開催場所:HOTEL SHE KYOTO
開催期間:2024/5/17〜8/31
利用料金:23000円〜
参加人数:1〜2人
体験形式:イマーシブシアター
所要時間:約3時間30分
オススメ度(10段階):9
怖さレベル(10段階):0
芸術性(10段階):7
物語への没入度(10段階):10
コミュニケーション度(10段階):10
初心者でも楽しめるか(10段階):10



一部ネタバレを含む箇所がございます。
再度注意喚起がありますので、ネタバレを避けたい場合はご注意ください。




 ■おとぎの国の世界へ…

今回の泊まれる演劇は「不思議の国のアリス」をモチーフとした現代版おとぎ話がテーマ…

毎回内装が全然違うのでビックリです…
今回のロビーはこんな感じ!
人がいないロビーを撮れたのはラッキーでした。
今回もVIPチケットでの参加のため、一般の人よりも早めに入れました!

一般チケットの人はここで誓約書にサインをします。
VIPチケットの人は部屋までコンシェルジュの人が案内してくれます。
部屋で誓約書の案内があったり、ちょっとした話が聞けるのがVIPの特権です!

VIPのゲスト、または招待状オプション(+1000円)を追加した人は招待状がもらえます。
それぞれ、内容が異なるようで…

ロビーでの待機時間中に皆で招待状の内容を共有していました!

ちなみに私の招待状には…
まぁまぁ重要そうな内容で…

内容は本当に様々で同じものがないくらい…
定員が20人なので20種類くらいあるんじゃないかと…笑

ここで体験した出来事を全て語るのであれば、超大作ブログになってしまうので多くは語りません…
自分の心のなかにとどめておくのもいいくらいです…

それでも気になる…という人は是非とも最後まで読んでください…



 ■美術造形の素晴らしさ

泊まれる演劇の特徴の1つとして、ホテルの部屋とは思えないレベルの美術造形があげられます。

公演中は撮影できませんが、終演後に撮影できます。
深夜1時くらいまで開いてるので急がなくてもOK
客室の面影を残しながらも、非日常を体感できる造形…
毎度のことながら圧巻です…

映え写真もいっぱい撮れます!

見るからにパリピな部屋も…笑

ティーカップやティーポットも…
それもそのはず、アリスの部屋です!

時計がたくさん置いてある部屋も…
何かの暗示なのでしょうか…

トランプでギャンブルができそうな部屋も…!?

実に多くの部屋があり、毎回10部屋くらいあります…

お気に入りの部屋を見つけるのもいいですね!



 ■フードも魅力の1つ!

泊まれる演劇といえば、フードも魅力的ですよね!

ドリンクは3種類あり、どれもコースターがついてきました!
ドリンクの色ごとに箔押しの色が違いました。
招待状にはドリンクチケットがついているのでオプション追加した人はそれだけでも元が取れちゃいます!

また、番号札がトランプになっていたのもオシャレです!

恒例のフード紹介!

水曜日のキャロットポタージュ 800円
人参と玉ねぎの甘味がぎゅっと濃縮されたポタージュ。
+50円でバケットをつけれます!

めちゃくちゃ美味しかったので超絶オススメです!!!


アンバースデーサンデー 1500円
バニラアイス、ストロベリーアイス、コーン、チョコバナナなど…豪華なサンデーです!

映え写真が撮れますが、時間経つとアイスが溶けてコーンが落ちるので注意!笑



ハートのライスグラタン 1200円
意外とずっしりなライスグラタン。
夜ご飯にもピッタリ!


まかないナポリタンサンド 800円
食パンの上にナポリタンとチーズ、ベーコンをのせたサンド。
テイクアウト可能で部屋で食べることもできます!



アイスクリーム 440円
シングルが440円、ダブルが620円。
シークレットフレーバーは+150円です。

シークレットの味はスタッフに正誤判定してもらえますが、答えは教えてくれません…
ベリー系の味のような…?



また、終演後に受付でモーニングの予約ができます。
2種類あってどちらも1800円です!

キャロットワッフルプレート
ワッフル、バニラアイス、バナナ、キャラメルシュガー、パンプキンスープのプレート。

デザート色が強いモーニングですね!


ベーグルサンドプレート
ベーグル、生ハム、トマトのキャロットマリネ、紅茶シロップ、パンプキンスープのプレート。

トマトのキャロットマリネがめちゃくちゃ美味しくて好きでした!
ベーグルも柔らかくて美味しかったです!

また、これらのモーニングにはなんと、
ドリンクバーがついてきました!
アイスの飲物はこんな感じで瓶に入っています!

オレンジジュース、リンゴジュース、ミルク、コーヒー、紅茶がありました!
コーヒーと紅茶はホットもありましたよ!

テーブルをよく見るとおやおや…

朝のラジオを聴くと前日の余韻に浸れます…
よく聴くと…
とある行動をすることでステッカーがもらえます!
聞き逃さないように!!!



