【地域文庫の設置で文化創造のきっかけを】 | 碓井法明オフィシャルブログ「本物をやろう!!」Powered by Ameba

【地域文庫の設置で文化創造のきっかけを】

人の世界から書物を取ったら、何と潤いのない、文化も文明もない暗黒の世界になることだろう。人間が万物の霊長として世界に君臨できるのも、書物から得た知識のお陰であると思う。

 人間は幼児の時から絵本に親しんできた。発達段階に即して、色いろな内容の本がたくさんある。そういった点では日本は恵まれている。千四百を超える公共図書館、蔵書は十億冊に届く勢いだ。

 広島市でも区ごとに図書館が整備され、中央図書館とコンピューターで結び、即座に本の貸し出しが各図書館からできるシステムになっている。

 ある地区では、約二千冊を地域文庫として用意し、地区住民の要望があれば貸し出して回覧している。そこでは、老人会や婦人会、子ども会の有志がボランティアで本の貸し出しを運営。地域の人々が毎日読書にふける姿が見られるという。

 そんな時、気になるニュースを聞いた。子どもたちの読書力が急激に落ちているというのだ。テレビにインターネット、漫画に雑誌が氾濫し、情報収集能力が混乱をきたしている。特にテレビによる影響が大きい。大人さえ目を背けたくなるテレビマンガを子どもたちは無意識に受け入れ、模倣してしまう。大人は、健全な発達を阻害するような社会環境から子どもを救う義務がある。さらに、よりよい社会環境を子どもに与えるのは、親や地域リーダーの役目だろう。そういった意味で地域文庫は重要な役割を果たすと思われる。

 ちなみに地域文庫実施要領には、学区集会所に図書室を設置することにより、コミュニティー活動の活発化および地域住民の連帯意識の高揚と文化教養の向上を図るとともに、集会所の有効利用を促進することと明記してある。

 さて、牛田町にも町民のための地域文庫がほしいという声が多い。こうした声を受け、廃止された連絡所を牛田集会所とし、そこに牛田地域文庫を設けて地元の方々がボランティアで管理運営されているそうだ。地元の社会福祉協議会の協力を得て、各地に地域文庫ができるよう、行政にも働きかけてもらいたい。将来世代の子どもたちのために、またこれまで日本の繁栄を築いてきたお年寄りのためにも…。

 いまや当たり前となった二十四時間営業のナイトショップだが、こうした店舗形態は、つい二、三十年前にアメリカから日本に上陸したものだ。

 わが町、牛田に初めてナイトショップが誕生したのは一九八四(昭和五十九)年のこと。