地球上をかけめくる投機マネーの問題 | 碓井法明オフィシャルブログ「本物をやろう!!」Powered by Ameba

地球上をかけめくる投機マネーの問題

三日間にわたって北海道の洞爺湖で開催された洞爺湖サミットは閉幕した。

今から年前の学生時代に洞爺湖のふもとに明治天皇の乗られた貨車があり、そこで一晩お世話になった若き頃の想い出がある場所なので、洞爺湖サミットには関心があった。

この度のサミットで議題になったのは①地球規模の温暖化②食糧危機③原油の高騰④核やテロの拡散等でこれらの問題は密接に関連しており、地球的見地から解決されるべきものである。二十二カ国の首脳が集結した大規模サミットの意義はあるが、それに見合うような多くの成果が得られたとは言えない。

この中で②の食糧危機や③の原油の高騰の原因となっている投機マネーの監視や規制の強化には触れなかったことは問題だ。関西大学の宮本勝浩教授によれば、原油は中国・インドなどの経済発展に伴う需要が増し、穀物はアジア・アフリカ諸国の需要増と自然災害による生産低迷、バイオエネルギーの需要の増加もあるが、最大の原因は投機資金、投機マネーの流入で一部の市場関係者は膨大な利益を上げているという。他方地球上で困窮した子どもが死んでいく。おかしな世の中ではないかと思う。

世界的なインフレ抑制に向け首脳宣言の中で先物取引の監視や規制の強化について宮本教授の言われるように、先物取引の停止、又は制限を行うべきだった。出来なかったのはサブプライム問題で混乱する米国が反対したからという。次期米国大統領はオバマ氏になるのかどうか解からないが、地球の幸せ、地球の市民の幸せを第一に考える大統領になってもらいたいものだ。各国指導者もまたしかり………。