ずい分前に、行きました。




重要文化財 漣(さざなみ)






美術館前のヤノベケンジの猫

風景を写し込んでいます。







写実。徹底した写実のすえに
到達した作品。






漆塗りの盆に
反射する桃が見どころ?




撮影できる作品は、限られていました。





水面を描く。

後年 釣りに興じた平八郎さん。


さざなみや水面、魚がなど
続きました。



窓からの堂島






私が、申し上げるまでもなく
創作の過程や背景は、深い。





柘榴


年代を追って、作品を見ると
写実
という表現では、表しきれないような気がしました


福田平八郎は、写生をしまくる人だったそうです。
とにかく、見たものは、ぜんぶ描く。


例えば、テレビで天気予報を見てたら、それも描く。
いただきものの包の紐も描く。
室内履きも描いてしまう。


あまりに、写生するので
何を書いたのか
わからないものもあるそうです。


朝顔。


上手いことは上手いので
当たり前のように、良い作品が生まれるのですが


それでは、満足しておられないようで

追求が どこまでも どこまでも






このあたりになると
福田平八郎らしいというか
あー!と想う方が多いかもしれません。






雪庭


新雪の庭までも、描く。




上手くかけるか
というのは、かける人はかけるもので

さて


その先の自分だけの表現に到達できるか否か。


そこが、画家として生きていく道なのかもしれません。



私の同級生で、画家を職業とした知人たち。
どこまでも どこまでも 描いたという姿を
見てきました。


それは、できそうで、できにくいんです。






この作品を見ると、わかりやすいのですが


輪郭線が白く抜けています。

正確に言うと輪廓線ではないのですが

説明上、言ってしまいました。




日本画の創作過程は、

墨で、輪廓を描いて、その中を彩色する。

輪廓を抜いて、彩色する方法もあります。




西洋絵画は、輪郭線がない。

対象モチーフの境界に線はない。

初めて浮世絵を見た西洋人は

輪郭線に驚いたことでしょう。



藤田嗣治の面相筆による輪郭線には

日本と西洋絵画の昇華が

あるかもしれません。





輪郭線

抜くのを、写生でもやっていました。



福田平八郎。




日本画の転換期を作り上げました。




実は、何年か前、

某大学の日本画の授業を、聴講生で

受講しました。



日本画も、やってみたいと

おろかにも、思ったんですね。



やりたい気持ちは今もあるのですが

日本画の受講に、ついていけず

大学の単位を1つもらっただけで

終わりました。





日本画を、何枚か描いたおかげで

膠のことや、絵の具のことが

少し、理解できて

鑑賞のプラスにはなったかもしれません。


描く



ということを、あらためて

考えた福田平八郎展でした。



同時に、開催中のモネ展は、会期後半になり

入場に長蛇の行列でした。



中之島美術館の展示室。

どうにも、私は、好きではない。

個人的感想ですので。ごめんなさい。