HIMARIちゃんのヴァイオリン演奏の動画がそれからいくつも投稿されています。そしてその中に、“渡辺茂夫の再来だ”というフォロワーのコメントが目につき、渡辺茂夫を検索してみました。彼は1941年生まれで昭和20年代に神童と呼ばれた天才少年であったようです。10歳を過ぎたころにハイフェッツに見いだされ、米国ジュリアード音楽院に留学しました。当時の録音を聴いてみると、録音技術の不備はあるものの素晴らしい音色と超絶技巧が感じ取れます。

  当時を知る人達がHIMARIちゃんと比較して“再来だ”というのもワカル気がします。しかし、彼には悲劇が訪れます。1957年頃から精神に変調をきたし、療養中に薬物の過剰摂取で脳を損傷して帰国、その後自宅で被介護生活を送った末、1999年に58歳で亡くなっています。

画像はニュースより引用

 モーツアルトの例もあるように、あまりにも卓越した天才が遭遇する不測の事態をHIMARIファンは危惧するのでしょうか。しかし、私は断言できます。HIMARIちゃんは必ず健全に成長し、大輪の花を咲かせることになるでしょう。というのには理由があります。渡辺茂夫氏の場合、音楽脳の発達に自身の社会適応力が追い付かず、例えば、まだ少年の立場でありながら大人の音楽家にクレームを付け指図するような振る舞いになっていたようです。結局、精神疾患で入院、帰国することになりました。また、驚いたことには、彼の父親(やはりヴァイオリニスト)が療養中の茂夫にヴァイオリンを弾かせたところ、まったく異質の音を出したそうです。人間の脳が、聴力や音感や手指の技巧をいかにコントロールしているのかがわかります。

 

  一方、HIMARIちゃんは両親からバランスのよい教育を受け、持ち前の感性と素直さで知識と技能を吸収して、とても謙虚で人に好かれる性格の子になりました。11月に放映されたTV局のインタビューで「私はいま育っている途中だから・・・」と発言する場面があり、思わず微笑んでしまいました。また、与えられる課題についても、「とてつもなく難しい」と、ちゃんとした日本語で表現できて、決して「マジ、メッチャ、スゲー」などというような今どきの小学六年生ではありません。

 

 HIMARIちゃんの素晴らしい頭脳と素直で可愛い性格がのびのびと育って、英語はおろかフランス語やイタリア語も習得し、さらに感動させられる音楽を世界に届けてくれることがとても楽しみです。

 

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