ジッチャンの名にかけて!



金田一 一(はじめ)は、金田一耕助を祖父に持つ高校生。
祖父譲りの推理力で、これまで数々の難事件を解決してきた。



七瀬美雪は金田一の幼馴染。
金田一と行動を共にすることも多く、殺人事件に巻き込まれることも度々。
ある日、金田一は美雪と喫茶店で待ち合わせをしていた。



奇妙な手紙を受け取った部活の後輩を金田一に紹介するためだ。



その後輩、河合晶は問題の手紙を金田一に見せた。



まるで何かを暗示させるかのようなその手紙には「潮見荘で待つ」とだけ書かれていた。



これがただのイタズラではないと感じた金田一は、潮見荘へと向かうことを決めるのだった。



深い森の中に一軒だけポツンと建っていた潮見荘は、名前とは似つかない大きなホテルだった。



晶と二人旅などさせられないと、美雪もこの旅に同伴していた。



潮見荘には金田一たちの他に3人の宿泊客がいた。

志賀真弓。
雑誌記者をしている彼女は、過去にも潮見荘を訪れたことがあるようだ。



新田賢介。
誰に対しても高慢な態度を取る県議会議員。
彼も潮見荘を利用したことがあるようだ。



内藤卓也。
医者をしている内藤は新田と面識があり、彼もまた潮見荘を利用したことのある人物だ。



潮見荘には住み込みで働いている管理人がいた。
彼女の名前は岸根千代。
たった一人で宿泊客の世話をしている。



金田一はさっそく潮見荘の周辺を調査しだした。
海に向け切り立った崖に立っていた1本の松の木が目に留まる。
まるであの手紙に描かれていた木のようだと感じた金田一。



詳しく調べていると、その枝に何かの跡が見つかる。



その時、背後から金田一に声をかける者がいた。
金田一はその声の主に心当たりがあった。
その人物の名は明智健悟。
警視庁の警視で、金田一のライバルともいえる存在だ。



「嵐になりそうだ」
神妙な面持ちの明智は宿泊客らを広間に集めた。



そこには明智の部下である露崎篤志の姿もあった。



露崎は集まった面々に言った。
「潮見荘の近辺で指名手配中の容疑者が目撃された」と。



容疑者の名は竹内秀行。



竹内は10年前に発生した2つの事件の容疑者として指名手配されている。



一つは竹内の友人だった岸根哲郎の殺害容疑。



もう一つは妻である竹内明子の事件だ。



その名を聞いて金田一は気付く。



岸根哲郎は千代の息子だったのだ。



そして2つの事件が起こったのは、ここ潮見荘だった。



竹内明子はあの松の木で首を吊っていたのだという。



その状況はまるであの手紙の様だと金田一は思った。



岸根哲郎は松の木の立っている崖から転落させられたらしい。
そしてその1か月後には竹内明子が首を吊っていた。



露崎から事件の概要を聞かされると顔色を変え、そそくさと部屋を出ていった人物がいた。
内藤と新田だ。



金田一はそれを見逃さなかった。
2人は竹内の事を知っているに違いない。
しかも2人とも例の手紙を受け取っている節がある。



過去にあの3人には何かトラブルがあったのだろう。
金田一はそうにらんだ。



調査を進める金田一。
真弓から面白い話を聞けた。
ここ潮見荘は20年ほど前に、ある取り引きのため建てられたという噂があるらしい。
まっとうな取り引きではなさそうだ。



建物内を調べていると、玄関で内藤と出くわした。
大雨が降っているというのに周辺を見回ってくるという。
金田一が止めるのも聞かず、内藤は外に出て行ってしまった。



調査をしていてお腹がすいてきた金田一は、勝手に厨房をあさり始めた。
金田一とはこういう男だ。



ふと窓の外を見ると、あの松の木の下で内藤が座り込み、海の方を眺めているのが見えた。
何をしているのだろう。



気になった金田一だったが、今は食べ物を探す方が先だ。
冷凍庫を調べると、冷凍ピザが見つかった。



それを電子レンジに入れスイッチを入れた時、急にあたりが暗くなった。
どうやら停電らしい。



金田一がレンジを使ったことでブレーカーが落ちてしまったようだ。



最近、電化製品を買い替えたら頻繁にブレーカーが落ちるようになってしまったという。



結局ピザを食べられないまま調査を再開した金田一。
千代の部屋にやって来ると、千代は仏壇の前に座り一心に祈っていた。



千代に誘われ、金田一も仏壇の前に座った。
そこには2枚の写真が立てられている。



1枚は10年前に死んだ息子のもの。
そしてもう1枚は孫娘のものだという。



孫はつい先日、病気でこの世を去ったらしい。



金田一はそっと手を合わせた。



その時、建物内に晶の悲鳴が響き渡った。



声のした厨房へと駆け付けると、真っ青になった晶が震える手で窓の外を指さした。



窓の外に見える松の木の枝に何かがぶら下がっているように見える。



風にあおられ前後左右に揺れるレインコート…
それは変わり果てた姿の内藤だった。



慌てて向かう金田一と明智。
その時、内藤の体が地面に落ちた。



明智が脈を取ってみるが、やはり内藤は死んでいた。



しかし、どうしてロープが急に切れたのだろう。
内藤の首にかかったロープを調べてみると、ロープの端に大きな結び目があり、その先でぶつりとちぎれていた。



内藤は死んだ直後に晶によって発見されたらしい。



再び広間に集められた宿泊客たち。
新田は、警察が2人もいるのになぜ竹内の計画を止められないのかと息巻いている。



計画とは何なのだろう。



問い詰めるも新田は口をつぐんだ。



金田一は関係者のアリバイを調べた。

千代には確実なアリバイがある。
なにしろ金田一が一緒にいたのだから。



美雪は明智と広間にいたらしい。



新田と志賀はそれぞれ自室で一人だった。



露崎は建物内の見張りをしていた。



晶は厨房にいた。



そしてもう一人。
アリバイどころかどこにいるのかさえ分からない竹内秀行。



はたして内藤は自殺したのだろうか。
そして10年前の事件の真相は。

【第2夜】へ続く。

 

 

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