江口克彦先生と本音で語ろう これからドウなる? 道州制のゆくえ! | 碓井法明オフィシャルブログ「本物をやろう!!」Powered by Ameba

江口克彦先生と本音で語ろう これからドウなる? 道州制のゆくえ!

2月20日(土)の夕方5時から第5回 市民発・道州制シンポジウムが

 江口克彦先生と本音で語ろう
   これからドウなる? 道州制のゆくえ!


というテーマで中区のANAクラウンプラザホテルにおいて開催されました。

以下、議事録となっております。
               
野村: NPO法人州都広島を実現する会の主催による会へご出席いただきありがとうございます。はじめに本会代表の碓井法明先生にごあいさつをお願いいたします。
碓井: みなさん今日はお忙しいところ多数ご出席いただきありがとうございます。きょうは江口先生と本音でこれからの道州制はどうなるのか、についてお話いただきたい。
1月下旬に江口先生はPHP研究所を止められました。
ご存知のように私は自民党員ですが、政権は自民党から民主党に変った。反省すべきは反省しなければいけない。
今「地域主権型道州制」という本をいただきました。これから道州制はどうなるのか。民主党の先生も来られていますが、地域主権が達成されて道州制に行けるのか。州都広島がどうなるのか。こういうことも含めて、意見を出していただいて勉強できればとおもいます。
 江口先生今日はありがとうございます。江口先生は本音で語られるところが良さであり、面白さですから遠慮なくお願いします。みんなの党はどうですかね。江口先生が出られるのではないかということで頑張ってもらわないといけない。
野村: それでは江口先生に話していただきます。
     (江口先生の概略履歴紹介)
  わが国の道州制のトップリーダーとして政府の道州制ビジョン懇談会の座長をされ、昨年からみんなの党の国民運動に参加されています。多くの著作がありますが、道州制について書かれているのは先生以外にありません。
江口: 紹介いただきました江口です。広島には何回も来ていますし、一昨年は多くの方に集まっていただいて道州制について話をさせていただきました。碓井先生から最初は10人か20人でといわれていましたが、こんなにたくさん集まっていただき、一昨年同様びっくりしています。一昨年は最終的に500人くらい集まられて広島の道州制への関心の高さを感じました。私としては嬉しく、心強く感じました。本音でといわれましたが、ありのままをしゃべっているので皆さんがどのように感じられるかはありますが、私は自分のポリシーで話をしているので、あまりそれに気を付けて講演をしたことがありません。
 日本の政治の状況は混乱の極みであり、救いようがない。自民党から民主党に政権が交代し、国民としては腐った鯛になった自民党は食べられないということで政権交代したが、民主党政権で行けるか、食べられるかと思ったら実はプラスチックの鯛であったという感じで、腐った鯛とプラスチックの鯛でどうするのか、という状況に国民は大いにとまどっている。自民党政権が潰れたのは自民党が潰れたのではなく、麻生内閣が潰れたと思っています。政権維持ということだけに執着してしまったために潰れた。すぐに解散選挙をやっていればこれだけ大敗することはなく、若干でも勝てたかもしれないと思う。麻生さんが政権にしがみついたということだ。その間に積極的な手を打ったか、国民を保護するような政策をしたかというと、殆ど何もしなかった。
