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ヒサのブログ

頑張る小さな会社、小さなお店
に贈る応援メッセージ

かの湯川秀樹博士は言っています。


”独創的なものは、初めは少数派である。多数というものは独創ではない”


そして、ビル・ゲイツは、


「今現在、最も恐れている挑戦者は?」と訊かれて、答えました。


”どこかのガレージで、まったく新しい何かを生み出している連中だ”


  (「人生はニャンとかなる!」 水野敬也、長沼直樹著 文響社 より)



以前、「理解できない世界」にビジネスチャンスがあると書きました。


今、その「理解できない世界」がどんどん広がっています。


そして、立派なビジネスとなり、「理解」されつつあります。



「イスラム教徒観光客向けのハラルサービス」


「筋肉検定」「筋肉かるた」


「ペットの足裏専用保護クリーム」


1分につき1秒の誤差しか生じない「砂鉄砂時計」


水をおいしく、美しく飲むための「水専用グラス」


・・・・



水なんて、何で飲んでも水は水!


という考えには、ビジネスチャンスはカスリもしません。


”発見とは、偶然と準備された心との出会いである” (セント=ジェルジ)



こうしているあいだにも、どこかで、見知らぬチャレンジャーがビジネスチャンスと出会っているかもしれません。











目的を達するための「手段」や「道具」が、趣味の対象となります。


カメラ、オーディオ、楽器、車、鉄道・・・

カメラは、きれいな景色や思い出を残すための道具であり、オーディオは好きな音楽をいい音で聴くための道具です。しかし、それら道具の本来の機能よりも、それを眺めたり、集めたり、触れるだけで満足するという人が多いのも事実です。

車や鉄道もそうです。

仕事や用事をすませるための目的地への移動手段にすぎないものであるにも関わらず、それに乗ること、眺めること、模型や写真にして身近に置くこと、を求めてお金を遣う人が大勢います。

まったく興味のない人から見れば、単なる○○”に過ぎない道具や手段も、好きな人にとっては垂涎の逸品”となります


それの何がいいのかちょっとやそっとでは理解できない、いわゆる”マニア”の世界です。

そして、マニアの世界はニッチなビジネスを生み出します。


レム秋葉原というホテルは、鉄道ファン向けの宿泊プラン「トレインビュープラン」を発売しました。


窓から山手線や新幹線が見えて、電車のDVD付きというプランです。


売り文句も

電車の本数も多く、昼と夜とで違った一面も楽しめますので、飽きることなくトレインビューを満喫して頂けます。 」

というものです。


部屋から一歩も出ず、朝から晩までひたすら電車を眺めているというプランです。

マニア以外は、到底理解しがたい商品です。


しかし、このようなビジネスチャンスには、いつも、広くアンテナを張り巡らせ、環境変化に敏感になっていないと、そうおいそれと出会うことはできません。


案外、”理解できない世界”に「繁盛の種」が落ちているものなのかもしれません。






兵庫県の伊丹市は、全国でも有数の地域活性化の取り組みが盛んなところです。


そして、その中心となって活躍されているのが、村上さんという女性です。


通称「マダムM」と呼ばれる方です。


主婦であり、母です。


今でこそ、NPO法人の理事長ですが、もとは単なる一市民に過ぎませんでした。


自治会活動やPTA活動をきっかけとして、地域の活動に参加されるようになり、今では、伊丹の地域活性化活動には欠かせない存在となっています。


関西初のまちなかバルや「aruco」というまちあるきイベント、「イタミ朝マルシェ」「伊丹オトラク」など数々のイベントを計画し、実行し、ことごとく成功に導いています。


その成功の要因には、もちろん人柄、熱意、リーダーシップといったご本人のパーソナリティに係る部分も大きいのでしょうが、

何よりも「この街が好きだ」という”想い”がエネルギーの根源となっているのではないでしょうか。


そして、その気持ちに多くの市民や地元の商店主、企業経営者が応えています。


市民、住民の自主的な参加が非常に多いのも伊丹の特徴です。



今年度も、地域活性化や商店街活性化、まちづくり活動に対して、国や自治体から何種類もの補助や助成が用意されています。


もちろん、それらを有効活用し、地域をさらによくしていこうという努力もとても重要ですが、それよりも大切なのは、やはり、 ”人の力”ではないかと思います。


今、地域の人々を置き去りにした地域や商店街活性化、まちづくり活動がとても多いような気がします。


まず、地元の人々に、私の街、私の商店街、と思ってもらえるように考え、そして何よりも、活動の中心となる人が「この街が好きだ!」と思うこと。

それこそが、地域活性化、商店街活性化成功への道程のスタート地点ではないかという気がします。


村上さんが、活動において心がけていることは、

「あるものを使うこと、それを再発見すること」

だそうです。


「この街が好き」だからこそ、言えること、できることなのです。