【サックスのポジショニング】

男性の趣味にも色々あるが、数年前からブームになり、いまだに人気が安定していると思われるのが「サックス」だ。なんといっても「サックス&ブラスマガジン」といった雑誌が創刊されてしまうのだから、ビックリだ。
http://www.rittor-music.co.jp/hp/sbm/index.html
近所の楽器屋さんでもサックス教室が増えたようだ。

さて、このサックスについて毎度のように2つの指標を用いて分析を試みた。



今回は特にいかに人様に自慢できかつ、習得しやすいかを判断するために、「パッと見のかっこよさ」と、「独学の難しさ」を用いることにした。


【パッと見のかっこよさ】

そう、男性のダンディズム、カッコつけという視点からすると、結構選択肢は多く、「サックス」以外にも「サーフィン」、「ファッション」、「外車」などはいずれも劣らない魅力を放っている。「サックス」はあの曲線で金ぴかのルックスは何とも魅惑的で、渋い曲を吹きこなした日にはもう・・・などと妄想してしまう。


【独学の難しさ】

しかし、だ、世の中が進んでも、「ビリーズブートキャンプ」のように先生がDVDで登場して自宅でできるものばかりではないのだ。「サックス」は独学難易度がかなり高いと考えられる。信じられないことにくわえ方一つ、息の入れ方一つで音が変わってしまうのだ。いくら教本を読んだって、その微妙な案配は分かりにくいだろう。大体は先生に習うことになる。

そういえば、映画「スイングガールズ 」の先生:竹中直人もサックスを通販で買って吹けないままだったのが印象的だ。

(ちなみに、「サーフィン」はやったことがないのでかなり適当です、すいません。「パラグライダー」はやったことありますが、習わず独学でやったら死にますよ。)

【反対に】

では、サックスと対局のポジションにあるものは何だろうか?、人に言ってもなぜかフーンという目で見られ、パーラーなどに行けば簡単に始めらるその趣味は・・・「ギャンブル」だ。もちろん、簡単だなどと言うつもりは全くないが、「俺教室に通っているんだ」などという話は聞いたことがない。「ギャンブル」はほとんどの方が独学ではないだろうか。なんせ、ゲーム機でも勉強出来るのだから。


【オススメ】

さて、男子たるもの「カッコつけたい」という気持ちは多少でもあるだろう。そこで、今回オススメしたいのが、「サックス」・・・・・と言いたいが、それは極端なので、独学が難しいが、かっこいい趣味に一つくらいトライしてみてはいかがだろうか?

特に「人にものを習う」というのは謙虚さを学ぶ上でも重要だ。仕事で経験が増えたり、ポジションが上がると、初心を忘れてしまうことがあるだろう。もしかすると、入社したばかりの新人の気持ちが分かるいい上司になるかもしれない。

もちろん、私は「ヤマハ」や「セルマー」の回し者ではないので、習うのは他の楽器だってオッケー、他のジャンルだってオッケーだ。そういえば、最近は「料理が出来る男性」もポイントが高いらしいので、料理教室もいいかもしれない。行ったことはないが、女性も多くウハウハかも・・・・・・。おっとまた妄想になってしまった。

さあ、男子諸君、なにか始めてみませんか?

【ラーメン二郎】

「ラーメン二郎」をご存じだろうか?ラーメンブームの中ひときわ異彩を放ち、強力なリピーターに支えられる、伝説のラーメン屋さんだ。二郎リピーターの友人は「ラーメンではなく二郎という食べ物だ」とまでいう。
http://www.geocities.co.jp/Foodpia-Olive/3433/
今回はこの「ラーメン二郎」をマッピングしてみた。




「ラーメン二郎」はかなり刺激が強く、量も半端ではなく多く、健康志向からはほど遠い。そう、前に取り上げた「フレッシュネスバーガー」とは、全く異なる路線といえる。そして、全ての人に優しいなんてことも全くなく、一部の強烈なマニアに支えられているといってよい。なんといってもメニューは、量やトッピングの選択のみなのだ。

この健康志向、自然志向の時代に、脂だらけでカロリーも高く、味も濃く、味の素がいっぱい入ったようなテイストは完全に時代錯誤といえるが、マックの「メガマック」が受けているように、全ての人が健康志向ではないこともまた面白い。人間多少の刺激は必要なのだろう。


