高1の2学期の実力テストで学内順位を200番落とした私は、3学期の実力テストで100番上げ、150/360となった。この頃になるとすでに東大のことなんて忘れ、というか早々あきらめ、とりあえず国立大ならどこでもいいや、と思うようになっていた。
高校の成績(評定)は悪かった。中間・期末といった定期テストでは順位が出なかったし、国立志望で指定校推薦など眼中になかったので、評定平均を稼ぐ必要性を感じなかった。しかも、私は、「範囲の決まっているテストなどできても、初見の問題を解かねばならない入試には対応できない」と思い定期テストの勉強をほとんどしなかった(今から思うとちゃんとやっておくべきだった)。
Z会は続けていたが、答案を出さなくなってしまっていた。受験への情熱は失われつつあった。
高2になり、私は一冊の本と出合った。
和田秀樹『偏差値50から早慶を突破する法』光文社、1989年(知恵の森文庫、2002年)
である。内容はあまり覚えていない。ただ、今となっては恥ずかしながら、この本に啓発された私は、東大は無理でも三教科に絞れば私大の最高峰である早稲田政経に行けるのではないか、と思い始め、早稲田の政経を目指すことにした。
私が着手したのはまず英語であった。二つのことを始めた。ひとつは英文法で、
を答えを覚えるほど、繰り返した。
もうひとつは長文であるが、これは旧帝大に進んだ従兄からもらった早稲田政経の赤本の英文を辞書を引きながら毎日ひとつは必ず読んだ(ちなみにこの従兄は早稲田は落ちた)。知らない単語は辞書を引き、ノートに記録した。私は機械的な暗記が好きではなかったので、そうしながら英単語を覚えたのである。当然、同じ単語を複数回辞書を引くこともあったが、徐々に覚えた単語数は増えていった。
そのうち私は東大のことを思い出す。やっぱり東大を目指してみよう。東大を目指して勉強すれば、東大が無理でも、東北大とか名古屋大くらいには行けるようになるかもしれない。こうして、私は再び東大文Ⅰを目指すことになった。高2の2学期のことであった。