カツ 〜チーム力の“揚げ”方〜 | 東大ハンド部 部員日記&雑記

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東大ハンド部の日常や思いを綴っています。

こんばんは。
奈良県東大寺学園出身、運動会ハンドボール部2年の吉崎 智紀です。
リーグ戦の心構えや意気込みなどは他の部員の皆さんが日誌で書いてくださっているので、僕は今回少し違う観点から理想のチームに関して述べたいと思います。
稚拙で冗長な文章で申し訳ないですが、新しくチームに入ってくれた1年生には是非読んで欲しいと思います。

地方出身の私にも東京で好きなお店がある。
目黒にある老舗のとんかつ屋、「とんき」である。
もちろん飲食店なので味は申し分ないくらい美味しいのだが、一番の魅力は雰囲気だと思っている。
年季の入った暖簾をくぐると眩い光とともに高級寿司店を思わせるような大きなカウンターとその中で無駄なく動く料理人の姿が一瞬で目に映る。
それだけでも圧巻なのだが、今回は料理人にズームインしていこうと思う。
そこで働く人々はただの料理人ではなく、職人であり、匠である。
十数人がそれぞれの専門職を持ち、分業作業を行っている。
その各個人の「おもてなし力」は素晴らしいもので、どんなに混雑していても客順をはっきりと記憶する、注文請けの職人や揚げられたとんかつを熱さなど微塵も感じさせずにさっと捌く職人など様々である。
しかし、こういった個の力だけではなく、連携も見事である。
とんかつをできるだけアツアツで届けるために揚げ専門と切る専門の間のタイムラグを限りなくゼロにする、とんかつが届けられるのとご飯、豚汁が届けられるのをほぼ同時刻にする、などなど。
その上、各個人の観察力は凄まじく、客のキャベツが充分あるか、お茶はあるのかなど常に気を張っている。
そういった各々の技術と連携の上に大人気店として「とんき」が完成しているのだ。
このことはチームスポーツ、延いてはハンドボールにおいて優れたチームを作るということにおいても言えると思う。
勝てるチームを作るためにはもちろん、個の力は絶対必要不可欠である。ただ、ハンドボールはチームスポーツなので、その個人が『観察』をし、まわりに『目配り、気配り、心配り』をすることによって一つのチームとなっていく。そして、それを継続すれば、より洗練されたチームに近づいていくと思う。
現在、OBさん方からよく、“東大ハンド部は個の力はある。”と言っていただける。
ただ、目標としている3部、2部を考えたときにはそれだけでは良い結果を得られない。
OF、DFのどの一つのプレーを取り出してみてもまわりとの連携が必要不可欠であるからだ。しかし、上記した『洗練』する段階にはまだ至ってはいないと思う。よって、『洗練』する段階に向かうためにもまず各個人が『意識』し、『継続』しなければならない。そのために全員がまずすべきことはコミュニケーションと8か条の徹底だと私は思う。なんだ、当たり前じゃないか、と思うだろうが、これらを常に『意識』し、『継続』することはとても難しい。なので、『意識』できている人間はまわりに『伝播』していかなければならない。そしてそれらのことは、自ずと良い結果をもたらすことになるであろう。なので、明日の練習からまず自分が実行し、まわりに良い影響を与えられるようなプレイヤーになりたい。

以下、今回話題に使わせていただいたとんかつ屋、「とんき」の住所です。
東京都目黒区下目黒1-1-2

長文失礼しました。