【マウンテンとの共通性】

実はラーメン二郎に行って、何か共通するものを思い出したのだ。そう、名古屋の方はご存じではないかと思うが、あの喫茶「マウンテン」だ。
http://park7.wakwak.com/~nymidi/mountain/
その量は半端ではなく、油も満載の謎のスパゲッティ・・・でもなぜか魅力的で、学生の頃は結構な頻度でリピートしたものだ。世間では、「甘口小倉抹茶スパ」が有名だが、それ以外の「なベスパ」といった通常メニューもかなり個性的だ。


【なぜそんなに不健康なものを食べるのか?】

高カロリーなもの、味の濃いもの、うま味のあるもの・・・というのは理屈では良くないと分かっていても、つい人間の本能で食べたくなってしまうものなのかもしれない。人間が安定した食にありつけなかった時代、そういった高カロリーなものを食べることが本能的に優先されていたのではないだろうか。

それになんといっても強力な個性をもっており、他に代替不能なのも強みといえるだろう。マーケティング的にいえば差別性が最強といえる。こんな味忘れたくても忘れられない。

また、あの半端じゃない量を食べたという達成感も大きいだろう。征服欲を満たしているともいえそうだ。また、それに挑戦すること自体も気分を高揚させるのだろう。日常に非日常を体験できる行為とも考えられる。このあたりメCoCo壱番屋の1300gにも共通する点かもしれない。

個人的には、「ラーメン二郎」や「マウンテン」より、健康的な「フレッシュネスバーガー」の方が好きなのだが、「ラーメン二郎」は魔が差すといった感覚に近い。ドラッグといっても過言ではなさそうだ。

もちろん、「ラーメン二郎」に行くと、その分体重を戻すのに努力がいるので、なんとも困った存在といえる。いやはや、「ラーメン二郎」は恐ろしい。
【脱メタボ市場】

あれ?思ったより体重が増えている・・・。ヤバイ・・・。
ラッキーなことに、これまであまり太らない体質だったのだが、何となく太ったと思っていたら春の定期検診で具体的な数字をたたきつけられ、さすがに体重やウェストラインが気になりだした。そう、今まで他人事だったダイエット市場が急に身近になってきたのだ。

「ダイエット」は、しばらく前から「脱メタボリックシンドローム」と名前を変えて少しネガティブ感が払拭され、それまでも大きかった市場がさらに拡大したように思われる。切り口を変えるうまいやり方だ。
さて、今回はちまたで大流行の「ビリーズブートキャンプ」をネタに、脱メタボ市場をみていこう。


【これまでの脱メタボ市場】

これまでもダイエット市場は、飲むだけでいいという手軽な「へルシア」や、「マイクロダイエット」、積極的に狙った部位の脂肪を燃やす「ロデオボーイ」「ジョーバ」「EMS(お腹とかに巻くあのブルブルするやつです。)」など、多くの製品がひしめく一大市場であった。

それこそ、脱メタボコーナーには、山のように商品が積まれていた。しかし、共通するのは、比較的楽にダイエットするという思想だったのだ。言い換えると、「ダイエットという苦痛であり、ハードなモノのハードルをいかに下げてソフトにダイエットできるようにするか?」に焦点を当てた商品が多かったわけだ。

もちろん、ジム通い、スポーツ、ジョギングなど、積極的に脂肪を燃やすハードなダイエットもあったが、正直楽しめるような仕掛けは弱く、体を動かすのが好きな人向けであったというのは否めない。


【ビリー登場】

さて、この市場に颯爽と登場した謎の外人がいる・・・、「ワンモアセッ」「ヴィクトリー!」などの言葉で有名な、「ビリーズブートキャンプ」のビリー・ブランクス氏だ。
https://www.shopjapan.co.jp/disp/CSjUnitGoodsTop.jsp?dispNo=002008&RedirectYn=true

「7日間で引き締まったBODYを手に入れるための効果的な運動プログラム」というふれこみだが、どこにも「楽」という文字がないところに注目だ。そう、全くもって楽ではないところがミソだ。いままで、「いかに楽をしてやせるか」という発想だったわけだが、考え方が180度違うと言ってよい。本当にハードなのだ。

