プロカテゴリーや競技が存在する遊びって、世界中にどれぐらい有るのだろうか。
簡単に思い付くものをあげても、かなりの数があると思う。
バスフィッシングも、プロやアマチュアの競技がある類いである。

競技では、定められたルールのもと、なるべくイコールコンディションで進行出来る様に、色んな制約のなかで行われる。
よって条件が同じなので、他を出し抜く為に、技やルアーが生まれやすい。
言わば、その競技に特化したスタイルを追求する事が、勝利する近道である。
昨年になるが、TOP50年間チャンピオンの藤田君の釣りを間近で終日見させて貰う機会があった。
その時に思った事が、「この子は、トーナメントで必要なスキルや知識以外は、あまり学んでないんだな。」って、思いました。
フィネスな釣りが、尋常じゃない上手さだと思ったが、ハードベイトの釣りは、かなり劣る印象だった。

彼にとって、TOP50で安定した成績を残す為に必要なのは、密集地帯で勝ち抜く為の技であり、それ以外のモノは必要がないのが競技者である。
しかし、競技者としての彼は本物である。

非競技者の極みと言えば、村上晴彦氏ではないでしょうか。
村上氏は、あらゆるジャンルの釣りをする為、発想が柔軟であり縛られない。
以前何かの動画で、村上氏が白魚を捕まえて、自分のスモラバに刺して餌釣りをしていた。
これが躊躇なく出来るのが村上晴彦であり、現在のバス釣り界において、紛れもない本物たる由縁である。
こんな両者でも、絶対に知らないことがあるし、間違った事をやったり言ったりする。
プロが言ってるから、達人がやってるから、間違いないとか思わない方がいい。

それともうひとつ。
動画や紙面で語られる事は、理解出来ないであろう人間に対しての言葉であったりテクニックなのである。
なので、「解った気に」させられているだけで、実際の本質は違う所にあるし、語られないのである。

「解った気に」させられている事で、解った気になって釣りが出来てしまうのもバス釣りなんだと思う。

「○○さんが言ってた」
「○○プロが言ってた」
これ程疑わしい言葉はないですよ。