京セラ美術館で開催中の展覧会「キュビスム展 美の革命」を観に行ってきました。

 

キュビスムに焦点を当てた展覧会は約50年ぶりということで

印象派からフォーヴィズム、キュビスムへと絵画がどんどんと

新しい表現方法を開拓して、その時代の美術の世界がダイナミックに展開されていく様子を感じることができる作品が多数紹介されています。

この企画は巡回展で昨年東京で開催されて話題となっていましたので

京都で見られるのを楽しみにしていました。

 

 

期待していた通り、面白かった。彫刻作品もいいものがたくさんあって、

すごく楽しかった。この時代の絵画は、画家たちの試行錯誤がすごいですよね。

ものの考え方、とらえ方、戦争や機械革命で世の中の価値観が

がらっと変わっていく中で、作品にもその時代が投影されています。

自由な空気というか、本当に見ていてワクワクするんですよね、

こんな風に自由に表現していいんだ、格好よく描くのもいいし、

色がちぐはぐでもそれはそれでインパクトあるな、とか、

ここは省いちゃってもいいんだ、などなど、絵や彫刻をどんなふうに見るのも

自由だし、その絵を見ながらあれこれ考察する楽しみは無限大。

ル・コルビュジェの作品も見られます。

 

京セラ美術館の建物自体も見どころが満載で、じっくり見ていると時間が足りないなと思います。

村上隆展にも後ろ髪をひかれつつ、、まあ、こちらはまた夏に出直そう。

 

ということで、京セラ美術館のすぐ目の前には、「国立京都近代美術館」があります。

こちらは先月逝去された槇文彦氏が手がけた建物です。

 

 

入り口側からみると三角屋根が特徴的で、外壁は花崗岩と、ガラスが正方形のタイルのように

整然と並んでいます。関西弁でいうところのシュッとした建物です。

 

 

 

入り口の両壁面の石の装飾、館内の手すりのディティールなど

細かい部分に建築家の美意識みたいなものが感じられます。シュッとしていてかっこいい。

 

 

只今近代美術館では、倉俣史朗展が開催中。

こちらも注目の展覧会です。今回は時間が無くて見ることができませんでしたが

また改めて訪れる予定にしております。

 

 

このエリアでもう一つ見ておきたいモダン建築は「ロームシアター京都」です。

1960年に開館、私たち世代には「京都会館」という名前の方がなじみがあります。

こちらの設計は前川國男氏。日本のモダニズム建築の旗手が手がけた建物です。

 

 

ピロティや水平方向へのびやかに続く手すり、

そのところどころに和風建築のような雰囲気があって

この時代のモダン建築のお手本といった趣があります。

 

 

写真が下手すぎてうまく伝わりませんが、

やはりこの堂々とした佇まいは時代を経ても変わらず魅力があります。

内装は、かなり変わっていますが、古きよきものを残して

うまくいかされているなあという印象です。

 

京セラ美術館もそうですが、新しいものと古いものが

うまく共存できているのは、京都という土地柄なのかなとも思います。

 

 

美術館の帰り道は、京都の町中をぶらぶら散歩しました。

和菓子を買って帰るのがいつものお楽しみ。

 

今回は6月ということで水無月。

 

おいしかったです。

京都もまた近々再訪したいと思います。