「ハードなものをどうやってあきらめずに前向きに取り組ませるか?」という考え方で、「大丈夫だよ」「休んでもいい、でも諦めるな」、「すごいよ、これができれば君は完璧だ!」などと、ビリーがアメとムチで叱咤激励する。バックのどう見ても普通に見える人たちも頑張っていることからも、「あんなおばちゃんだってやってるんだ、よっしゃやったろうか!!」とファイトがわき出てくるようだ。

そう、ビリー・ブランクス氏は、普通は両立し得ない「ハード」なのに「楽しい」という新たな象限を開拓してしまったのだ。ハードで楽しいダイエット…そんなモノが実現できるとは誰も思わなかっただろう。いやはや、恐るべしである。




また、このブートキャンプに入隊した人たちは、いかにツライかを笑顔で話すというコミュニケーションで、共感を得、またまた入隊者を増やしているらしい。口コミマーケティング力も抜群らしい。

さて、夏直前というダイエットの好機を完全に捕らえた「ビリーズブートキャンプ」、今後どこまで入隊者が増えるのか楽しみである。
【ディープ新橋】

先日、某社からの帰りに新橋で昼飯を食べた。汐留でも良かったのだが、たまにはもっと新橋らしい店・例えば定食屋でもないかと思い新橋駅の近くのビルの地下へ行ってみた。マグロ好きなので、手書きで「まぐろ丼」と書いてあるボードの方向へふらふらと誘われて行ってみると、そこにはなんともディープな世界が待っていたのだ。

ほとんどの店が閉まっている中、その店だけは開店していた。他の店が開いていたら気がつかなかったかもしれないくらい小さい店で、カウンター席のみ、6、7席くらいしかない。どう見ても飲み屋であり夜が本業のようだ。一瞬躊躇したが、「あいているよ~」という声をかけられ、まあいいかと思い直し、店に入った。

店にはお客さんが3名ほどおり、TVを見ながら談笑している。どうやら皆さん常連さんらしい。ニュースを見ながら「所得税増えたよ、ありゃ~増税だ。」とか、「明治座行ったかい?」などと、お店のおばちゃんと、常連さん達が会話をしている。

そうこうしているうちに常連さんが一人席を立ち、暇になった隣の年配のサラリ-マン風の方から声がかかった。
 「あんた営業さんかい?」
 「営業といえば営業ですが、営業企画です。」
 「そうか、じゃあ接待とかは多いのかい?」

などと話が始まり、営業についての話となった。ちなみにほとんど聞く側だったが。
隣の方から聞いた話は、昔の営業マンのノウハウであり、接待とか、経費の使い方など、昭和のサラリーマンの世界の話だった。汐留が開発され新しくてオシャレな店も増える中、こんなディープな新橋も健在だったのだ。


【新橋のポジショニング】

さて、では今回はまだまだ健在なオヤジの聖地、「新橋」のポジショニングを明確にするために、「男性向き」-「女性向き」、「年配向き」-「若年向き」という指標を用い、東京の街の中でもポジショニングを分析してみたい。なお、この指標は本来ならば調査データなり、統計データを用いたいのだが、今回は私の主観でさせてもらうこととした。

東京の街マッピング


年配向けの最も端に位置するのは「巣鴨」、若年向けの最も端は「原宿」、この2つはガチだろう。「男性向け」「女性向けは」街の東西や、昼夜の影響もあるので、細かめに街をポジショニングしてみた。「渋谷」は若年向けだが、男女均等な感じであり、「御茶ノ水」は当然女性も多いが、音楽好きの男性学生、明治大学の学生の印象が強いので、男性寄りとしてみた。

「新橋」は男性向け、年配向けの個性的なポジショニングと言えよう。また、そのディープさにも関わらず、「秋葉原」や「新宿(歌舞伎町)」とはテイストが異なっている点も見逃せない。特にここまで大きな街で、小さな町のスナックのような常連同士のコミュニケーションが形成されていることは特筆に値しよう。そう考えると、「秋葉原」もまだまだである。

