$シンガー・ソングライター 蜂谷 清香 ~ みちびかれるままに ~-チャナンアップ
14日。昼すぎ。
ようやくクタにあるSOSメディカルセンターに到着。
近代的な建物で、ほっと安心する。

さらに、日本人スタッフの方が、
「「バリ王」の方から、事情は聴いています」とお出迎えして下さって、
ますます安心。
保険手続きの書類にいろいろ書き込んで。

ようやく診察。
先生は英語だけど、日本人スタッフの方が通訳で立ち会って下さり、
さらに、「わたしはこう思うんですけど、先生、どうでしょう?」とまで、
つっこんで下さるので安心。
もう大丈夫だ、とほっと胸をなでおろす。

熱を計ったら38.5度。
自分では、ゆうべよりもだいぶ楽になったと思っていたけど、

・・・ってことは、ゆうべは一体何度あったの???!

看護婦さんもかわいい。
みんな英語でしゃべってくれるけど、
「なんとかかんとか・・・、YA?」と、
最後に「ヤー?」がつくのがバリ風の英語。

「こうこう、こうですけど、いいですか?」ってな感じ。
とてもやわらかくて、かわいい。

いろいろ検査をして、とりあえず点滴をされる。

さらに、腎臓に問題があるか、検査しましょう、ということに。

でもエコー検査の設備はうちには無いので、
車で20分の別の病院へ。

日本ですら乗った事がないのに、いきなりバリ島で救急車に乗る。
わお。

なんか、たいそうなことになってきた。

これがまた、運転手のおにいちゃんも、にこにこかわいらしいし、
さっきのかわいい看護婦さんがついてくれるし、
日本人スタッフさんもついてくれるし、
なんか、楽しい。

必要なときだけ「ウイーン」とサイレンをならしてぶっ飛ばす。
運転手さん、やるう~!と、ノリノリ。

いろいろ楽しそうに話をしているのを、
日本人スタッフさんが
ところどころ通訳してくれる。
日本ではありえない話だけど、
救急車の中でみんなで笑っている。

行きの救急車の中で、看護婦さんが、外を見て、
あの屋台の○○がおいしいのよね、とつぶやく。

別の病院に到着。
これまたこちらの病院の看護婦さんの制服が、
グリーンの、バリ風制服でおしゃれ。
あー、写真とりたいけど、そんな場合ではないのだ、私。

どきどきのエコー検査。

結果は・・・残念。
腎臓が腫れている、腎盂腎炎とのこと。

えっ?私、どうなるの?
ちゃちゃっと治療してもらって、帰る予定だったんですけど。

とりあえず、SOS病院に救急車でもどる。
たまたま、さっきの屋台のところで渋滞になる。
看護婦さんが、「わたし、あれ、買うわ。」と、
屋台のおっちゃんを、車の窓まで呼びつける。
あらら、注文してる・・・。
たしかに、渋滞しているから、どうせ進めないし、いいんですけどね。

わたしは救急車の中で横になっているから、
車の天井を見ながらいろいろ見えない景色を想像している。
・・・笑える。
なんて自由なんだろう、バリ島。

で、病院に帰ってきたら、
先生から、
「今晩は帰せません。一泊お泊り。
抗生物質を注射して、2日間経過をみます。」と。

がっくし。

明日、Tiffanyさんおすすめの水の浄化の儀式に連れていってもらおうと
思っていたのに・・・。

電話をかりて、キャンセルの電話をする。
「どうしたのー!大丈夫?」と言われるが、英語で病状の説明が出来ないので、
 とりあえず「I have sickness in my kidney. 腎臓が病気」と伝える。
いろいろアレンジしてくれたのに申し訳ないな。

病院の先生から、
「とにかく、あなたの身体の中の水を入れ替えしないといけないから、
ずっと点滴をします。
たくさん水をのんで、たくさんおしっこをして下さい。」
と言われる。

あれ?これって、私の中の水の浄化を、病院でするってこと?
セッションでTifannyさんが言ってた、
「Your water will be purified あなたの身体の中の水は浄化されます。」
って、これ??

