もうこのブログを覚えてくださっている方がいらっしゃるかどうか不安ですが...
ふと思い出して覗いてみました。高校時代から綴られているこのブログを、なんとなく最初から最後まで見返して、当時の自分にエールを送っています。受かるかどうかわからない中でもがく日々、その努力は報われるよと10年前 (!) の自分を褒めたいです。
さて、私シュレディンガーの猫、研究者になりました。COVID-19が世界に猛威をふるい始めた2020年3月、無事に東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 博士課程を修了し、博士 (理学) を取得しました。学位授与式は規模縮小。学部入学式は東日本大震災で、博士課程の学位授与式は新型コロナウィルスで規模縮小という、とんでもない学年になってしまいましたが、それでも東大に入学して、研究を好きなだけやって博士を取得できたというのは本当に幸せなことです。
卒業してすぐ、某国立研究所でポスドクをやりました。数年の任期で存分に研究しようと思っていたところ、なんと運良く業界の先生よりお声がけいただき、某旧帝大で任期なし助教になることになりました。東大ではないので、11年住んだ東京を離れましたが、こちらもとても良い環境で気に入っています。新しい環境、新しい研究室、新しいメンバー、新しい研究分野、日々楽しく過ごしています。肩書だけだと順風満帆ですが、研究キャリア的にはかなり紆余曲折あった感じです。でもそれが自分らしいというか、他人に真似できないキャリアを歩むことができるというのは、研究者として大事だと思っています。
東大教授への軌跡と銘打ったこのブログ、本当に自分は東大教授になるのでしょうか?(笑) 今の自分は東大を母校として見ていますね。勤務先として考えているかというと、よくわかりません。現在の大学も研究環境的にも、そして地理的にも居心地がよいので、必ずしも東大にはこだわっていないような気がします。でも何かあると「東大ではこうだった」といってしまいます。母校だから、というよりも東大以外の大学をあまり知らないからですよね (首都大もせいぜい1年しかいなかった)。ただ一つ言えるのは、東大を出てよかった、と心から思っています。
ということで10年11年前に受験でもがく自分へ、エールを贈りたくこの記事を書きました。また気が向いたら更新します。