『適当日記』高田純次高田純次さん。好きです。あのテキトーさ加減はもはや芸術でしょう。やろうと思ってもできるものじゃありませんので、そういう意味では一世一代の芸かと。その純次さんのベストセラーが電子書籍(iPhoneアプリ)になり、そしてアプリとしてもベストセラーになりました。これはスゴいことですね。さて肝腎の内容ですが、これが見事なまでに心に何も残らない(笑)。ためになったとか、目からウロコとか、高田さんの意外な一面が見れたとか一切なし。ただひたすらに、高田純次が適当に日記をやっつけていく様を眺めることができる。こんな大人になりたい、と思った。いつまでだか知りませんが、今iPhoneアプリで115円です。適当日記/高田 純次
『のはなしに』伊集院光昨年は仕事の忙しさも相まって、本を読んだ実感がない。どれくらい読んだかなーってカウントしてみると確かに少ない。近頃では趣味が読書から睡眠になりつつある。ヤバい。かなりヤバい。と、いうわけで幾分の期待も込めつつ、2011年はガッツリ読み耽ってみたいと思う今日この頃。正確に言うと昨年から読んでいたものを今年読み終わったという『のはなしに』。本人も言うように、テレビの知的なおデブさんとも違う、ラジオで毒を撒き散らしているマッドなお姿とも異なる、第三の伊集院光がそこにいる。他愛もない日常から異常性を見いだす独特の観察眼あり、なんか妙にほっこりした気持ちにさせられるエピソードあり、実に魅力的だ。ブログも、もはや一種のエッセイみたいな使われ方をされているので、大いに参考になるってもんだ。のはなしに/伊集院 光
『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』山根一眞近頃バッサリ削られそうになってしまった科学技術関連予算ですが、はやぶさ2なる探査機関連は満額確保されたというニュースがありました。大変喜ばしいことです。政権が代わったことと特に関係なく、日本の科学技術予算は徐々に減らされてきている、というよりも、もともとあまり多くはないようです。そもそもはやぶさ計画にしたところで、本書を読めばわかる通り、予算がないところを技術者たちは苦心惨憺して開発しています。NASAのスタッフがJAXAの管制室に来て、あまりのボロさにビックリした、などという笑えない話も披露されています。そうしたサイドストーリーもこの小惑星探査機の帰還に感動を生んでいるのですが、実はこの帰還は奇跡だけで片付けてはいけないスタッフの繊細な努力の積み重ねだということがよくわかります。例えば動力源(エンジンや発電装置)ひとつ取っても、目的や用途によって何通りも用意されています。また、それぞれが故障した場合にもバックアップシステムが動作するように二重三重四重にプログラムされているのです。さらに土壇場では、絶対使わないだろうと思いつつも積んでいた非常手段まで飛び出します。確実な技術力の証明に感動的なストーリー、凄いと思わずにはいられない、そんな本です。小惑星探査機 はやぶさの大冒険/山根 一眞