特に特徴的なのは、3つのことに取り組まなかった。一つは公務員制度改革です。渡辺嘉美は改革をしないといけないということで何回も麻生さんにペーパーを持って訴えていくようなことをしたが、受け取りはするが何も動かない。最後には会いもしなかった。官僚は大喜びで麻生さんの受けはよかった。しかし国民から見たら何もやらないということになる。そして渡辺嘉美は自民党と決別することになった。2つは地方分権改革も何もしなかった。丹羽宇一郎さんが委員長で取り組んでいた。委員会でいろいろと提案をしていたが官僚につぶされる、内閣につぶされるという状態で何も改革をしなかった。もう一つは私がやっていた内閣官房道州制ビジョン懇談会です。要するに国のかたちを変える懇談会で国のかたちを変える改革もしなかった。私も何回も麻生さんに面会を申し入れをしました。麻生さん自身が所信表明で地域主権型道州制をやっていくということを言っていたし、予算委員会で地域主権型道州制を目指していくと、民主党の質問に答えていた。さらに理解を深めてもらうために申し入れをしていたが、全然反応がない。ついに委員の1人であった堺屋太一さんが選挙をやるときに民主党との対立軸は地域主権型道州制しかないというペーパーを作った。正面からぶつかろうとしたが、官僚が遮断して麻生さんのところまで届かなかった。堺屋さんと緊密に連絡をとりながら、とにかく自分が行って麻生さんに話しをしてみようということで麻生さんに会い1時間ほど聞いてもらったが、堺屋さんが部屋を出たら無言でペーパーを秘書官に渡した。秘書官は麻生さんの目の前で堺屋レポートを破ってゴミ箱に捨てた。そうしたことから国民の目には麻生さんは何もしないのではないかと見える。次々に経済政策として定額給付金などをやってきたが一向に地域支援策にならない。国民はどうにも自民党では頼りにならないということになってきた。
170回ほど全国を講演してまわりましたが、いたるところ去年は全滅でした。北海道は全滅すると言われていましたし、九州も鳩山邦夫や麻生太郎も危ないという話が出ていた。四国では塩崎泰久は落ちるといっていた。票数で戻ってきているが、北海道の中川昭一もだめ。北見の武部勤もだめで、北海道は全部民主党になるのではないかということで、タクシーの運転手はそう言っていた。
民主党が負けることはないなと思っていた。民主党に魅力があるかというとそうではない。自民党が負けたのであって、民主党が勝ったわけではない。腐った鯛は食べられない。もう1つの鯛に箸をのばそうかということで民主党が勝ったということになる。それは極めて消極的な選択であったと思うところへ、民主党政権になって日本の経済が一向によくならない。カネの問題が致命傷になってきた。トップの2人である鳩山さんと小沢さんの問題が出てきた。小沢さんの問題は日本人の国民感情からして小沢さんの対応の仕方として、自分は関係ないからといって、秘書が三人つかまった。自分は検察でも黒と言われなかったというようなことですが、企業や経済人としては部下が3人も問題を起した場合トップが責任をとらなければいけないということになる。トヨタでも社長の責任で追求される。最終的には辞任せざるをえなくなるかもしれない。組織の厳しさだと思う。それに対して小沢さんは部下が三人捕まっているのに自分が黒と言われなかったということで幹事長を続けていることに対して、国民的に見れば大丈夫なのかということはある。一方鳩山さんも何年間か月々1500万円母親から通帳に振り込まれていてわからないというのは国民感情からして異常なことです。腹立たしい。国民はこのデフレのなかで年収200~300万円で生活している。鳩山さんは13億円の贈与税を6億円払って済んだと言っているが、わからなかったら脱税です。与謝野さんの言う脱税王になる。6億円の贈与税を払って残りの7億円を寄付するとしたら民主党や鳩山さんへの違った反応があったはずです。
決定的なのは基地の問題です。アメリカは絶対譲歩しません。国民新党や社民党の人たちがグアム島など外国へ行って候補地とする立場であるかと思う。国際感覚がないなと思う。根本的な原因は対米政策の失敗にある。アメリカは日本の民主党政権に腹を立てている。対等という言葉は使うべきではなかったと思っている。親しい関係を維持するという表現に留めるべきであった。
