高知では田んぼに水が張られて、本格的な春が始まりました。

田植えまでの短い期間、青空を映した春田が風に小さく揺れます。

そのさざなみが、人の手が入るのを待つときめきのようにも見えます。

 

何かの始まりを待つときめき…新入学を待つ子どもや新入社員は今まさに感じているでしょう。それから、恋の始まりや結婚生活の前にもあったでしょうか。

すべてを越えてきた今でも、持っていたい気持ちです。

 

特に新たな出来事はなくても、思い起こす言葉があります。

「僕たちは毎日、毎日が新しい」

いつの、誰の言葉だか忘れたのですが、こうつぶやくと元気が出ます。

毎朝、こんな気持ちで一日を始められたらいいですね。

 

この俳句は、家のそばにある夜の春田を詠みました。

田植えを待つ春田の気持ち、伝わるでしょうか。

 

「家の灯の 溶けて息づく 春田かな」