【ターゲティングって】
「ターゲティング」という言葉を聞いたことはあるだろうか?簡単にいうと自社のサービス/製品を買ってくれそうなお客さん(ターゲット)は誰なのか明確にすることだ。もっというと「こういうお客さんに是非買ってもらいたい」という人物像や企業を、出来るだけ具体的に考えることだ。
企業規模が小さかったり、ユーザーがすぐ近くにいる場合は、「どこ社のような企業でシステム部門を担当しているような人だ」、「3丁目の鈴木さんのようによく来てくれて、価格の高いものを買ってくれる人だ」・・・などと、想像がつきやすいだろう。
しかし、企業規模が大きくなったり、卸や、販社が間に入ったりすると、とたんに想像しにくくなるのではないだろうか?実際、どういう人が買ってくれているか全く分からない企業もたまにあるのだ。
今日とあるプレスリリースのセミナーに参加してきたのだが、プレスリリースでもやはり、「どういった人に読んでもらいたいか」「そのために適切な媒体は?」と考えることが重要らしい。
【なぜ、ターゲティングするのか?】
そもそも論になってしまうが、なぜターゲティングが必要なのだろうか?
「買ってくれれば誰でもいいじゃないか、営業は電話と足だ、リストに電話しまくって、後は足で稼いでこい!!」という古くからの営業を推奨している企業もあるらしい。しかし、これでは効率が悪すぎる。
大体情報もモノも有り余っている現代なのだ、全く同じモノは持っていなくても、代替手段で間に合っている人が多いのではないだろうか?BtoCだと、「新聞を購読しなくても、インターネットで十分」、BtoBだと、「本格的イントラネットシステムはいらないから、PC上でファイル共有、スケジュール共有、会議室予約が出来れば十分」といったように、そんな代替手段がいくらでもあるだろう。
そんな本気度の低い、気乗りをしない人に売るとなると、営業マンは大変だ。自社のサービス/製品を買ってくれそうな人にあたるまで闇雲に動くと、社員のモチベーションも落ちるだろうし、経営的視点から見ると、コストのかかる営業社員にそんな効率の悪いことをさせていてよいのか?という話になる。
また、広報宣伝の世界なら、広告関連費用はかかっているのに、モノが売れないのでは全くシャレになっていない。TVCMはご存じの通り、何億、何十億円の世界である。具体的にはかけないが、さんざんな目にあった事例を知っている。
そういった企業の営業/広報活動の精度を高め、効率をアップするのに必要なのがターゲティングなのだ。
【具体的にはどうするのか?】
さて、現実問題、誰がお客さん候補(ターゲット)なのか、どうすれば分かるのだろうか?
【1つ】
1つめのヒントは、既存顧客の中で、優良顧客に入る人・企業はどんなお客さんなのか、整理することだ。
利益率が高い/利用頻度が高いお客さんといえるだろう。自社の口コミをしてくれるお客さんも含まれよう。
業種は?企業規模は?その中でどういった部門なのか?社長か、部門長か、担当者か?何歳くらいか?などなど、色々な視点が必要となろう。しっかりしたユーザーリストや、ユーザーアンケートなどがあれば心強い。
【2つ】
2つめのヒントは、誰にとって嬉しいサービス/商品なのか、よく考えてみることだ。
自社サービス/製品の優位性や、お客さんがいいと言ってくれることはなんなのか掘り下げて考えてみて、こういう理由で支持されているのではないか?それならお客さんはこういう人だろう・・・と考えていくのだ。一人で考えて行き詰まったら、人に意見を聞いてみるのも良いだろう。
高齢者なのか、若年層なのか?エントリー層か、マニアか、プロか?学生か、専業主婦か、サラリーマンか?SOHOか、中堅企業か、支店の多い大企業か?都市部に住んでいる人か、郊外の人か?
【3つ】
3つめのヒントは、競合だ。
自社に比べ強い競合がいる市場であれば、そことは少しずらして、勝負の土俵を変えるのが賢明だ。
古い例だが、しっかりしたコクのあるキリンビールに対し、コクがあるのにキレのある味を求めるユーザーをターゲットに、スーパードライで勝負を仕掛けたアサヒビールの事例が有名だ。
ただし、あまり強い競合がいない場合、先に花火を打ち上げてメッセージを発信・浸透させたところが勝つこともあるので、競合を意識しすぎない方がいいかもしれない。
【4つ】
4つめのヒントは、消費者の意見「マーケティング・リサーチ」だ。
少し広めの調査対象としておいて、自社製品のユーザーとノンユーザー、あるいは競合ユーザーなどと比べてみると分かりやすいだろう。(ここは私の専門分野なので、何でも聞いてください!)
特に市場導入前の評価が把握でき、ユーザー像を明らかにしやすいのがマーケティング・リサーチのいいところだ。また、市場導入後にも、提供する側の企業が思っているのと、実際のユーザーが異なるのを把握するという使い方もある。 もちろん、ついでに自社サービス/製品の支持理由や非支持理由を聞いておくのは当然だ。
【5つ】
5つめのヒントは、実践だ。
費用などをかけすぎないよう小規模に絞って実際にやってみるのだ。
マーケティングでいうならば、狭いエリアでテスト販売など実験を行う「テストマーケティング」。
○○業がいけそうだと思ったら、そのリストを東京商工リサーチあたりから買ってきてDMを打つのも良かろう。
こうやって実験を重ね、ノウハウを蓄積し、どこの反応がいいのか把握し、精度を上げていくのだ。
DM、FAX、メールマガジン等の文面自体も、反応を見て修正すべきだろう。
(この分野は、中小企業再建を得意とする友人が詳しい。ご要望があれば紹介します。)
【ぜひターゲティングを!】
闇雲な営業ではなく、「誰が必要としているのか、誰に買ってもらいたいのか?」そのあたりを精緻化することで、売り上げやコスト効率は大きく変わってくるだろう。出来ることからでもいいので、とにかく何かやってみて欲しい。それに時代が変わるとターゲットが変わってくることも多い。「携帯電話が20~40代を制覇した後、キッズとシニア層にターゲットを広げた」など、色々な例があるだろう。常に見直すことも念頭に置きたい。
ところでこのブログ、ちゃんとターゲティングしてないな・・・反省。