小沢さんは400人か500人連れて中国に行った。中国重視のスタンスを示した日本人政治家が成功した試しがない。田中角栄はアメリカに相談なく中国と一気融合とやったら次にロッキード事件が起こった。金丸さんも北朝鮮に金塊を持って行ったらアメリカにとっては面子丸つぶれ。親しい間柄で勝手な行動をするのはどういうことだとなった。金丸さんも田中さんも潰れた。小沢さんはアメリカに潰されると思う。私のうがった見方であるが、アメリカの諜報員がどれくらいいるかを考えてみたほうがいい。イギリス・ロシア・中国のスパイがどれくらいいるのか。日本人は極めてのん気だ。小沢さんや鳩山さんの問題は日本サイドからの指摘ではなく、何がしかのルートを使ってCIAやアメリカのスパイがつかんでいたものが公になったのではないか。アメリカといかに上手に付き合っていくかということをしないと力になると同時にダイナマイトというか爆弾になる。鳩山さんが民主党の代表になって銀座で食事をしたときに対米関係については充分に注意したほうがいいですよと進言した。親米和中、第1にアメリカを尊重するというスタンスで行かないといけないと言った。鳩山さんは忠告を聞いてアメリカに行き、中国に行った。アメリカは日本の民主党政権を重視していない。恐らく崩壊させる動きをしている。何か得体の知れないものによって小沢さんは5月までに、或いは選挙前に何か動きがあるのではないかと思っています。トヨタも迷惑ですね。民主党政権で日本の経済が立ち直ったりすると思惑が外れるということもある。これから日本の企業もトヨタだけではなく、いろんなところが標的になる。親米和中の政策を採っていない限り日本の政治は安定しないし、景気は良くなって行かないと思う。
 もらったメモで道州制は前政権下で何故進展しなかったか。麻生さんがアホだから。国民が期待し考えていること(天下りや渡りなどの関心事)に民主党の我妻さんが13兆円
使われているということで国民はビックリした。当面の公務員改革や天下りの改革をやらないといけないのに、ホテルのバーで酒を飲んでいる、ということばかり続けていた。自民党の人たちはテレビに映されて国民の目に触れるということを自覚しないといけない。麻生さんや町村さんなど記者やカメラマンに言っていると言うかもしれないが、国民に感じ悪く写ってしまった。傲慢で何もやらないでえらそうな態度ばかりとると。鳩山さんには歩きながらしゃべるのは止めたほうがいいと。一旦止まってぶら下がりを固定したほうがいいと。必ず丁寧な言葉を使ったほうがいいとアドバイスした。だんだん自信がなくなってきて眼が宙に浮いてきたのが私には気にかかる。民主党のなかでは合わない。小沢一郎が合うわけがない。考え方が違う。玄場光一郎や枝野などは小沢一郎と合わない。小沢一郎は松下政経塾ぎらいです。かしこすぎる。政策議論になると興味があるのは陣取り合戦で政権を維持するかしないかだけのことで、尋ねても政権をとってからという。政経塾出身の前原誠司とか野田義彦、玄場光一郎などは政策論などで書生っぽいところはあるかもしれないが、合わない。原口一博は小沢一郎に胡麻をすって総務大臣にした。前原誠司は国土交通省のようないやなところへ持っていかれてしまった。本来なら外務や防衛の大臣になるのが適任だと思う。何せ前代表ですから。民主党のなかで反小沢、小沢派(松木という腰ぎんちゃく)、民主党のなかで自由主義的というか保守的というかそういう人たちと、労働組合出身の人たちの対立がある。前原誠司も野田義彦も古川は大蔵省を止めて民主党に入った。最初は自民党から出馬したいというが全部断られた。自民党はカネがあるか、結婚しているか、地方議員の秘書の経験があるかという。カネはあるわけない。それで民主党に連れて行った。要は松下政経塾の連中の政策的又は理念的な面は保守なんです。決して革新ではない。民主党の中でごちゃごちゃになっている。
