先日の日経MJにこんな商品が載っていました。
ひとつは、日本ルナという会社の「ふって飲むプリン」、もうひとつは、ガリバーフーズの「野菜村ドレッシング」です。
「ふって飲むプリン」は、その名の通り、振って容器の中のプリンを粉々にして、飲むプリンです。
仕事中や家事の合間に、他のことをしながらでも片手で楽しめるスィーツとして提案されています。
振る回数によって、食感が変わるのが売りだそうです。
「野菜村ドレッシング」は、ミカン、イチゴ、はちみつレモンの3種類の味があり、野菜が苦手な子どもでもスィーツ感覚でおいしく食べられるというのが売りで、ケーキやヨーグルト、アイスクリームなどにもかけてたべてもおいしいとのこと。
このふたつの商品の共通点は、消費者自身がニーズと気づいていないニーズを掘り起こそうとしていることです。
プリンは、スプーンで食べるのが当りまえなので、よほどのプリン好きな人ではない限り、大切な仕事を中断してまでプリンを食そうとは思はないでしょう。
仕事が一区切りついたところで、甘いものでも・・・というパターンでしょう。
また、子どもは野菜が嫌いなのは当たりまえなので、小さく刻んだり、何かほかのものと混ぜてわからないようにして食べさせようと、世のお母さんは苦労しています。
さて、ここで共通のキーワードがあります。
それは、「当りまえ」です。
自分で「当りまえ」と決めつけて、暗黙のうちにその問題を解決することをあきらめたり、今までどおりのやり方でなんとか解決しようと苦労している人が多いということなのです。
そこに見えないニーズが隠れているのです。
「ふって飲むプリン」と「野菜村ドレッシング」は新しい需要を生み出そうと開発された新製品ですが、今、お店にすでに置いてある商品も、このように「当りまえ」を打ち破るような、新しい提案ができる商品が埋もれているかも知れません。
仕入れたけど売れずに店の片隅に積まれている商品も、視点を変えて、提案のしかたを工夫すれば、わが店にしかない、わが店だけのヒット商品に変身するかも知れません。




