訳は神谷美恵子さんで昭和23年の訳者序に、「子育てに忙しい時期で」と断りがあって、何かジンとするものがありました。原典が皇帝があちこちに書き残したものであり、なかなか訳も、困難だったと思われます。
でもそんな物がどうして今も読まれているのか、それは高い倫理観に支えられた文章であるからです。こういう本は最初から順番に、という読み方は私はしません。パラと開いたところを読む。
さすが、皇帝です。どこを読んでも、清々しく高潔です。
実はかなーり恥ずかしい腰巻きがついておりまして、それは外しております(笑)。
そう「ミステリと言う勿れ」の。
でも、それとは関係無く、これはチラチラ読みに良い本。今時こんなに正面から堂々と正論というか、高貴な事を書く人は勿論いないから。それに私「皇帝」の書いた物など読むの初めて。
目が洗われるとはこう言うことでしょう。
これもまた大きな読書の楽しみです。