エゴン・シーレ展【東京都美術館】
大人気 エゴン・シーレ展覧会!平日の昼間、会期の前半にも 関わらずたくさんの人でした!エゴン・シーレの回顧展としては日本で30年ぶりということです。随分前、エゴン・シーレの映画をみました。何十年も前だったと思います。学生時代から、エゴン・シーレは好きでした。画学生が好きなドローイングだと思います。天才と言われます。線が、ぴりぴりと良いですよね。一本の線が、すでに芸術。あーっと、心の奥底にひびく線が、たまりません。エロチックな絵として、有名ですが私は、あまりエロいとは感じなくて造形を探求した結果のような気がします。ヌード見えてるけど描かないことが多いのですがだからこそ、エゴン・シーレの作品の一部にびっくりして、驚きの目で観てしまいがちです。私は、エロく描いてはいないように思います。エゴン・シーレが求めたものは人間の深淵に迫る肉体造型だったのかもしれません。体制に反発し、新しい芸術を提案したかったか、旋風を巻き起こしたかったか↑ハンサム!おしゃれ!ナルシスト?今回の展覧会では、その類の作品は少なかったと思います。エゴン・シーレについてはたくさんの方が、ブログを、書いていらしゃるので私ごときが、書くことは、もう無い気もします。この展覧会で、エゴン・シーレ28年の生涯を同時代の画家の作品とともに追いかけることができてとても良かったと思います。コロナ禍の今世紀末スペイン風邪で他界したシーレに特に、想いを寄せる時節です。先の日記にも書きましたが一見、幸せな境遇に育ったようでも人は、心に悩みや辛さをかかえることがあります。エゴン・シーレは、駅長さんの息子で家族に恵まれて育ちました。ところが、お父さんは、梅毒で亡くなり(発狂したという説も)姉妹のうち何人かも早逝します(先天性梅毒との説も)お父様がなくなったあとは、裕福なおじさんがエゴン・シーレの家族を支えました。そのおじさんの肖像画が、展覧会の1室にありました。駅長さんのお父様は、地位も名誉もあっただろうし姉妹にも恵まれたけれど世紀末の時代の流れと梅毒のまん延と父親と姉妹の憐れな死は多感で繊細な心のエゴン・シーレにとっていかばかりだったでしょう。人生の困難を、乗り越えてどう生きるか人それぞれ戦いがありそこから現れた生き方はときに芸術に花開きます。エゴン・シーレはお世話になったパトロンやおじさんの絵を、いくつか描いています。心がこもった絵です。素直に、彼の気持が伝わってきます。はじめはクリムトの影響が、色濃くでていますが、飛躍的に、早くに、そこから脱却し独自の個性を、獲得します。彼の家族は、みな美男美女。エゴン・シーレも、ハンサムでした。おしゃれな人で、写真の中のエゴン・シーレは服装も、かっこいい。写真に映るポーズもイケてる。従軍先でスケッチをしています。その作品を見ると真摯な優しさを感じます。単に挑戦的な過激な人ではないと思います。今回、多くの風景画や、静物画も出品されました。エロチックと評される絵と比べると可愛らしささえ感じる真面目な絵です。やはり、エゴン・シーレはまっとうな人だったと思いました。過激とも評される表現は彼の哲学の表現ではないでしょうか。彼の従軍時代の絵や風景画やお世話になった人の肖像画を見るとまた、彼の結婚観をみると過激な人ではないと感じます早逝しなければ、ココシュカのように長生きすれば、大きな権威を得たかもしれません。ゴルゴタの丘(画像なし)物語が、聞こえそうな風を見た気がしました。猥褻とされ、収監投獄を、経験からかもしれませんが、晩年の絵はかなり、意識的に変わっている気がしました。彼を支えた恋人ヴァリではなく中産階級のお嬢様と、結婚したエゴン・シーレ。裏切られたヴァリは、従軍志願し、23歳で他界しました。クリムトは、モデルにすべからく「手を付けた」と言われますがエゴン・シーレは、そんな醜聞はなく恋人は、3人程度。ヴァリを描いた絵と妻のエディットを描いた絵を見ると、なんだか、エゴン・シーレの男のズルさを覗いた気分。身持ち硬そうなエディット。色っぽいヴァリ。身分よりも恋を、選んで欲しいなあ。とは、映画の見すぎ?エゴン・シーレのサインは日本の落款のような形を手描きしています。これも、おしゃれ。今の国境でみるとオーストリア ウィーンこのあたりの歴史は日本人の私は、うとくて、あいまい。イタリア人のお友達と話すようになってトリエステ出身の友達と話していかに、私の知識があさはかかとはずかしい。ドイツから チェコ、オーストリア、イタリア幾度も国境が、変わってきたことを考えさせられました。エゴン・シーレは、トリエステに旅をしています。トリエステは、今はイタリアですが当時はオーストリアでした。トリエステは、オーストリア文化が根付いていますが、民族的にはイタリアです。ドイツの名地の収容所があった街です。エゴン・シーレの時代は、海沿いの坂の街トリエステは、保養地だったようです。エゴン・シーレ構図の巧妙さ絵のうまさとにかく筆致がきれいハンサムで、おしゃれで体制に反発し挑戦的な絵を発表したという日本人の興味を引き付ける。誰とも似ていない独自の絵を描くというのは並大抵の才能では、できません。エゴン・シーレに似た絵はありません。目だけで訴える絵は、描けない。そして、絵の具の塗り方油絵と、鉛筆濡れた絵の具を、ひっかく画材の、扱いも独自の技法を作りました。レオポルド夫妻がエゴン・シーレを蒐集したのは割と近年のこと。展覧会に出会うことはとても幸せです。ちなみに、芸術新潮2月号、エゴン・シーレおすすめです!芸術新潮 2023年2月号Amazon(アマゾン)1,059〜2,246円芸術新潮 2023年 2月号 [雑誌]楽天市場1,500円