前回のブログ「世界漂流」の続編です。

 まだお読みでない方は

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まずイスタンブールがどこにあるのか確認しておきましょう。

 下図は近隣の国々の位置関係です。

 

 

  地中海の東にエーゲ海があり、それに続くマルマラ海と黒海を結ぶボスホラス海峡の南の端に位置するのがイスタンブールです。

(注:ギリシャ語ではボスポラスと発音します。しかし、ここでは五木寛之に倣って「ボスホラス」とします)

 

 イスタンブールはトルコの首都ではありませんが、人口1400万人の大都市であり、地図を見てもお分かりのように黒海を挟みロシアやウクライナと国境を接し、過去には多くの戦争を経験した1500年の歴史をもつ古都です。

 

 

 西暦330年に東ローマ帝国がコンスタンチノープルとして城塞都市を造り、紆余曲折を経て、1453年にオスマン帝国によって陥落させられるまで1000年以上の間キリスト教文化が繁栄し、その後、500年に及ぶイスラムの文化に彩られています。また、アジアとヨーロッパを繋ぐシルクロードの要衝でもあります。

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 私(=旅人utageno-ato)は、前回のブログではイスタンブールに到着し、その夜、下の地図上部の新市街にある ① エタップ・ホテル(Etap Hotel) から、黄色矢印の向きに ② アヤ・ソフィア と ③ トプカプ宮殿 の方角を眺めたところでした。

 

 

 私はその翌日に 旧市街にある ② アヤ・ソフィアを訪問したのです。

アヤ・ソフィアは東ローマ帝国による建立時にはキリスト正教会の大聖堂の伽藍でしたが、1453年以降はオスマン帝国によってイスラム教のモスクに改築されてきました。尖塔もそのとき建てられたものです。

従って、建築の骨幹はキリスト教会様式であり、内装はイスラム教のモスク様式というハイブリッドの様相を呈しています。

 

wikipediaより引用(写真のみ)

 

 次に訪れたのは、② トプカプ宮殿 です。

(注:Topkapi と書いてトプカプと読みます)

 

スルタンの間

 

黄金と瑪瑙(めのう)の宝剣

 

 この宮殿には数々の宝物が展示されていて目を奪われます。

ここは、ハリウッド映画でも、この宝剣を巡るサスペンス・コメディ「トプカピ」(1966)の舞台となり、ギリシャ人女優メリナ・メルクーリが登場しました。

 

 それから、ジェームス・ボンド活躍の舞台にもなりましたね。

映画「007 ロシアより愛を込めて」より引用

 

 同じ日に④考古学博物館 を見学しました。

ここにはギリシャ神話の「両性具有(Hermaphroditus)」の彫像など珍しい展示品もありましたが、この話と、トプカプ宮殿のハーレムの話は、また別の機会に・・・

 

 滞在3日目。

写真は⑤地下宮殿 です。

 

 

 これは、ビザンチン時代にコンスタンチノープルの水不足を解決するために、ローマ人の建築技術によって造られた地下の大貯水庫です。

建設用建材は他の建築物をリサイクル利用していて、ローマ人の合理主義はギリシャ彫像の「メデューサの首」でも基礎石に用いることを厭いません。

(下図:初めて見るとギョッとします)

 

映画「インフェルノ」ではトム・ハンクスが細菌兵器を巡ってこの地下宮殿で大暴れしましたね・・・。

 

さあ、つぎは世界最古のバザール ⑥ グランドバザール です。

 

 

 実は、私のイスタンブール訪問のもう一つの目的は、商用アンティークの仕入れにもあったのです。このバザールに一歩足を踏み込むと、中には数百の店がひしめいていて迷路のようになっており、外から来た旅行者は間違いなく迷子になります。

 

 それにしても、なんと活気に満ち溢れた街でしょう!

怪しげな店主、怪しげな商品、多様な外国人、値段の駆け引き、まさに「アリババと盗賊」の世界です。(笑)

 

 

 最終日は、⑦ボスホラスクルーズ です。

観光船でボスホラス海峡を黒海方面に向かいますが、陽当たりの良い海峡の両岸にはリゾートホテルやヨーロッパセレブの桟橋つき別荘がたち並んでいます。

セレブ達は自家用ボートで市内まで買い物に行くそうです。

うらやまピー!

 

 最後に、

滞在中、ホテルで毎朝食べたトルコチーズの味が忘れられません。

特に、山羊のミルクで作った純白のコッテージチーズ(シェーブル)は、始めのうちは味を感じませんが、パンに添えて食すとそのうちやみつきになります。

 

トルコ訪問の際にはお試しあれ。

ギュレ・ギュレ!(ではまた)