今度の参院選で過半数が取れなかった場合には民主党が分裂するのではないかと思う。既にその兆候は動き始めている。自民党も巻き込んで起きてくる。渡辺嘉美・中川秀直・舛添要一・前原誠司・野田義彦などは連絡をとりあっている。参院選後にそのグループは1つになる可能性がある。平沼さんはどう動くかわからないが、その時に政界再編が行われると思っています。新しい政党が出てきたときに一番大事なのはアメリカとの付き合い方なんです。アメリカと上手に付き合えば第3勢力になり、腐った鯛やプラスチックの鯛も落ちてくる。第3グループとしてアメリカも親近感を持つようになると、初めて日本の政治も落ち着いてくるのではないかと思っています。民主党政権は地域主権といっているが、まがい物なんです。
地域主権は私が平成7年の中四国州の時に質問に答えて、道州制ということが言われているが、道州制は論者によって定義が異なるのではないかという質問に対して、私が考える道州制は連邦制でもなく官僚主導型でもない、地域主権型道州制であると言った事に端を発している。地域主権型道州制は明らかに分権国家ですね。地域主権と民主党が言っているのは地方分権をかっこよく言い、地域分権を大幅に進めるのが地域主権と誤解している。そうではなくて、地域主権型道州制といっても地域主権ということは中央集権型国家体制を地域主権型道州制に国のかたちを変えるということで、地域主権だけ言ってもだめで地域主権型道州制という一対でないと意味がない。ところが民主党のいう地方分権は自らを卑下しているようなもので中央と地方で上下関係になる。都会と田舎で上下関係が出てくる。そうではなくて、それぞれの人がそれぞれの地域に誇りを持ってという意味で地域という言葉を使わなければいけない。地域の人たちが中心になって納得して満足し、地域の人たちが幸せになるような、元気が出るような無駄がない助成をそれぞれの地域で行う。これが地域主権型道州制だ。民主党は地域主権という言葉だけを抜き出してしまった。地方分権推進本部が民主党では地域主権推進本部に変った。民主党で地域主権が使われるようになったが意味が違う。中央集権のままで地方分権を大幅にやったら地域主権になるかと言うと、それではだめなんです。地域主権は中央集権の国のかたちを分権国家と言う国のかたちに変えて、道州に主権を持たせる。民主党の言っている地域主権はダブルスタンダードというか本義から外れている。地方分権をかっこよく地域主権と言っているだけだ。かたちだけの地域主権で、依然として中央集権という国のかたちは変らない。
全国の企業が泣いている。国民が泣いている。若い人たちは閉塞感で元気を失っている。それは中央集権だからです。中央集権をやっている間は霞ヶ関から沖縄は見えない。広島は見えない。霞がかかっているからです。だから霞ヶ関と言うんです。霞ヶ関の官僚の人たちは広島のことを考えていない。自分たちの仕事のやりやすいように、全国一律にということを考える。一律は不平等だと思っている。縦に長い日本の国で一律は不平等主義だ。公営住宅法は一律で北海道でも沖縄でも一緒です。困るのは各地域です。地域にあわせた政策や行政をやってもらわないといけない。新政権が地域主権だけ言って道州制を言っていない。これは小沢さんが榊原英輔という馬鹿な学者がいて幕藩体制が好ましいといった。小沢さんは何も考えていないから幕藩体制で300だという。基礎自治体と霞ヶ関と言い出したために。小沢さんは2層制を言っている。300の基礎自治体は高松市くらいです。1つの自治体が40万人で300で1億2千万人になる。40万人の都市と霞ヶ関が対等になれるかということです。対抗することができない国のかたちになる。幕藩体制は恐怖政治だった。方言は外から来た人が分からないようにつくられた。小沢さんがそういう考え方だから民主党の人たちが道州制を言わなくなった。民主党が道州制を言ったことがないかというとそうではない。2000年6月に鳩山由紀夫さんが民主党道州制推進本部の本部長だった。民主党も小沢さんになる前は言っていた。政権とったとたんに小沢さんが怖いから言わなくなっている。小沢さんがいなくなったら今の政権でもみんなが言い出すと思っています。道州制で中国州にしたら発展するに決まっている。州の単位で経済も行政も考えていく。霞ヶ関の指示を受けなくてもグローバルに考えていけばよい。
