文化の海をのろのろと進む

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本、映画、演劇、美術、音楽など、ジャンルを越えて扱う雑食文化系ブログです。更新はマイペースです。雑誌を読む様な気持ちで楽しんで頂ければ幸いです。

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 うしずのです。

 

 今回は映画「TOKYOタクシー」の感想を書かせて頂きます。

 

 

 

 

 

 この映画は「パリタクシー」という映画のリメイク作なんですね。オリジナルの映画を観ていないので違いが分からないのですけど、東京の歴史が物語に織り込まれていたので、だいぶアレンジされているのではないかな?と思います。

 

 観る前は、穏やかなだけな作品かと思っていたんですけど、意外と重いエピソードもありましたね。私は昭和生まれなので大丈夫ですけど。

 

 

 

 倍賞千恵子さんが素敵なんですよ。役柄は、ちょっとわがままで、ずけずけ物を言うマダムなんですけど、声が優しいのと、チャーミングさで憎めないどころか可愛かったですね。

 

 タクシー運転手役の木村拓哉さんは、優しさの表現がさりげないのが良かったですね。言葉でストレートに表現する場面もありますが、それ以外でも、ちょっとした仕草とかに優しさが滲んでいるんですよ。

 

 

 電話の声だけの出演で明石家さんまさんと、大竹しのぶさんが出演されていました。私、お二人とも大好きなんですけれど、正直に書きますね。声だけの役にしては、お二人とも存在感が強過ぎです。例えるなら、定食頼んだら小鉢に神戸牛とフォアグラ盛ってあった感じです。小鉢に入れるには豪華過ぎるんですよ。

 

 

 横浜市民として山田洋次監督にお礼を言いたいですね。横浜を良いシーンに使って下さり、ありがとうございます。横浜の綺麗な所、オシャレな所だけを切り取って頂いた感じです(笑)。元町の商店街を二人で歩くシーンは特に素敵でした。

 

 

 ラストに関しては一日一緒に過ごしただけで、そこまでします?と思ってしまいました。すみれさんが抱えた孤独が伝わってくるシーンとか、奉仕的な事をしたい願望がもっと描かれていたら、納得がいったかなと私的には思ってしまいました。もしかしたら細かい所でそういった事が描かれていて私が気付けていないだけかも知れないですけど。

 

 

 ダメ出し的な事も書いてしまいましたが、私はこの作品を嫌いではなく、むしろ好きです。重いエピソードも物語に厚みを与えていました。人の温かみが感じられる良い映画でした。

 

 

 

 

 最後まで読んで下さり、ありがとうございました。