汐留が開発されて以来、通勤ラッシュも半端じゃなくなっているが、それにもめげずオヤジの聖地「新橋」は健在だ。新しい商業ビルが注目を浴びる昨今だが、いささか食傷気味でもある。そろそろ実に独自のポジショニングにある「新橋」が注目を浴びる日も近いかもしれない。

最後に新橋再発見のために、「新橋経済新聞」のURLを張っておこう。今後は新橋だと踏まれた、イノベーターの皆さん、新橋の予習にご活用下さい。
http://shinbashi.keizai.biz/


【マーケティングリサーチャーに必要な能力】

マーケティングリサーチャーというのも特殊な職業である。
アンケート調査や、座談会などを通じて消費者の意見、態度、行動などに接し、企業のマーケティング活動に生かしていくのだが、誰にでも出来そうに見えて、案外奥が深いのだ。

どういう方法、表現で聞けば欲しい情報に迫れるのか?といった調査設計能力は必要だし、そのためには仮説構築能力が求められる。また、データの海からどうやって答えを見いだすのか、といったデータにおぼれない広い視野がいるだろう。対象者の表情や言葉の表現から、本音を感じ取るセンスのようなものもいるだろう。

知識面では、企業のマーケティング活動が理解できるだけの知識、心理学の基礎、統計学の知識といったものもいるだろう。それになにより消費者の意識・興味・生活に対する関心が重要だ。


好奇心旺盛であること】

こう書くととんでもなく難しい仕事に見えてくる。しかし、知識や経験は必要としても、根本的な面に目を向けると、案外単純なのではなかろうか?実は好奇心旺盛であれば、上記のほとんどはクリアーできると思われる。

言い換えると、物事に対して「なぜ?どうして?」と考える子供っぽい探求心があれば、おのずと色々なものに目がいき、勉強もしたくなってくる。

流行に対しても、「何であれが流行っているんだろう?」と考えてみることは、市場の理解、消費者の価値観の理解に役に立つはずだ。

【視野が広いこと】

また、加えて言うならば「人と話すのが好き」「自分とは異なる視点に接することが好き」なのも大事かもしれない。ステレオタイプになって、「こうに決まっている」「こう考えないのはおかしい」などとと決めつけてしまうと、本当なら見えるものも見えなくなってしまうからだ。

言い換えると、「視野が広い」ことなのかもしれない。
自分以外の人が何を考えているのか、この製品/広告を作った人は何を考えているのか、電車で前に座った人はなんであんなことをしているのか、そういった視点でモノを見られる方が良いだろう。

【結局】

マーケティングリサーチャーは、特殊な職業ではあるが、色々なもの、人、ことに日々関心を持って、思考する癖をつけていけば、案外一つ一つは難しいことではないであろう。日々「なんであの商品はそんなに注目を集めているんだ?」といった素朴な疑問を持つことが、自分を育ててくれる気がしている。

付け加えるならば、時間をちゃんととり、自分自身も一消費者として生活することだろうか。そうしないと、対象者の意見を聞いてもピンと来ないものだ。要はバランスをとることが大事なのかもしれない。仕事も大事だが、プライベートの充実も仕事の質を向上させるのに大事なのではなかろうか。

これはマーケティングに関わる全ての人にあてはまることかもしれない。
【靴のポイントカード】

先日どうしたことか、革靴のかかとがとれてしまった。治すにもそこそこ使用感のある靴だったので、昨日靴を買いに行ったのだが、そのショップでポイントカードを作ることになった。シューズ関連でカードを作るのは、これで3件目くらいだろうか?

リピート来店を誘引する方法として、ポイントカードやその店の会員に入ってもらうというのは小売店にとって王道の戦略であり、割と昔から多いとも言えるやり方だ。ただし、以前と違い、最近ではカードを作ることによってその買い物自体も10%引きになったり即時性があるというのが新しい。

また、シューズショップというのは、ファッション関連でも購入インターバルが少し長くなるだろうから、リピート来店の仕掛けには気合いが入るのだろう。

とはいえ、ポイントカードや会員が一般的になったため、カードをたくさん持ち歩くのもスマートではなく、正直家に置き忘れてしまうことが多い。こんなものぐさな私のような人ではなく、ポイントカードによる割引に敏感な人、特に女性などには有効な手なのかもしれない。そうだからこそ、これだけ多くの店がポイントカードを発行しているのだろう。