中国州の州都をどこにするかで、州都広島を実現する会ということになっていますが、あまり州都に執着する必要はないのではないか。州都は地域首都ということになる。元来あまり活気がある都市ではない。ワシントンDCに行けばわかるが、おもしろくなく、つまらないまちはない。日本は駿府から江戸に移るときに静岡にあった色町八町のうち6町の女性を連れて江戸に行って吉原をつくった。それで政治と遊びが奇妙に一致してしまった。そして政治は赤坂や神楽坂や新橋でやらなければいけないということになった。まじめに政治をやろうというならそういうところへ行かなくても良い。本来議員宿舎などはいらない。会議が開かれて終わったらすぐに帰る。会議が終わってから新橋や赤坂にいくから議員宿舎がいる。飲み食いするからいる。州都は10万人以下の新しいところにつくって、まじめに政治をやる場所にしたらよい。中国州では三次市や北広島町などは中国自動車道や高速道の交差点にあり、岡山や山口からもいける。そういうところにしたほうがまじめに議論して終わったらすぐに帰る。
九州は7県あるが飛行場は8つも必要か。何故仁川空港に遅れてしまったか。佐賀有明空港がある。地域の議員や首長が東京に行くのに福岡に行っている。一県に一空港がなければ面子が立たないという。47都道府県全部これをやっている。静岡もいらないし神戸空港もだめになる。茨木空港も作ったばかりだが飛ぶ飛行機がない。日本全国で98の空港がある。県単位でみんな欲しがる。300の自治体がみんな空港を欲しがるのではないかと心配している。コンクリートから人間へといっているが人間の為に必要なコンクリートもある。宮崎から大分は切れている。Cになっている。そういうところはつないだらよい。熊本に仁川の4000mの滑走路を7本くらいつくったらよい。そうしたら一編にアジアのハブは九州に移る。福岡空港をはじめ九州にある空港を全部潰したらよい。潰して払い下げたらよい。直線道路で鹿児島へ1時間半、福岡に40~50分くらい佐賀に30分、長崎に橋を架けたら30分でいける。ハブ空港をつくれば九州は発展する。
福岡はニューヨークマンハッタンのように商都にしたらよい。州都は鳥栖あたりで佐賀は日本精神首都にして日本の心、武士道の葉隠れの地ですから。長崎は文化首都、鹿児島は観光首都に、宮崎はシニア首都で年寄りが住みやすいバリアフリーのまちに。中国も岡山の石井知事は州都といっているがロスアンゼルスで。
広島は平和首都で国連から世界平和推進本部、世界平和推進機構のようなものを持ってこさせるほうが州都で収まるよりも、世界から人がやってくるという広島のほうがもっと活気が出てくると思う。
山口は歴史観光都市に、鳥取・島根は大陸貿易首都にしたらよい。拠点をいろいろ作っていく。
もう一つ中国で各大学があるが、あと5年すると国立大学が成り立っていかなくなる。そうなったら中国州で州立大学にして広島分校とか鳥取・島根・山口・岡山分校にする。それぞれの分校で技術系とか医療系とか文科系・バイオ系など大きな観点で考えていく。海外から来る日本での観光は2泊しかしない。フランスは10泊、スペインは8泊する。何故かというとアラウンドスペイン、アラウンドフランスになっている。日本では広島・富山などピンポイントになっている。中国をぐるっと1周するようなアラウンド中国。観光立国というのは松下幸之助が作った言葉ですが、温泉だけで海外からの客を呼び込もうとしてもダイナミックな観光都市にはならない。中国でダイナミックや観光ルートをつくらないといけない。そのためにも中国州がいる。
