新しき国100年の創造と挑戦 | 碓井法明オフィシャルブログ「本物をやろう!!」Powered by Ameba

新しき国100年の創造と挑戦

 今年は「丙戌」といわれ、物事を生み出すことに大変恵まれた年だちいわれるが、少々不安がある。

 昨年から二度にわたるJR鉄道脱線事故、今後十万人の死者が出るといわれるアスベスト問題、地震大国日本での耐震強度偽装事件、ライブドア証券取引法違反、東横イン偽装工事事件など、開けてみれば次々出てくる不祥事に呆れてものも言えない。日本の安全・誠実の神話は何処に行ったのか。企業倫理、政治倫理の欠如から発生するこれらの問題は、日本を沈没させる。

 

 今年のキーワードはタイトルにも書いたが「人口減少社会における新しき国100年の創造と挑戦」とした。昨年からついに始まった人口減少はまさに日本の危機だ。人口減少社会は政治的・経済的にも、社会保障の面からも日本最大の課題である。さらに、一千万人にも及ぶ団塊世代の定年問題もあり、東京都の人口にほぼ匹敵する数の人材、労力、活力を失うことになる。

 また、フリーターやニート族は合わせて七百万人(凡そ中国地方の人口)と言われているが、特にニート族(百万人)と呼ばれる若者が仕事にも学校にも行かず、無気力な生活を送っているそうだ。

 このような時代だからこそ「新しき国百年の創造、そして挑戦」が必要だ。「新しき国」とは、源義経が平清盛から受け継いだ言葉であり、義経最期の言葉でもあった。真に国民の幸福を追求する理想国の創造を義経は真剣に考えていた。多くの為政者が目前の利益を追求し、日本の将来を考えない現在の日本こそ「新しき国」を創造する百年の計が必要だと思う。先日、アメリカのアップルコンピューターの創始者「スティーブ・ジョッブス」がスタンフォード大学の卒業式で、「Stay hungry! Stay foolish!」ハングリー精神、面白いことをやり続ける気持ちを持ち続けてください。でなければ技術改新は無い。」と話したそうだが、この精神こそまさに挑戦なのだ。



 広島にとってのキーワードは「州都広島の創造」だろう。第二十八地方制度調査会によると、道州制の導入は人口減少や財政面からいって避けては通れない。

 道州制議論は人口が減っている広島県も例外ではない。岡山県は中国地方で唯一人口増だそうで、県、市をあげて盛んに「中国地方での州都は岡山だ」と言っている。岡山は中四国の地理的な面からみてもその実現性は濃い。現在、広島市議会においても州都広島論が叫ばれているが未だ行政は本腰になっていない。とはいえ、広島には負けていない点も多くある。特に中国地区にはない三種の神器「カープ、サンフレッチェ、広島交響楽団」の存在は光る。さらに広島は平和活動の拠点であるが、更に、平和を実現する上で世界をリードし世界中から若者が集まる「平和と教育」のメッカにしたいものだ。先般、東松山市に行く機会があり、メキシコから運ばれた岡本太郎作の「明日の神話」を見た。広島と長崎をテーマに描かれたもので、大阪万博の「太陽の塔」と同期作といわれているが、その原爆描写の迫力には太陽の塔に通じる圧倒的なエネルギーを感じた。このような文化財も広島に展示したい。



 次に牛田三区のキーワードはやはり「自然、福祉、教育、文化、歴史、スポーツ」の創造だろう。州都広島の中心となるべきまちづくりが大切だ。見立山や太田川の自然に囲まれた牛田には2つの大学を始めとする各教育機関、9つの福祉関連施設があり、保育・教育には恵まれている。

 また、広島唯一の国宝不動院など歴史的・宗教的に優れた施設や文化・スポーツ施設もある。「ほおずき祭り」や早稲田神社秋祭りの歩行者天国等も親しまれている。安全パトロールも行われ、ハード、ソフト両面において優れたまちだと思う。しかし、これからの少子化・超高齢化社会対策とし、福祉施設やゆったりとした公園や道路の建設、また今年度中にスタートする予定の、楽しく心暖まる地域通貨の導入など、住みやすいまちづくりが必要だ。