ええ~
この3日間連続の雨はなんなんでしょうか…
私のパワーが思わぬところで発揮してしまったのでしょうか。
私の仕事は営業です。
主に外回りをしているんですが、雨の日の外回りほど地獄のような時間はありません。
足はくじくし、髪はうねるし。。。。。。。。。。
イイことといえば、彼氏ができたことくらいですよ。(頭の中で)
『世界の終わりを、キミと…』
12.
サチは今下校途中だ。
今日は珍しくバイトが無いので、まっすぐに家に帰ることにした。
なので、今日両親に話をすることにしたのだ。
『サチ。大丈夫か?緊張しないでリラックスだぞ』
俺はさっきからサチのこの言葉しか言っていない気がする。
きっと、実際俺のほうが緊張しているのだと思う。
確か、前にも同じ思いをしたな。
俺が生きていたころの話だ。
カナの両親にカナとの結婚を認めてもらうために何度もカナの両親の家に通ったのを覚えている。
「(大丈夫。哲朗がついているんだもの)」
サチは笑って言った。
緊張しているのはどうやら俺だけらしい。
「お帰りなさい。サチ、今日はバイト無いのね」
サチが玄関を開けると、サチの母親が出迎えた。
「ねえ、サチ。お母さんが前に言ってたあの塾、行ってみない?すごくいいみたいなのよ。少人数制で進学率も高いっていうのよ」
母親はサチを見るなり塾の話しをし出した。
その塾はサチがイジメられていて学校へ行けなかったときに見つけてきた塾だった。
『またかよ。そんな話ばっかだな。サチ、これはさっさと話たほうが良さそうだ』
俺はアイコンタクトでサチに話す合図を送ると、サチは理解したらしく、母親に話があると言って、二階へ上がった。
戦闘開始だ。
『サチ。ゆっくりな。順を追って話すんだ』
サチが私服に着替えて一階に向かうと、テーブルの上には何枚かの塾のパンフレットと大学の資料が置いてあった。
どうやら、進学についてサチが積極的に考えたのかと勘違いしているらしい。
また、嫌な予感がしたが、ここまできたらもう後には引けない。
サチもその覚悟だ。
「サチ。どこがいいかしら。お母さんはこことか良いと思うのよね。どうかしら?」
サチは俯いてしまった。
何も切り出すことができないでいた。
母親が一方的に話を進めているので、サチは口を挟む隙が無い。
「サチの意見は?」
母親はサチに話をふった。
チャンスだ。
『サチ。チャンスだ』
俺に促されてサチが重い口を開いた。
「あのね、お母さん。私大学へは行かないわ」
サチの言葉に母親は呆気にとられた顔をした。
「え?どうしたの?一体…」
「他にやりたいことがあるの。ずっと前から決めていたの」
サチは頑張って母親に話す。
両方の手が震えている。
「やりたいことって何よ?大学へ行くよりも大事なの?」
母親は間髪入れずに言うが、サチは、臆せずに言葉をつないでいく。
「私ね、お母さん。美容師になりたいの」
『サチ!エライ。よく言った』
俺はガッツポーズをした。
サチがこんなにも勇気が出せたなんて。
しかし、
「嫌だわ。美容師なんて。やめなさい」
なに?!
母親は怪訝そうな顔をして言ったが、まだサチは怯まない。
「私本気で美容師になりたいの。もう、どこへ行くのかも決めているわ」
「バカなこと言わないの!なんのためにお母さんたちが塾に行ってパンフレットをもらってきたと思ってるの。お母さんたちの努力を無駄にしないでちょうだい!!」
誰が頼んだんだよ。
俺はこの二人のやりとりをイライラしながら見ていた。
サチはどうだろう。
「でも、私の人生なんだから…」
と、それでもサチは言うが、母親はそんなサチの言葉に口を挟む。
「とにかく!あなたは私たちが決めた大学へ行くの。分かったわね。この話はもう終わりよ」
そう言うなり、母親は出て行ってしまった。
残されたサチはただ、俯いて悔しさを飲み込んでいた。
何も言えない。
目にはたくさんの涙が溜まっている。
部屋の戻ると、サチは溜め込んだ感情を一気に出した。
悔しかったに違いない。
悲しかっただろう。
ベッドの上に倒れ込むと、声を殺して泣いた。
俺は何をしてやればいい?
その光景を見ても、俺はサチの涙を拭ってやることも、肩を貸してやることもできない。
幽霊の俺にはサチに触れることすらできないのだ。
初めて不自由だと感じた。
サチは結局部屋から出ようとしなかった。
母親もサチを呼ぼうとはしなかった。
『サチ…』
「もういいっ!私一人暮らしするわ。こんな家出てくわ」
サチは少し投げやりにそう言った。
はい。
今日はここまで。
一体これからどうなるんでしょうか。
きっと、サチは家出して、お金が無くなってキャバとか風俗とかに沈んでいくんですかね…
それで、哲朗は地獄へ行くのでしょうかね…
とまあ、こんなことにはならないんで安心して期待してくださいよ。
目指せ!ハッピーエンドです。
それではバイバInBan。