Youtubeには、安芸高田市の市長と議会の質疑応答の様子が生々しく伝えられています。そのほとんどが石丸市長の側に立ったもので、市長が議長や市議たちを得意なディベートでやりこめるといった展開です。この若い市長は元々安芸高田市の出身で、令和2年に前市長の退任に伴う市長選挙に立候補し、高学歴や一流企業の職歴もあって、有権者市民2万3千人の期待を集め、対抗馬の66歳の前副市長を破って37歳の若さで初当選したものです。

 「落下傘立候補」では元長野県知事の作家田中康夫氏のことが思い浮かびます。いわば「よそ者」の首長に対する反感のような空気がありました。当市においてもご他聞に漏れず、やはり旧体質の議会と、ドラスティックな改革をと意気込む首長との間で亀裂が深まっているようです。Youtubeで流される質疑応答では、市長が提唱する副市長の公募や無印良品ビジネスの誘致などの案に対して議会が承認しないことについて市長が反問し、対立は個人攻撃の応酬までにこじれています。石丸市長は言語も明瞭かつ論理的でしばしば議員を遣り込めるので、Youtuber達はそれを面白がって市長の肩を持つ側に立っており、議員側と、そこに立ち会っていた地元紙中国新聞はやり玉に挙がった格好で、客観的には議会側がやや劣勢に見えています。

 しかし、本来の市政執行という目的からみると、今の状態は主要道路を離れて迷路に踏み込んでいる感があります。皮肉なことに市長も市議も安芸高田市民の負託によって選出されているのです。市民としてはスムーズに市の諸問題を解決して貰いたいところが本音のはずです。・・・次回は双方の主張を掘り下げてみたいと思います。

⇒ 安芸高田市議会の紛糾(その2) | utageno-atoのブログ (ameblo.jp)