なんか、不思議な偶然を感じて、
全てをあきらめて、任せることにした。

炎天下の寺院で、どんな細菌がいるか分からない、水の浄化を受けるより、
今の私には、エアコンのきちんと効いた病室で、
きっちり二日、点滴と水で、水の入れ替えをした方がいいってことか。
(;^_^A

ま、がんばってお水いっぱい飲みましょう。

ってことで、
結局、1泊入院。

その間、いろんな看護婦さんやスタッフさんと仲良くなり、
いろんな話をする。
この病院の裏に、立派な観音様のお寺があるとか・・・。

わたしはただ、たくさん水を飲んで、点滴してもらってるだけで暇だから。
カメラに残っている、セドナの写真のデータ整理でもするか、とカメラを触っていたら、
「見せて見せて」「わたし、海外行ったことないのよね。うらやましい。」
と、えらく盛り上がって、
「何を見てるの?わたしも見せて」とだんだん人が集まってくる。
「日本では何をしてるの?」と聴かれるので、
「歌を歌ったり絵を描いたりしてるの」というと、
「わあー、すごい、どんな絵描いてるの?」
「こんな絵」と写真を見せると、また盛り上がる。

日本人スタッフさんともいろんな話で盛り上がり
「わたしもごはんここで食べようっと」と、一緒にごはん食べて下さる。

二日目の夜には、例のバリ王の現地日本人スタッフの女性も
わざわざお見舞いに来て下さって
ほんとに有り難い。
ああー、なんて、暖かいんだろう。

またまた、いろんな話でもりあがって。
入院してるのに、楽しい。

観光だけでは知る事ができない裏バリの話、
いろいろ聴かせてもらっちゃった。

バリ人は人生が短いから、結婚も早い。
中高生で子供が出来て結婚。50才でおばあちゃん。
日差しが強いのと、食べ物の栄養がかたよっているので、70才くらいが寿命。

都会のような娯楽がないから、
やたらと下ネタばっかり話して盛り上がる、とか。

かわいい看護婦さんのお名前はKADEKちゃん。
名前の意味は?ときいたら、2番目の子供という意味らしい。
なので、病院の中にも同じKADEKちゃんがいっぱいいるそうで。
一郎、次郎、三郎、みたいなもんかな。

お供え物、チャナンを神様と、地面の小人にお供えするが、
ちゃんとお供えしないと、小人に足をかみつかれる話とか。
(上の写真は「チャナン」。
 テレビの情報によると、普通の家で、毎朝20個、
 多い家で100個、チャナンをあちこちにお供えするのだとか。
 これをたしか、一日3回してるのかな??すごい。)

ただの観光で来て、観光客とお店の人、という
表面的な出会いだけでは聴けない話を
いっぱい聴かせてもらった。

その他、ここには書けないDEEPな話をえんえんと。
ご興味ある方は、お会いしたときに聴いてくださいね。
セドナでの出逢いとの続きの話です。
おなじメッセージを、カウアイでも、セドナでも、バリ島でももらうとは!

出逢う人には出逢うようになっているんですねー。

検査の結果待ちで、
結局、2日目の夜10時半まで入院。

で、今夜で治療終わりかと思ったら、
明日も同じ夕方7時に同じ抗生物質の注射を打たないといけないから、
明日夜、帰国する前に、空港に向かう途中に病院に立ち寄って下さい。
と言われた。

えー、やっと解放されると思ったのに、
せっかくのバリ最終日の明日、また来ないといけないの?
(T T)

ほんとなら、深夜0時半の飛行機で帰るから、
ホテル出発は夜8時のお迎えの予定だったけど、
6時にホテルに病院の車がお迎えに来てくれることに。

まあ、弱ってる身体で夜に一人歩きまわるよりは、いいとするか。
空港への帰り道の途中にあることだし。

てなわけで、ようやく深夜23時半、ホテルに帰ってきた。

はあ~。
よかった。
最終日まで病院に監禁されたら、泣いちゃってたよ。

明日は夕方6時まで自由。
滞在中、毎晩見ようと張り切っていた伝統芸能は
結局、一回しか見られなかったな。
ま、一番見たいのを見られたから、それでいっか。

ホテルの一人の部屋。
ここ数年で、はじめて夜を怖いと思った。

地面の小人の話を思い出して、
ベッドに飾ってあったプルメリアのお花を、床に置いた。

お願いしますよ~、バリの神様。(。-人-。)

さて、明日はいよいよ最終日。
つづく。

シンガーソングライター&手描き「絵ことば」作家
蜂谷清香(はちやきよか)

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