境で気に入っています。新しい環境、新しい研究室、新しいメンバー、新しい研究分野、日々楽しく過ごしています。肩書だけだと順風満帆ですが、研究キャリア的にはかなり紆余曲折あった感じです。でもそれが自分らしいというか、他人に真似できないキャリアを歩むことができるというのは、研究者として大事だと思っています。

 

東大教授への軌跡と銘打ったこのブログ、本当に自分は東大教授になるのでしょうか?(笑) 今の自分は東大を母校として見ていますね。勤務先として考えているかというと、よくわかりません。現在の大学も研究環境的にも、そして地理的にも居心地がよいので、必ずしも東大にはこだわっていないような気がします。でも何かあると「東大ではこうだった」といってしまいます。母校だから、というよりも東大以外の大学をあまり知らないからですよね (首都大もせいぜい1年しかいなかった)。ただ一つ言えるのは、東大を出てよかった、と心から思っています。

 

ということで10年11年前に受験でもがく自分へ、エールを贈りたくこの記事を書きました。また気が向いたら更新します。

みなさんお久しぶりです。というよりも、4年半も更新していなかったこのブログを見てくださってありがとうございます。

 

最近、ホリエモンの受験企画「ドラゴン堀江」をYouTubeで見て、もう8年も前のことになるのに自分の受験のことが懐かしくなって、このブログを覗きにに来ました。合格した当時の高揚感とか、もう忘れかけている駒場での学部生活とか、ついつい感慨にふけっています。

 

さて、東大教授への軌跡と銘打っている当ブログですが、現在のところその名に抗わず、博士課程に進学しました。といっても修士をとったのは2017年3月で、現在、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程2年在学中です。日々研究に邁進し、国際学会や海外留学の機会にも恵まれ、自分が思ったよりも速いペースで国際人になろうとしています。

 

研究内容は個人が特定され得るレベルなので控えておきますが、論文も筆頭著者論文を数本出版することができ、また共著論文で某有名な学術雑誌へ掲載してもらうこともできました。というか後者の経験は夢のようで、それを学生のうちに達成してしまったので、とても驚いています。その時は筆頭著者の共同研究者とともに記者会見に臨み、多くの新聞やウェブメディアを中心に取り上げていただきました。

 

東大教授になれるかどうか、正直わかりませんし、なろうとも思わないかもしれません。東大でさえ運営費交付金の減少のあおりで雇用形態に変化が出ており、僕が准教授になれるくらいの実績を持ったときにポストが残っているかは怪しいところです。また研究環境も国立の研究所や海外のほうが良いのかもしれません。また研究業界の潮流も大きく影響すると思います。

 

なので、東大教授を目指す、ということは今はあんまり考えていません。とにかく質の高いデータを取得して、論文をたくさん書いて世に放ち、国際学会で内容を知ってもらい、世の中の謎を明らかにしたいですね。それでどこまで研究の世界に残れるのか、もちろん不安はありますが、それよりも目の前にある物理現象に対峙できること、周りにいるとても優秀でお手本になる先輩兼共同研究者のみなさんと一緒に研究を進められること、そして世界中の研究仲間と、ときには友達として遊び、時にはライバルとして議論できること、それが今の僕にとっての楽しみです。広い世界を知ってしまったら、日本だけの狭い世界には戻れない、そう思っています。

 

受験から8年も経ってしまい、僕自身も日本学術振興会の特別研究員になりましたので、受験業界に関わることはほとんどなくなりました。この先、受験に関する記事を自発的に書くことはないと思いますが、質問などコメント欄に残していただければ、回答するかもしれませんし、しないかもしれません。

 