四国は失敗している。八十八ヶ所というスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラに匹敵する宗教ルートですが、フランスから800㎞巡礼をするのに年間100~150万人世界から行っている。四国八十八ヶ所は世界に誇る仏教観光ルートだと思うが年間7万人は殆どが日本人です。外国人は1%くらいが物好きで行くくらいです。ちゃんとしたお遍路ルートがない。一部は国道のダンプが走っている脇を恐々と1列になって歩いているのを見た。お遍路ルートの整備は昔から言われているが、四県がまとまらない。
関西でも同じで国際会議場を大阪と京都は40分しか離れていないのに2つある。2つとも赤字になっている。関西の水道は滋賀と京都と大阪で構成され三県が集まっていつも大議論している。橋下知事は3人で記者会見しても1人で吼えている。関西州ということになったら、広域になったらそういうことが出来る。道州制で民主党がやっているのは中央集権の霞ヶ関が持っている権限の一部を移していこうというだけです。それでは発展はしない。地域主権を何故使ったか。補助金の一部を交付税に変えるとか、国の出先機関を変えるのは地域主権ではない。徳川家茂から徳川慶喜に代わったという程度で徳川家が続いている。堺屋太一さんが言っているが、封建体制から維新体制に代わるという変化をしなければ、日本が世界的にグローバル化できずに取り残されていく。中国地域も衰退していかざるをえない。活力がなくなる。それを活性化するためには地域主権型道州制をやらなければならない。
広島県のどこかに州都ということで考えていただいたらよい。広島には国連の一部を持ってくる。そういうまちづくりをしたほうがいいのではないかと思います道州制については今度中国経済連合会でシンポジウムがあり、私も出ますが、早稲田でもシンポジウムをやります。法政大学でもやります。地域主権型道州制国民協議会というのがあり、その理事長が熱心に動いており、今度東北で4月中ごろになるが、仮想東北州ということで県を超えて東北六県が市議・県議など東北全体でどうやったら元気になるのかを勝手に州知事を決めたり、どういう州の役割が必要になるか。農産物や拠点をどうしたらいいのかということを考えようという動きがある。
民主党政権が道州制といわないので沈滞しているのではないかと思うかもしれませんが決してそうではない。最近のデータで道州制に賛成・どちらかといえば賛成をあわせて四国が65%、東海が60%、関西は70%、北海道は60%、九州は75%。また賛成の知事は27ある。反対は4人です。国民の58%は道州制を希望している。民主党が地域主権型道州制まで言ったら今度の選挙も勝てるかもしれない。自民党は堺屋太一さんは地域主権型道州制を対立軸にしたらいいですよと麻生さんに言ったのにペーパーを破ってゴミ箱に捨ててしまった。マスコミも記者クラブの問題だと思うが官僚は道州制反対ですから。道州制になったら官僚の1/3から2/3いらなくなる。保身の為に道州制を阻止しようとする。道州制はぽしゃったとリークする。それを記者が書く。それは官僚の意見であって国民のほうは道州制をやってもらいたい。九州はものすごい熱気です。東北も東海の川村さんも道州制の論者です。道州制は今将に国民のレベルで芽を出し始めている。道州制ビジョン懇談会の座長で官僚とかなり対立しました。官僚は最初からビジョン懇つぶしですから。自分たちの立場が悪くなる。そうしたなかで地域主権型道州制という言葉が定着した。地域主権はどこの政党も使っている。もう一つは橋下徹が出てきた。東国原、宮城の村井知事など若手が出てきた。橋下徹さんに信長型をやりなさいと助言した。延暦寺を焼き討ちしたり大石寺を攻めたり、そんなことをやりなさいと。思い切った発言をして霞ヶ関の官僚と対等にけんかをする。そうしたら言い過ぎたかなと思うぐらいやっている。新潟の知事もそうです。知事をやればやるほど自分の範囲では効率的で有効で住民のためになる地域起こしができないことがわかる。小さすぎて狭すぎる。環境や医療や病院などの問題もそうです。どうして病人のたらいまわしが起こるのか。町も市も県も病院もどこも受け入れてくれない。