【その他のリピート来店喚起法】

会員カードを持たせることだけでは、積極的なリピート来店を喚起できないため、ショップ側としてはより能動的な手段が求められる。そこで登場するのが、ハガキや、携帯メールによるセールのお知らせだ。

しかし、これもニーズにマッチすればいいが、あまりくどいとかえってその店を嫌いになってしまう可能性もある。頻度や訴求内容には注意が必要だろう。また、ハガキは言わずもがな費用や手間が結構かかるだろう。


【では理想的なリピート来店喚起法は】

さて、じゃあどういったショップにならまた行ってみたいと思うのだろうか?

一つはその店にしかないブランドを扱う、といった他の店との「差別化」だ。少しマイナーだがオリジナリティのある魅力的なブランドを取り扱えると素晴らしい。これは確実なリピートにつながるはずだ。

次に提案だろう。○○テイストでのファション提案や、シチュエーションにあわせた提案などが近くに配置してあると素晴らしい。これがうまくいけば、買う方にとっても組み合わせを考える手間が省け、ショップ側にとってはたくさんのアイテムを買ってもらえる可能性が高まるわけだ。(これはどうやら常識みたいですね。)
また当然、BGMやショップの内装も大きく見ると提案に含まれよう。

さらに、先ほど言ったポイントカードや携帯メールの活用もあながち間違っているわけではない。ポイントカードは高額購入者やリピート頻度の高い者をより優遇できるように、段階を設けておくのがいいかもしれない。2:8の法則(パレートの法則)の上位2割にあたるプレミアム会員にとって、優遇措置を感じられるような仕掛けが欲しいところだ。

また、メールにしても、購買履歴などを連動させることができないだろうか。よく買うブランド名またはアイテム名が何%OFFと言われれば、ずいぶん食いつきも違ってくるだろう。このあたりはITを駆使すれば何とかならないだろうか?

そして、最後は店員さんである。これは当たり前なのだが、売りたい気持ち前面ではなく、本当にお客さんにとって良い買い物が出来るような姿勢・アドバイスをし、その店員さん自身も印象に残れば、店員さんを目当てとした来店もあり得るだろう。


【結局】

色々消費者視点で書いてみたが、そんなの既に常識だよ・・・という話もあるだろう。
しかし、一番ポイントとなるであろう事は、やはり「そのショップならではの魅力」を作り、お客さんにそれを感じてもらえるようにすることではないだろうか。それがオリジナリティのあるブランドを揃えることであっても、提案でも、店員さんの応対、内装や雰囲気、メールの文面でも、どんな方法であってもいいだろう。

自分がお客さんだったら、「また来たいな・・・」と思うショップ作りをぜひしてもらいたい。また、全方位的に全てのお客さんではなく、こういったお客さんに来てもらいたい・・・といったイメージを持つことも大事だろう。理想のお客さんが来れば店員さんだってより一層頑張ってくれるに違いない。

さて、自分にググッと刺さる、お気に入りのショップ探しでもしてみようか・・・。
【ワーキングプア】

最近、「ワーキングプア」という言葉をよく聞くようになった。仕事をしているのに収入が低く、厳しい生活をしている 人のことを指す。一応定義はあるようで有職で年収200万円以下だそうだ。しかし、それ以上の収入でも家賃など生活費の捻出が厳しく、生活が厳しいケースや、長時間残業を強いられ、時給換算では非常に低い賃金の場合もワーキングプアに含めて良いのではないだろうか。

働いているのに、その日暮らしに近い状態で未来は見えない。将来設計なんてできやしない。これは、ある意味引きこもりより深刻な問題ではないだろうか。なんと言っても働いているのに状況がよくないのだ。

企業における年功序列の崩壊、正社員の減少、非正社員に対する保護の甘さ(法律や組合などで保護されない)、各種の規制緩和などが背景にあるといわれている。

格差社会先進国であるアメリカで起こっていた問題が日本でも起き始めた…ともいえるだろう。「一億総中流」の時代は終わり、富裕層とワーキングプアの2極化が正に進行しているのだろう。


