うたたね日報


椅子の修理をさせていただきました。
フレームの痛んでいるところを治し、
シートを張り替えました。

国内メーカーの70年代に作られた椅子です。
最近このデザインがまた再評価されて、
復刻されたりしています。

以前から、この椅子のデザインについては、
いいな、面白いなと思っていたのですが、
やっぱり、自分が心惹かれるもの、興味を強く示すものとは
なんらかしら、ご縁があるもので、
こうして、うたたねで修理をお受けする機会がやってきました。

うたたね日報

シートを張り替えました。中のウレタンは
完全に劣化していて、ほぼクッションとしては
機能していませんでした。



うたたね日報

写真は、補修して、塗装もきれいにした後のものですが、
お客様が持って来られた時は、
この御フレームの根元がぼきっと折れていました。

木をきっちり継ぎ合わせて、再度フレームを組み直し、
強度も、しっかり出るように、したのですが、
しかし、なんど見ても面白い構造の椅子です。

山極さん曰く

「ガッツあるデザイン」   とのこと。

たしかに、そんな感じです。


名作椅子というと、どうしてもデザイナーのものを
思い浮かべることが多いと思いますが、
実は、家具メーカーで販売されているものの中にも
かなり素晴らしいデザインのものがあります。

デザイナー名は表に出ませんが、
そういうものを、見つけた時は本当に嬉しくなります。
無名のものでも、本当にこうして
治してでも使っていきたいと思ってもらえる
椅子や家具が産み出せることが大切ですね。

永く使われている良いものから学ぶところは
本当にたくさんあると思います。