画質を向上させる方法はいくつかあります。

費用は掛かりますがPhoto ShopのAI機能や生成AIの機能を使うことです。

SeaArtにも同様の機能のAI画像アップスケーラーがあります。

写真の補正として使った場合の例です。

  AI画像アップスケーラーのSample

元画像

変換後の画像

少しは良くなっていますが、ユーザさんが満足できるものとは言えないようです。

  次に、GIMPの場合です。

「シャープフィルタ」を使います。

「メニュー」>「フィルター」>「強調」>「シャープ(アンシャープマスク)」を使います。

対象レイヤーを選んで、画面を見ながら調整します。

設定はこんな感じです。

オリジナルよりは良くなってはいますが・・・。

顔が識別できるレベルではありません。

  GIMPでファイススワップを行う

ファイススワップというよりはコラージューですね。

新規にレイヤーを作って、顔の画像を貼り付けて、左手のかぶる部分を切り取ったものを合成するだけです。

修正後の全体画像です。

  画質の劣化は不可逆的です

画像処理はもともと劣化しているものを、よくすることはできません。

せいぜい、シャープ化や輪郭強調くらいしかできないのです。

シャープ化も画像全体を一期に行うとあまり効果が表れませんので、パーツごとに行ったりするので、時間がかかります。また全体を合成しなおしたときに。処理の結果にずれが生じてしまいます。

一方、AIは画像を解釈して書き直しをします。

そのため、画質は向上しますが、顔が変わったり、衣服の柄が変わったりし、ひどい時にはポーズが変わることもあります。

特に顔については、被写体の顔でトレーニングしたLoRAを指定しないと別人になってしまいます。

そのため、AI画像アップスケーラーで修正した画像をAIファイススワッピングで、顔を作り直したりします。

AIファイススワッピングも予想と差異が出ることもあるので、手動でコラージュする方が早い場合もあります。

今回のサンプルでは、AIの処理の効果があまり現れませんでした。

元画像が、200mmの望遠の室内(体育館)撮影で対象も小さく、フラッシュの効果も少ないので、シャッタースピードが遅く手振れが発生しているので、AI画像アップスケーラーが上手く機能しなかったようです。

  SeaArtのAI画像アップスケーラー

AI画像アップスケーラーを使う場合ですが、今回は、画質の向上を期待して行いましたので、詳細な設定をしてませんでしたが、使いこなすには、詳細の設定が必要です。

AI修復というのは、書き直しであることは忘れないでください。

画質はよくなりますが、元画像のオリジナリティーは薄れていきます。

  製版屋さんの画質向上化技術

製版屋さんも画質の向上をさせますが、製版用の画像の場合、画質は最終的に300dpiの解像度にしたときのドットパターンに合うかどうかで見た目の画質に影響がでます。

解像度を上げたり下げたりして、結果的に画質が向上したように見せる手法をとるそうです。

 

※明示していないサンプルの画像は生成AIで作成した画像です。

「Remove Background」が未導入の場合は、GIMP PlugIn「remove.bg」を使うを参考にしてください。