最後に、ここまでの人生を振り返ってみて、仮面浪人はしてよかったなと思います。これは結果論であって、仮面浪人した人がすべて幸せになれるとは限りません。それに僕の場合は、地方から東京に出てきた、という事自体が受験の成績に大きく影響している部分もあるでしょう。しかしながら、首都大時代は大学の授業も受験勉強も両方楽しめ、特に大学の図書館は最高の空間でした。東大に入ってからは、授業が大変で楽しむというよりは日々試練でしたが、それは確実に自分を成長させることができたと思います。なにより、周りの友人達の中にはずば抜けてすごい人もいたし、大したことない人もいた。「東大生」とくくられる中で、そのバラエティ豊かな人々を目の当たりにできたこと、そして、特にリ物に入ってからは、灯台でないと出会えなかった天才的な人々と一緒に切磋琢磨できたこと、これが一番大きかったと思います。

 

学歴ロンダリング、いろいろ言われますが、これは結局個人の意志であり、一括りに大学院で学校を変えることをこのような言い回しにされるのは理解できません。実際に他大から東大大学院に入って、内部生よりも実績を上げている人もいる一方で、全くなんで院試を突破できたのかわからないくらい、理解に苦しむレベルの人間までいます。就職には東大院卒の肩書は重要です。でも研究職は関係ありません。どこの大学に行こうが、その4年間を本人がどう過ごしたかにかかっています。僕は東大で学部生として過ごした4年間をかけがえのない時間だったと思っています。1年遠回りしても、手に入れたかった4年間だと言い切れます。人生でどういう選択をしたら幸せになれるか、これからも自分の納得行く選択をしたいと思います。

 

それではまた。

暫く見ていませんでしたが、一定のアクセスはあるようで、僕の受験記は無駄ではなかったのかなと思っています。

今年で大学4年になり、先日大学院入試を終えたところですが、まだしばらくレポート締め切りとの戦いが残っているようです。

また気が向いたら更新します。
前回のエントリーでもお伝えした通り、今回から何回かにわけて、今お世話になっている塾の紹介をしたいと思います。
普段こういうまわし者になるのはあまり好きではないのですが、これはなかなか面白いということで、紹介させていただきます。


その前に、少し今の私の近況を。
無事理学部物理学科に進学したのも束の間、さらに高度な内容について行くので必死なこの頃ですが、それでも少しずつバイトをこなしています。
今のところ大手予備校2社と出版社1社から仕事をいただいています。
それに加え、このブログから私にお声掛けくださったのが、究進塾 並木陽児代表です。

究進塾についてはこちらから。
http://kyushinjuku.com

究進塾は、オンラインをベースとした家庭教師を事業がメインの塾です。すなわち、スカイプなどのビデオ通話で、全国の先生に、全国の生徒が教えを請うというシステムです。

過去のエントリーをさかのぼるとわかりますが、私はネットこそ光回線のものの、最寄り駅まで車で15分はかかる、過疎地域に住んでいました。家庭教師も、大学生はおろか、せいぜい高専の生徒ぐらいしか来てくれないところです。
僕の高校も僕の代は東大進学者は僕だけといった感じで、東大に行った人がどんな人なのか、知る機会もかなり少なかったのです。

この究進塾のシステムでは、30分から登録している講師の方から教えてもらえてたり、話をすることができます。値段も30分1800円と、学習相談に最適ですし、首都圏で東大生の家庭教師を雇うのと変わらない、もしくは業者を通した場合よりも安い価格で授業を受けることができます。(大体業者を通した場合、一時間4000円前後が目安でしょうか。)

私の家庭はそれほど裕福ではありませんでしたが、この値段なら1-2回学習相談に乗ってもらうこともできます。
もちろん多少お金に余裕のある方で、遠方にお住まいの方は、通期で同じ先生の授業を受けることができます。

東大生は基本的に東京にしかいませんが、東大を目指す生徒は全国どこにもいます。そういった生徒たちに、一つの選択肢を与えてくれるシステムだと思います。

また究進塾は医学部方面にも強く、全国の医学部生が講師登録をしています。特に代表の並木さんは多浪、社会人再受験の指導経験も豊富ですから、そういったニーズにもこたえることができるかと思います。