【ワーキングプアが多くなると何がまずいのか?】

さて、ワーキングプアにあたる本人が大変なのは当然だが、影響はもっと大きいと考えられる。まず、企業の視点に立つと、中流を想定していた商品は価格を維持した場合、中流層のボリューム減少により、売り上げがダウンする。かといってその下の層を睨んで値下げをしたら、数は売れても価格低下分売り上げは低下する。これでは、どちらにしても売り上げがダウンしてしまうのだ。

それにもっと長期的に見ると、ワーキングプアの人は収入面がネックとなり、自ずと結婚・出産しにくくなると思われる。それはそのまま人口減につながってしまう。これでは日本のマーケットは更に小さくなってしまう。

或いはそこを何とか乗り越えて結婚・出産したとしても、子供の教育に対して費用をかけにくいはずで、例え子供の頭はよくても学習の機会自体が奪われてしまう可能性があるのだ。となると、「ワーキングプアの子供もワーキングプア」となり、それこそ社会に身分といった階層ができあがってしまう。

これは事実上の貴族制度/奴隷制度の復活か?ちょっと言い過ぎかもしれないが、なんとも恐ろしい。


【じゃあどうするのか?】

どうするのか?といっても実際に起こっている社会現象を、行政が施策を打ったとしてもそうそう簡単に止めることは出来ないだろうから、ある程度この構造が進むものと考えた方がよいだろう。

一方で、「ワーキングプアから脱出したい」と思う者も確実にいると思われるため、ワーキングプア脱出の意志の強い者にはスキルアップの方法などなんらかの解決策を提供することが求められよう。ここにはビジネスチャンスがありそうだ。

また、変化する市場に相対する企業サイドとしては、これまでの効率重視の方法論から脱却し、高付加価値とし富裕層で利益を確保するなど、方針の転換が求められることもあろう。

あるいは、ネットなどを活用し、徹底したローコストオペレーションで、生き残る道を選ぶ手もあろう。


今回のブログは話が大きいせいか曖昧なコメントが多く何とも歯切れが悪いが、二極化を恐れず実態を把握し、冷静にどういう方向性をとっていくのか考えることが重要なのではないだろうか。結局は、「変化する市場を怖がらず、ビジネスチャンスを発見しろ」…ということなのかもしれない。

【社内SNS】

最近「社内SNS」という言葉を聞くことがある。mixiでおなじみ「SNS」を社内に利用したナレッジマネジメントツールのようだ。以下のNTTデータの例である。

NTT データ、社内 SNS の利用状況を発表――約3分の1がアクティブユーザー
 株式会社NTTデータ、特別金融企画本部の竹倉 氏によると 『4月18日の全社オープン以来、社員間の口コミによる招待だけで2日間で 約1000人、4日間で約2000人の社員が参加し、現在は約3600名が参加している。
参加者の約1/3は毎日ログインするアクティブユーザーである。また、全参加者に対して誰でも気軽に質問を投げかけることができるQ&Aでは、1つの質問あたりの平均回答数は6.7件となっており、スケールメリットを活かした協調的 なコミュニティとなりつつあると考えている。』
http://japan.internet.com/busnews/20060620/4.html


【しかし、ナレッジマネジメントは…】

さて、社内SNSを議論する前に、「ナレッジマネジメント」に話を戻したい。今から7、8年くらい前だろうか、社内の「暗黙知」を「形式知」にするというふれこみで、社内情報をあつめ、社内ネットワーク上で議論も出来る、「ロータスノーツ」などのツールが注目を集めた。しかし、どうやらナレッジマネジメントがうまく機能した企業はあまり多くないらしい。

1つには、「自分の知識・ノウハウを公開しても、なんのメリットもない。」という利己主義に勝てなかったためらしい。
また、書き込みをするメンバーが固定化してしまい、そのメンバーも反応がないと段々つまらなくなって書き込みをしなくなってしまうという悪循環もあるようだ。

ブログを書くなど情報発信を行っている人は、情報をアウトプットすることで、自分の頭も整理でき、より情報吸収力も上がることや、情報を見た人からの反応などにより新たな気づきがあったりと、自分も得るものが多いことを知っているだろう。

