2011年8月
夏休みがとれたので、姉貴と石巻へ行こうと思った。
両親は行きたくないと言うので、二人で仙台にホテルをとり、友人の車で石巻へ行くことにした。
会わなくてはいけない親戚が何件か石巻にいるし。
なにより家が見たかった。
実家は、ひどいものだった。
庭は雑草が二メートル近く育ち、正面からは入れないので裏口から入る。
ものすごい悪臭。大量の蠅が飛び交い、蜘蛛の巣だらけ。
天井ぎりぎりのとこに不自然な線があり、ここまで津波が来たのかとわかる。
家具が散乱し、あちこちがぶっこわれてる。
歩くだけでぎしぎしいう。
恐る恐る階段を上る。二階は無傷だが、手がつけられないほど物が散乱。
両親のアルバムは見つけたが、俺ら姉弟のは物置にいれてたらしいので断念。
物置は津波で流されたのだ。
取り壊しを待つだけの、実家。
生まれ育った家がこんな最期をむかえるなんて…。
あらためて津波に腹が立った。悲しみを通り越し、怒りをおぼえた。