ところで、僕はこのオンライン家庭教師はやっていません。
というのも、僕はオンラインの経験が少なく、僕が伝えたいことをオンラインですべて伝えきることができるか、不安な部分があるのです。ですが、そのオンラインで足りない部分を補うコースができました。私はそこでお手伝いをしています。その話は次回、詳しく紹介します。
今回も質問回答です。

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はじめまして

僕も仮面浪人で東大受験を決意した者です。
そこで質問なんですが、大学での第二外国語の大学1年生の1年間だけの第二外国語の勉強で東大英語の一部選択問題をその第二外国語で得点することはできますかね?
もちろんルール上は大丈夫なんですが、実際それで合格点とれますかね?
せっかく大学で第二外国語を学ぶので、活かせることは出来ないかと思い質問させていただきました。
それとも普通に全部英語で解答した方がいいですかね?


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はっきり言ってしまえば、努力次第です。
東大の英語は、すべての問題を英語以外の言語で受験することができるほか、第1問から第4問までを英語で、第5問を英語または他の言語で受験することができます。(ただし、これは私の受験当時の話で、その後この制度が廃止になるというう噂も聞いたことがありますので、よく確認してください。)
全設問を英語以外の外国語で解くのは、初修一年ではかなり難しいですが、第5問のみの解答であれば、可能だと思います。
問題を見てみるとわかりますが、例年英語の第5問は長文小説を用いた総合読解問題、その一方ドイツ語やフランス語は基本的に5行程度の文章の全文和訳です。
経験から言うと、ドイツ語やフランス語の文法は英語よりシステマティックで、文法は大学で一年間かけて学習すれば十分身につきます。加えて、全約に必要な単語力をご自身で要請することができるならば、第5問で高得点かつ、時間の短縮を図れると思います。
第2外国語は、どちらかというと単語の学習量がものをいいます。ですが大学の授業では文法がほとんどで、単語は教科書に出てくる程度しか要求されませんので、そこを補うことが必要です。

そして第1問から第4問を英語で解くとなると、もちろん英語の勉強もせねばなりません。はっきりいって大学で学習する英語のレベルは入試で要求されるレベルより低い場合が多いですから、やはりこちらにも力を入れる必要があります。

というわけで結論としては、英語の受験勉強と、第2外国語の単語力養成ができるのであれば、英語以外の言語を使用するのもありかなと思います。

それよりも、第2外国語は東大に入ってからも割と重要だと思います。
私は首都大でドイツ語を、東大でフランス語、ドイツ語、イタリア語を履修しました。このように教養という意味で、受験で使用しなくても十分価値があるものだと思います。文理問わず。
また東大に入学する時に、ほとんどの入学生は既習英語と初修外国語の組み合わせで入学しますが、既習外国語と初修外国語(または既習英語)という組み合わせも可能です。具体的には普通は英語と第二外国語を選ぶのですが、フランス語とドイツ語を選び、英語の授業をとらなくてもよいということができます。(ただしあくまで一方の言語は既習が前提なので、ある程度のレベルから授業が始まります。受験d使用するためきっちり勉強してあれば問題ないと思いますが。)
これがなぜ重要かというと、東大の英語は1年生が共通して受講するもので、共通の教材を使い、画一的に行われるため、試験もただの暗記ゲームになっており、英語力の向上になっていないという批判があるからです。
また進振りに際して授業の成績が大きく関わってきますが、一番良い優の成績をとれるのは上位3割という規定もあるため、実際にはなかなか英語で点数を取りづらいのが実情です。
そこで既習外国語クラス、通称インターと呼ばれるクラスに入り、この教養英語を受講せずにすませるのが賢いとされています。

私がここにあげたものは、私の周りの風潮を紹介したに過ぎませんが、参考になれば幸いです。

次回は少し宣伝、紹介をしたと思います。