しかし、当時はブログもSNSもなく、「個人が情報発信をするメリット」に気がついていない人が大半だったのだろう。


【SNS】

次に、mixiなどSNSに注目すると、ここのところ会員数がうなぎ上りに上昇したのだが、その勝因は「リアルのコミュニケ-ションを取り込めた」ことと言えよう。何かのOBや、サークルの仲間など、実際に会うことがあるグループをネット上に持ってこれたため、そもそもの心理的な敷居が低かったのが加入・利用促進につながったのだろう。
実際に自分でも、リアルな友人からマイミク申請が来ると気軽にOKできる。一方、知らない方からの謎のマイミク申請には躊躇してしまう。コイツ何者だろう?という感じでつい警戒してしまうのだ。


【社内SNS】

さて、最初に戻って社内SNSを考えると、「社内の暗黙知を形式知に変える」といったナレッジマネジメントの側面と、SNSの持つリアルな知り合いとのコミュニケーションツールの両方の特徴を持ち、うまく機能すれば非常に組織活性化に有用なツールとなろう。私は自分が「情報発信型」であるため、大歓迎のシステムだ。

しかし、そもそもリアルでうまくいっていない関係が、「社内SNSでバラ色に変わる」といったことは絶対に起こらないと思われるので、そもそもの土台である通常の社内コミュニケーションがどうなのか?そこから押さえていく必要があろう。

また、逆にそこがうまくいっていないのなら、関係がうまくいっている部署などで社内SNSを試験導入し、「うまくいった」という成功例を作りながら徐々に展開するなど、慎重な導入が求められるに違いない。自分にメリットがあると思えないと参加しない人も多いだろうから、うまくいっている事例を作ることが重要だろう。

現在はハードウェアとしてのIT導入はとっくに終了し、むしろITをどう活用するかが問われる時代になっている。団塊世代の退職が現在進行形で起こる中、企業の持つ暗黙知をどう共有・継承し、ITに乗せていくかが勝負の分かれ目となるかもしれない。
マーケティングリサーチを行っていると、たまに年令と言うよりは、世代による差を感じることがある。
一番それを感じるのが、今の30代後半~40代中盤くらいまでの層であり、いわゆる新人類世代・・・バブル世代である。


【バブル世代】

おおよそ大学時代~社会人初期にバブルを経験した世代であり、その価値観は本当にバブル的である。車は名の通った高級車をよしとし、時計はロレックス、例え今は買っていなくてもブランドものが好きなのだ。また、基本的にお祭り好きであり、楽しくノリで生きていたい。派手、ブランド、お祭り騒ぎ、といったキーワードが当てはまろう。

サークルでおそろいのジャンパーを着ていた世代でもあり、みんなで同じことをするのが好きだったりもする。私をスキーに連れて行って、ユーミン、ホイチョイもキーワードに加えたい。

また、機械ものに関しては、「機能全部入りが好き」といった面白い傾向を持つ。パンフレットに一番対応のマークが多い商品をよしとするのだ。

【逆にその下の世代は】

自分はかなりギリギリ紙一重でその下の世代に当たるのだが、その世代の特徴は“混沌”である。バブルも崩壊し、価値観が変わりつつある世代であるため、現実的ではあるが、共通した価値観・正解がないとも言える。その正解のなさは「エヴァンゲリオン」的なのだろうか?

更に下になると、就職難は当たり前、考え方は地に足がついていて、大学行ったからといって良いところに就職できるて人生安泰なわけでもない・・・と専門学校に行ったりする人も多いらしい。

基本的な価値観は、自分にあった等身大なものをよしとし、無駄にお金をかけない。個性的であることをよしとするが、端から見てとんでもなくとんがっていない範囲に収まっているため、こじんまり見えるという特徴もある。あまり自動車やブランドもので自己主張することに関心がなく、ロハスが好きなんて人もいる。

機械ものも全部入りなんてあまり欲しがらず、自分にあったものだけがあればいい・・・という発想だ。


【オタクの扱い】

次に「オタク」について着目しよう。
バブル世代は、某殺人事件のせいもあって「オタク=悪」であり、忌み嫌う存在となっているらしい。オタクであれば人間にあらずと思っている節もある。また、逆にオタクと呼ばれる人は生半可ではいけないらしく、人生かけるくらいの気合いが必要だったのだ。いやはや極端だ。