そこで隣の県へ連絡する。そんな狭い範囲でやっていたら人の命は助からない。日本は箱庭的行政になっている。中国州としては広島に大きな会議場をつくったらそれでいいということになる。広島につくったら岡山や鳥取にもつくるとなるからお互いに成り立っていかなくなる。無駄な競争をして、無駄なカネがいって。民主党になって未だに天下りや渡りなどの全面禁止が出来ない。住民が納得し、満足しないといけない。無駄がないことを前提にする。道州制にしたらオンブズマンが出てきて、ガラス張りで情報公開する。そうすれば税金は1/3になる。私を総理大臣にさせてください。92兆円の予算を60兆円でやって見せます。冗談を言って終わります。
野村: 先生どうもありがとうございました。
    第1部でどうしてもという方の質問をいただきます。
月村: 自民党の時代に地方制度審議会というのがありましたが、あれで道州制の問題の答申が出たりしていましたが、政権が変わって地方制度審議会はなくなったのですか。民主党ではやらない。
江口: 自民党が作った委員会・審議会・懇談会は全部なくなりました。名前が残っていても有名無実で何も活動はしていません。民主党はそこに民主党らしさを出そうとしていますが、実にもったいないと思います。地方分権についてももったいない。
森本: 塾生に帰った気分で聞かせていただきましたが、民主党も小沢さんがいなくなれば道州制議論が始まるかなと思います。昨年末に原口大臣とも話しましたが、選挙のマニフェストでも自民党が先に道州制を出せば民主党は違うことを言わなければいけなくなっている。小沢さんの選挙中心主義というか。本来議論しなければいけないのは、政権が変ろうが変るまいが関係なくやらなければいけない。今後の憲法改正論議も一緒ですが、選挙の争点にしていいものかどうか。道州制や憲法改正で対立軸にしてはいけないのではないかと思う。今の政治状況を変えるには政界再編もあるのではないかと思いますが、先生が今後仕掛けていくのか、行かないのか。今の政治状況が一番不幸なことになっている。今後の仕掛けについて話しを聞かせてください。
豊島: 州都広島で広島が州都になる必要はないのではないかといわれましたが、私自身は州都が広島市以外に行ったときに、市民益を追及する議員ですから広島市の経済発展はどうなるのか、支店経済ですから経済性をどのように担保できるのか。そういう不安について経済と政治でどうか。州都には首都と同じ情報も集まってくると思われるので、どのように解釈すればいいのか教えていただきたい。
江口: 州都になったら経済的に発展しない。恐らくワシントンDCもそうですが、政治家だけがうろうろする。ロスアンゼルスやニューヨークやサンフランシスコがはるかに賑わう。他にないというところは広島は被爆都市であることを世界の中でどう生かしていくか。日本の広島ではなくて、世界の広島になっていく。そういう視点・観点を持つ必要があるのではないか。そういう意味で州都は必ずしも経済的な繁栄につながらない。
 政治の争点にすべきではないということは全くその通りだと思います。民主党は自民党がやっていたいい事は素直に引き継いだらよい。地方分権推進委員会もそうなんです。丹羽宇一郎さんに続けさせてあげたらよかった。私の内閣官房道州制ビジョン懇談会は3月31日で終わります。自民党が作ったものだからいやだという。道州制は2000年6月に鳩山さんが本部長になって道州制と言っていた。道州制を外して地域主権だというのは愚かなことだと思う。自民党も民主党も国のことを考えてなくて、党のことしか考えていない。私は周辺で感じていることを申し上げているだけで仕掛けたり、動かしたりする人物ではない。こういうことをいい続けていると私に興味を持つ政党がいくつかあることは確かです。
野村: これで閉めさせていただきます。江口先生大変ありがとうございました。

碓井: 江口先生ありがとうございました。みなさん楽しい話をしてください。