「一縷」という言葉について、この俳句を紹介した『きょうの言葉』を読んで深く考えました。
「一縷にて天上の凧とどまれり」
平畑静塔
風に乗り、悠然と空を泳ぐ凧は、人が操る一本の糸に繋がっているからであり、もし糸が切れるとあらぬ方向に飛んでいき、地に落ちてしまいます。
自由に生きているように見える人も、何かしらのつながり、ルールに守られていて、一縷は命綱の機能も持っている、と書かれていました。
近年、いろんなしがらみを解き、自由に好きなことを楽しんでいるわたしにも、切ってはいけない一縷があるのです。
それはいったい何でしょう?
それは大切な人との絆でしょうか。
大事にしている信念や、内なる良心の声かもしれません。
「一縷の望み」という言葉があるように、希望を捨てない前向きな姿勢も、逆境の時の命綱になることでしょう。
今の自由を守ってくれている一縷を思い巡らし、その糸が傷まないようにしたいと思いました。
写真は、雨粒を受け、涼やかなキレンゲショウマです。
(高知新聞より)