 ■ネタバレなし総括

ネタバレなしの総括を書きますが、泊まれる演劇シリーズはやはり安定といいますか、イマーシブシアターの最高峰だと思っています。


その主な理由が以下です。


・初心者でも満足できる配慮

→キャストによる自然な誘導もありつつ、回遊型のパートでも初心者が置いていかれないような工夫がされています。

ゲストの参加人数が20人に対してメインキャストは8人。

その分、キャストと関わることが多く、他のイマーシブシアターよりも没入感を高めつつ、ゲストをサポートすることも可能にしています。



・世界観に引き込む空間演出

→ホテルの一室とは思えない造形で圧倒的な世界観へと引き込まれます。

ロビーも毎回、全くコンセプトの違う造形で同じホテルとは思えません。


・演劇以外での余韻
→泊まれる演劇ならではのフード、造形の撮影タイム、宿泊、モーニングでのラジオ等…
演劇以外でも余韻がずっと感じられるので心に残る思い出になること間違いなし…
これは泊まれる演劇以外には真似できません。


主にこの3つが泊まれる演劇の個性であり、軸なのだと思っています。

イマーシブシアターを数々体験してる人も、初心者でも楽しめる没入体験…

演劇自体は3時間半となっていますが、待機時間やフードなどの時間も全て含めれば何時間も没入していることになります。

今回はふしぎの国のアリスを現代版にアレンジした物語で今までの泊まれる演劇とはまた違った方向性…
きださおりさんが関わってるというのもあってとても明るい内容になっています!
もちろん、メッセージ性や感動も…

まだ空室のある日もあるとのことで、興味ある人は是非とも体験してみてください!!!

何万円もしますが、宿泊と没入体験の時間換算をすれば圧倒的にお得です!!!

今後はさらに値上げする可能性もあるのでお急ぎを…!!!



ここから以下は大きなネタバレを含みます。
お読みになる場合はご注意ください。






泊まれる演劇はネタバレが禁止されていません。
以下、ネタバレを含めた内容で気になったポイントを書いていきたいと思います!!!





 ■1階の斬新な使い方

今回、1階の使い方がかなり斬新で、基本的にロビーしかありません。
そこから客室のある廊下へは「空の扉」というものがあり、簡単には入れない場所となっているのです。
いつもは1階の客室も2〜3部屋使ってるはずですが、最奥の一部屋しか使っておらず、かなり贅沢な使い方にしたなと…

自由行動の時間にラッキーであればキャストに案内される場所なので入れた時の特別感はスゴかったです。
別世界であるワンダーランドの実体に近づける場所で壁の穴(ラビットホール)を覗けば映像が流れていました…
電子機器をこういった形で使うのは何気に初だったのでは…



 ■物語に関われる機会が多い

きださおりさんのコンテンツはどれも物語に関われる機会が多くなっているのが特徴です。


ハンドベルの演奏の練習をしたり、数ある紅茶の茶葉の組み合わせを決めたり(後に皆で飲みます)、マジックで使うアイテムを作ったり…


他にも部屋で談笑していると内線がかかってきて秘密のミッションを頼まれたり、とあるキャラクターとの賭け事に勝ったら重要な情報を教えてもらえたり…

終始、キャラクターとの掛け合いが面白かったですし、その過程で物語の真相が見えてくるので実に上手い構成だと思いました。




 ■一部没入感を阻害するものも…

非常に没入感ある体験でしたが、一部没入感を阻害するマイナス点もありました…

主なものが以下です…


・ワンダーランドの映像不具合があった

→私が見た時、運悪くエラー画面が表示されており、残念な感じに…

近くのキャストに報告すると「ここは時空が歪んでるみたいだな…」とアドリブでフォローしたのは素晴らしかったです(笑)

以降、再度同じ場所を見た時、エラーは解消されていました。

テクノロジーを使う際は何に対しても不具合が怖いところです…


・影絵の演出をキャストが行う場面

→劇中で2回、キャラクターの背景や過去を影絵を使って説明する場面があります。

カーテン越しにキャストが影絵を作るのですが、その背景や過去を知るはずのないキャラクター(キャスト)が影絵を作るので、イマーシブシアターとしての没入感である「整合性」が取れないように感じてしまいました。

あの場面は影絵風の映像をカーテンに投影する形式で良かったですかね…



…という感じでした…


通常の演劇では全然問題ない演出も、没入感の高いイマーシブシアターではリアリティが求められるので難しくなりますね…


今後の泊まれる演劇の進化を願っての意見でもあります…(アンケートにも書いてます)




 ■ネタバレあり総括

マイナス点も書きましたが、総合的には非常にオススメのイマーシブシアターで、現状間違いなく日本一の没入感でしょう。

まぁ宿泊がある時点で反則級の強さなのですが…



今回の「QUEENS MOTEL」での起承転結はこんな感じです。


(起)

30年前にタイムスリップ


(承)

水曜日のお茶会というパーティーの準備

(ダンスやマジックショーあり)


(転)

ワンダーランドという異世界から王子が迷い込む


(転)

ホテル内で様々なものが盗まれる


(結)

王子が犯人と疑われるが真犯人がいて、次々に真実が明らかとなっていく…



本当に大雑把ではありますが、起承転結がしっかりとしていて、丁寧な物語構成となっています。


他のイマーシブシアターでは数人しか重要なシーンを目撃しない場面もあるかと思います(誰が殺されたか等)


泊まれる演劇では重要なシーンは必ず見ることになります。


自由行動で得られる情報はあくまで考察に必要な情報で重要な情報があったとしても、必ず全員が見る場面で共有されます。


なので、人によって全然楽しめなかった…ということがほぼありません!!!


それってかなりスゴイことです!!!


だからこその満足度といいますか…

テンポや時間配分も絶妙なのであっという間の3時間半…


安定のイマーシブシアターということで…

今後の泊まれる演劇コンテンツも絶対に体験したいと思います!!!


では!!!