ここ何日かは 12月とは思えない程の
麗らかな陽気が続いております
さて 発表会も無事に終わり一段落致しましたので
かねてより観たかった チェット・ベイカーの映画
「ブルーに生まれついて」を観に
渋谷 文化村まで参りました
チェット・ベイカーと云えば
その線の細い 途切れ途切れな歌声とトランペットに
わたくしは 学生時代に虜になったものです
当時から ジャズは大好きでしたが
そんなプレイヤーは
見た事も 聴いた事もなかったからです
今年の東急本店のファサードは
巨大な 美女と野獣のツリーです
再生期にスポットを当てて 彼の音楽の変遷を辿るあらすじ
パワーの権化であるマイルス・デイビスや
その他 真っ当に生きていると言う人々の中で
チェットの存在は 余りにも儚く不安定で
それが そのまま彼の音になって表れる
感動や感心ではなく
心のひび割れに 静かに滲みる音でした
主演のイーサン・ホークが
トランペットと歌の特訓の末に挑んだのも
好演でした
力強い 炭火焼きや赤ワインを頂きましたが
わたくしの 心の弱い部分に
ずっと チェット・ベイカーが鳴り続けていました