沈黙のパレード読み終えました。
前回の記事で
あーだーこーだ書きましたが
やっぱり佐織が嫌いだと
心底思っちゃった。
あのね、
なんだろうな、
最初から佐織の持ち上げられ方に
文句言いましたが
やっぱ嫌なオンナだったじゃん。
ここからは
色々ネタバレですが、
佐織に恋人が出来たことに
最初に気付いていたのは
佐織を歌手としてプロデュースしていた
新倉夫婦の妻、留美。
留美からそれについて尋ねられた際の
佐織の
「やっぱりバレちゃってました?」が
とにかく許せない(・∀・)
マジで「は?」ってなった。
完全留美側ですね、僕は。
両親が驚くほどの美人に育ち、
歌の才能もあったようだが、
人の気持ちを考えられる人間には
育っていなかったようだな!
普段ここまで
本の感想書かないんだけど
ちょっと今回は書かせて!
最初の違和感はこれだ。
別に
佐織が殺されていいとは
全く思わないよ、
思わないんだけど、
でも同情するかと言われると
すんなりは言えないんだよ、わかる?
恋人ができて浮かれている佐織は
次第にボイトレも嘘をついて休んで
本当はデートに行ったりするようになるんだけど、
いよいよ
留美もデビュー前の佐織に
きっちり釘を刺しておこうと
呼び出した時の話が
一番胸糞だったわ。
赤ちゃんができたから
歌手を目指すのをやめると言い出した佐織。
恋人にはまだ話していないが
きっと喜んでくれる。
留美
「ちょっと待って、佐織ちゃん、よく考えて。
あなた、自分がしゃべっていることの意味、わかってる?どうしてこんな時に赤ん坊なんか…。
デビュー前なのに…大事な時だっていうのに…。」
佐織
「だからもうデビューはしないといってるじゃないですか。
留美さんこそ、自分が何をいってるのかわかってないみたい」
ふふふと笑われ、留美の頭に
一層血が上った。
ここで
ふふふと笑う
佐織が大っ嫌いだ(・∀・)
佐織が言うように
新倉夫婦の夢を
佐織が代わりに叶えなくちゃいけない義理はない。
新倉夫婦だって、
佐織に全てを賭けていた、
はたから見れば
赤の他人の娘を
歌手としてデビューさせることに
全てを賭けていた、
新倉夫婦も滑稽に映るかもしれないが、
それでも
僕は佐織が許せないよ。
どう見たっておのぼりさんだよ。
そして
恋人の智也だってひどいぞ。
最後の最後
佐織の母に言うんだよ
智也が
「申し訳ありませんでした。
結婚したいといいだしたのは僕の方です。
もちろん本気だったのですけど、
佐織さんの運命を大きく変えることになってしまいました。」
あのね、
結婚したいのであれば
順番は守るべきだし
本気なら尚更だよ。
佐織が妊娠してたことも知らずに
行方不明の佐織を忘れることも
次に進むことも出来ずにいた、
宙ぶらりんの奴がよ。
僕割と古臭い考えの持ち主なので
本気だ本気だと言いながら
避妊もしない奴が許せないんですね。
本気なら順番は守れるはずだよ。
デキ婚がダメだと言いたいんじゃない、
本当に愛しているなら
子供がキッカケじゃない方が
もっと素敵だと思うんだよ。
子供ができたから結婚した、んじゃなく
君とずっと居たいから結婚したんだよ、で
いいじゃん。
とにかくだ、
佐織がクズで
あまりにもガキ臭くて許せなかった。
もちろん一番は
蓮沼がゴミ人間だよ、
そうなんだけど、
こんなにも
殺された少女に腹が立つことなんてこと
あるんだな。
この街には絶対住みたくないよ、
誰も幸せじゃない。
初めは
佐織が行方不明になって、
街の皆んなが悲しんでて、
絆の深い仲間たちだな、なんて思ってたんだけど。
色々歪だ。
あと
些細なことかもしれんが
佐織の妹、
夏美にも多少違和感。
本来なら
ここまで恵まれた姉に嫉妬でもしそうなもんなのに、
夏美も見惚れるくらいの美人の姉。
それに対して
何も嫉妬とかの記述が無かったのは
ちょっとうーん、だな。
女だらけの家庭で育つと分かるけど。
ちょっとくらい嫉妬や
姉が行方不明になって
不謹慎だけど
両親が自分のことを見てくれるようになったとか
ありそうなもんだけどね。
なんかそこは物足りなかったな。
夏美も智也に惹かれてたとか、
あっても良かったのにね。
夏美がいる意味がもう少し欲しかったな、
湯川先生と並木夫婦の丁度真ん中に居た役だから
必要なのは分かるが。
色々書きましたが。
東野先生作品の
人の一生を1冊の本で覗いてしまったような
読後感は健在ですね。
面白かったです。
少し期待をし過ぎてしまうので、東野先生には。
しばらくは読まなくていいかな笑
ガッカリとまではいきませんが
ほとんど湯川先生が解決してんじゃん、ってのと
草薙の取り調べの感じが好きじゃなかったし笑
ガリレオシリーズとして
これだけ有名になってしまうと、
実写のイメージが付いて、
原作も変わってきちゃうんだなあと。
痛感しました。
またね、
面白そうなのあったら読みますが、
他の作家さんも
勉強したいし。
ひとまず
感想でございました。
気になる方は是非。