個性的なピアノ演奏で喝采を浴びたジャズピアニストであるジャレットのことが「きょうの言葉」に載せられていました。

彼はその後、個性よりも大切なものがあると気付き、スタンダード曲だけを演奏したアルバムを発表しました。

「謙虚な気持ちになれたから」だそうです。

 

この「個性よりも大切なもの」とはなんでしょうか?

矢口さんの解釈によれば「エゴイズムを捨てる」こと、人と違うことをして差別化を図ろうとしないということです。

 

個性的であることが評価される時代、変わった目立つことをして「平凡さ」から抜け出そうとして思い悩む人が増えているようです。

『正直個性論』という本(水野しず著)は「平凡さにあるパワー」について書いています。

目新しさのアピールより、地味なことに誠実に取り組む姿勢、真剣に生きることに本当のその人らしさが表れると。

 

なるほど本当に惹かれるのは、外面の目立つことではなく、内面から滲み出るものですよね。

そして個性的なものは一時的に注目されても、長続きしないように感じます。

 

移り変わる世の風潮に踊らされることなく「平凡さにあるパワー」を信じて、誠実に生きていきたいと思いました。