Carl Zeiss tessar 23mm F2.8 をニコン1に移植 ~部品がほぼ完了 | かわうちのこ

かわうちのこ

utchiePPの‥カクレクマノミとにゃんこ‥カメラ
勤続45年、若者に元気を貰って働き続ける、メカ系のシニアエンジニアのオヤジです。

Rollei A110


このミニサイズカメラのレンズを取り出して、Nikon1マウントに移植する改造過程の続きです。
¥1K程で買った、シャッターがきれないというジャンク品ですが、レンズはキレイでした。

このカメラには、Carl Zeiss tessar 23mm F2.8という素晴らしいと言われるレンズが付いています。1974年 (昭和49年) 9月発売 Made in Germanyの110フイルムを使うオールドカメラです。



ローライ

(Rollei-Werke Franke & Heidecke GmbH )というメーカーとは、Web上には次のように紹介されています。


ドイツにて1920年に設立されたカメラメーカーである。創業者はフォクトレンダーを退社したパウル・フランケ(Paul Franke 、1888-1950年) とラインホルト・ハイデッケ(Reinhold Heidecke 、1881-1960年)の2人。

二眼レフカメラの元祖となったローライフレックスシリーズが有名であり、2006年現在でも二眼レフカメラを製造している。コンパクトカメラブームを巻き起こしたローライ35シリーズも有名である。現在では世界で初めて6×6cm判オートフォーカスカメラを世に送り出すなど6×6cm判新鋭一眼レフカメラなども製造している。

日本での輸入代理店は1980年と1982年にはローライジャパン、1983年と1984年にはドイインターナショナル、1986年には日本シイベルヘグナー(現DKSHジャパン)、1988年にはプロシスであったが、駒村商会を経て、2013年現在はケンコープロフェショナルイメージングとなっている。


レンズは世界中で高い評価を受けているカール・ツァイスやシュナイダー・クロイツナッハ製で、ローライ独自のHFT(High-Fidelity-Transfer )と呼ばれる高精密蒸着多層コーティングを施して採用している。


この改造レンズを作るのに、絞り無しの解放なら簡単に出来てしまうんですが、まあ趣味ですから、時間がかかっても付いていた絞りを使いたいという想いがあり、困難な改造になりました。絞りとシャッターがレンズとは別に付いていて、構造も特殊なものだったからです。


無限遠が合わず、色々考えた末に、シャッターを取り去り、シャッター幕二枚が付いていた箇所に絞り幕三枚を入れました。元々、このカメラの絞りはプログラムオートのみで、手動操作するようには出来ておらず、カチャカチャ動かしているうちに、絞り幕を動かすローターの軸が折れてしまい、Φ1.6ドリルを流用して半田付けしたり・・思うように進まず、かなりの時間がかかりましたが、楽しみつつボチボチやって来て、ようやくほとんどの部品が出来上がりました。


前回の続きです。

L39-N1アダプターの中に入っているL39リングのリューター加工です。絞りを動かすローターの干渉部を削りました。


材質がステンレスかと思っていたら、真鍮にニッケルメッキだったので、簡単に削れました。
↓↓↓


↑↑↑L39リングにボディキャップをねじ込んでみました。
↓↓↓


レンズはこんな感じに付きます。
↓↓↓

絞りユニットを付けみると、干渉は回避出来ました。
↓↓↓


レンズのピント合わせは、前玉自体を回す構造ですが、元はラック&ピニオンでスライドして合わす機構でした。それは使えないので、外径が2センチも無い前玉を回し易いように、リングを接着しました。
実はこれ、以前に改造したYASHICA ELECTRO35 CCに付いていた樹脂製ノブです。
↓↓↓

改造した絞りユニットです。
ケースの上面にあった絞り幕を、元々シャッター幕が入っていたケースの中に入れたので、1mmほどバックフォーカスが短縮出来ました。
また、ローターにまわすレバーが付けられるように、ネジを接着剤しました。この部品も、YASHICAのものです。
↓↓↓

作った部品です。
艶消し黒ラッカーで塗装しました。
↓↓↓

後は、絞りローターを回すレバーを作れば、組み立ててシーリング、黒ラッカーでタッチアップすれば完成です。