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ヒサのブログ

頑張る小さな会社、小さなお店
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コンサート会場や映画館、演劇鑑賞などで誰かがせき込む音というのはとても気になるものです。


我慢しようとすればするほどよけいにせき込んだりします。


先日、「せき音吸収クッション」なるものが発売されました。


携帯に便利な手のひら大で、これを口元に当てるとせき音を90%も吸収してくれるそうです。


ハート型と座布団型があり、カラーもいろいろ。


カバーを外せば選択もOKです。





思わず、欲しい! と思いました。


せきこむこと自体も辛いものですが、周りの人に迷惑をかけていると思うことのほうがよっぽど辛いものです。


まさしく、消費者の「あったらいいな」を形にしたものと言えます。


もしかすると「あったらいいな」とも思ってもいなかったものかも知れません。


消費者自身も、

問題を問題として明確に認識していない、あるいは、

仕方がないと諦めてしまっていた問題を解決する商品と言えるでしょう。


そうそう、こんなのがほしかったのビックリマーク


へぇ、こんなのがあるの!? 知らなかったビックリマーク


思わずそう言わせる、まさに気づきを与えるひと品です。








就職試験の面接で、


「100円のボールペンを1000円で売ってみてください」


という質問を、面接官からされるという話をよく聞きます。


しかし、この質問にどういう意味があるのでしょうか?


創造力を試すという趣旨での質問だと思いますが、他に真意はあるのでしょうか。


最近のマーケティングの理論などでも、価値を上乗せすることで、より高く売ることが優れたマーケティング戦略である、というような風潮が見受けられます。


しかし、冷静に考えて、どこでも100円で売っているものを、10倍の1000円で買ってくれるでしょうか?


買う立場に立てばどうでしょうか?


どんなにいいものだと言われても、頭を下げて頼まれても、明らかにどこでもいつでも100円で売っているものを、1000円で買ってくれるいい人なんてそういなでしょう。


100円の価値のものを1000円で売る、というようなことは、マーケティングでも付加価値を高めて売ることでもなんでもないです。


1歩間違えば、押し売りまがいになりかねません。


まず、100円のものを正しく100円で買っていただくこと、

ここから始めないといけないのではないでしょうか。


なぜ、これが100円なのか、他の100円の商品とどう違うのか、これを使うとどのようないいことがあるのか、今まで使っていたものとどう違うのか、

といったその商品が持つ正しい価値を、正しく伝えること、まずそこから始めるべきです。


そして、その商品が、1000円の価値があるかないか、決めるのは、あくまでも

”お客さま”なのです。


まずは、100円のものをきちんと100円で売ること


それがマーケティングの原点、商売の根本ではないでしょうか。








靴下1足、3150円 


聞くと、

冗談でしょ?

と言いたくなる値段ですが、わずか10坪ほどの靴店で、1ヶ月に5足、6足と売れています。


もちろん、3150円もするので、普通の靴下ではありません。


見た目は、他の5本指靴下と変わりないのですが、足の悩みやトラブルを抱える方を”サポート”することを目的としたもので、キャッチフレーズは

「足から健康を考える”医足同源”」

です。





この靴下の商品紹介チラシに、「ご愛用者の感想」が載っていたので少し抜粋します。


”夏でもハイソックスがかかせないくらいの冷え性が改善しました”

”外反母趾で親指が痛かったのですが、このソックスを履いて20日間、親指の痛みがなくなりました”

”電車の中で、吊り革に捕まらなくてもしっかり立てました”

”ジョギングやゴルフなどで長時間歩いても苦にならなくなりました”

”このソックスだと指がサポートされてまっすぐになったような感覚になり、とても心地がよいです。”


よくある、お客さまの声ですが、

ここから学ぶべきことは、これらの声の主は、

3150円を払って、果たして何を買ったのかということです。


単なる5本指の靴下なら、数百円で他にいくらでもあります。


しかし、この靴下を買った人は、靴下そのものでなく、

”冷え性がなくなるコト

”親指の痛みがなくなるコト

”つり革につかまらず、しっかり立てるコト

”長い時間楽に歩けるようになるコト

”心地よく履けるコト

を、3150円で手に入れたわけです。


この店では、この靴下を今年の当店の”逸品”として、もっと売り出そうと考えています。


さて、店主は、この靴下で、お客さまに、どのような”コト”

を手に入れてもらおうと考えているのでしょうか。