真の国民の幸せを考えた介護保険制度の導入を | 碓井法明オフィシャルブログ「本物をやろう!!」Powered by Ameba

真の国民の幸せを考えた介護保険制度の導入を

 介護保険が2000年4月から始まるが、市民が一番心配しているのは、保険料は払ったが公的介護サービスが受けれるのかという「保険あってサービスなし」になりはしないかということだ。

 ドイツでは平成7年(1995年)から既にこの制度を実施しているが、あまりにも財政優先の方針を貫きすぎて、要介護認定される人数が抑えられたり、介護サービスの質・量ともに不十分となるケースが発生している。「初めに財源ありき」では十分な介護サービスは根付かない。

 この数年間で90億マルク(7200億円)の黒字がたまっているという。国の財政は黒字になっても、全体に介護の質とサービスが低下したのでは、何の意味もない。大切なのは、要介護者を個々のサービス対象とみないで、一人の人間としてとらえ、生活全体をみて要介護を判定し、サービスを提供することだ。それを拒んでいるのが財政優先の制度運営であり、日本も同じ轍を踏まないよう介護制度の導入をしたいものだ。

 介護保険制度の実施まで一年余に迫ったが、全国町村会は、町村会の準備態勢が整わない場合は実施の延期を求める緊急要望を小渕総理に提出したそうだ。また、特別養護老人ホームの四割が介護制度に「反対」で、賛成は僅か一割。国・県・市や政治家は市民のニーズを的確にとらえ市場原理や規制緩和第一ではなく真の国民の幸せを考えた施策をやってもらいたいものだ。