これは、精神科医の高橋龍太郎さんがアートコレクターとして、作品を購入する基準を語ったものです。

 

惹きつけられた言葉だけど深すぎて難解だと思いましたが「きょうの言葉」の矢口さんの解説を何度も読んで、なるほど〜と理解しました。

 

「自分を小さくして作品を見るとは、持っている価値観、地位などまとわりつく多くのものを無に近づけるということ…こうすると、作品の良さや本質が見えてくる。難解だと思われがちな現代美術にたいして、最初から拒否感を抱かない。大きな自我は、世界を小さく照らすことしかできないのだ。自分を小さくするとは、己の目の曇りを拭い去ることなのだ」

 

これは現代美術に限らず、対人関係にも通じますよね。

ちょっと苦手だなと思う人にも、先入観を抱かず、自我を小さくして向かい合う大切さを学べます。

 

苦手意識を捨てれば、人々で成る世界を照らし、その人の良さも見えてくるということでしょうか。

 

「目の曇りを拭い去る」という言葉が胸に響きました。

気づかないうちに妙な偏見などで曇らせていないかしら。

背丈は小さなわたしですが、自我は不釣り合いに大きくしていないかと振り返らされました。

 

世界を明るくするのは、こんな小さな心がけなんだと教えられた、深遠な言葉でした。

 

自然界も日に日に明るく眩しくなって、今朝初めて出会った梔子の花をカバーにしました。