もちろん、その前からだってオタクは存在したのだ。オーディオマニア、自動車マニア、野球マニア、宝塚マニアなんて極めて一般的な存在だったといえる。毎日プロ野球を見ているお父さんなんて、よく考えたら完全にオタクなのだが、だれもそうは思わなかったわけだ。


【下の世代のオタク観】

バブル世代の下は、オタク世代とも個性の世代ともいわれており、趣味や嗜好の傾向が分散した時代である。しかし、そのため、「オタク」という言葉の意味が結構軽いのだ。自分の友人は「ラーメンオタク、略してラーオタ」などと自分で言っている。

ガンダム世代以降でもあり、漫画やアニメに対する抵抗感も低くなっているが、それ以外にも映画オタク、海外旅行オタク、コスメオタク、などと、以前のマニアと対して変わらない意味で「オタク」という言葉を使っているところが面白い。
また、かつて男性の趣味として市民権を得ていた、自動車や野球に詳しい人にも、オタクっぽい位置づけを感じるところが面白い。

個性をよしとする空気があり、みんなから離れすぎない範囲であれば、オタクであることは別に問題がない・・・、逆に言うとみんなライトオタクなのだ。パッと見でわかる、人生かけるほどの気合いの入ったオタクは少ないようだ。また、腐女子といわれるパッと見普通に見えるのに、実はオタクという女性オタク層も存在するらしい。

これらの現象をみて、私は個人的に今の時代を「1億総オタク時代」と名付けている。特にインターネットがオタク同士を結びつけることを可能にした側面も見逃せないだろう。日本にファンが2~30人しかいないものでも、コミュニケーションがとれる時代となったのだ。mixiや2ちゃんねるでは、信じられないほど少数派なコミュニティ、スレッドが立っている。


【景気回復、就職状況の改善】

さて、時代は変わり現代は団塊世代の退職と、景気回復により雇用が活性化している。就職が楽になると、おのずと職業観にも影響が出ることであろう。バブルの再来・・・とまでは行かないだろうが、次はどういった世代になるのかちょっと楽しみでもある。
【ヘルパーって?】

家電量販店など、日本の流通業では常識となっている「ヘルパー」というシステムがある。要はメーカーの社員が、量販店などの店舗に来て販売員として働くという不思議な慣習だ。

例えばデジカメメーカーの社員が、ヨドバシカメラの店舗で他社も含めデジカメを売っているわけだ。もちろん、自社製品をプッシュするのは当然である。特に銘柄指定のお客様でなければ、自社製品を買うように誘導するのだ。これはちょっと詳しい人なら誰でも知っている話で、「なんだかやたらここのメーカーのを勧められるな~」と感じたら、ヘルパーの可能性が高い。


【ヨドバシカメラ ヘルパーを廃止】

休みにいきなりこんな記事を見て驚いた。

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メーカーの従業員派遣、ヨドバシが廃止・家電量販、慣行是正
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070520AT2F1901219052007.html

 大手家電量販店が店頭で働くメーカーからの派遣従業員「ヘルパー」の受け入れ体制を見直し始めた。ヨドバシカメラは今後2年でヘルパーを全廃し、正社員 に切り替える。他社でも費用の一部負担などの検討が始まった。メーカーへのヘルパー派遣強要の疑いで、公正取引委員会が最大手のヤマダ電機を立ち入り検査 したことを受け、ヨドバシはメーカーとの不透明な商慣習を見直す。
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誰かたれ込んだのか・・・?まあ、今までがおかしかった訳なので、それを「店で売るのは流通の人」という極めて当たり前の状態にするという話だ。しかし、日本の流通業では日常茶飯事、というかすっかり根付いていたことなので、よく大ナタを振るえたな~と感心してしまう。

大体、各社から来ていたとするとヘルパーの数は相当多かったと思われるので、その人数を正社員で補うのは、経営的に見ると、かなり負担になるはずだ。CSR、内部統制が叫ばれる時代とはいえ、全く大英断だ。


【本当に良いことばかりか?】

さて、ここまでメーカーからのヘルパーの廃止について、「当たり前の状態に戻す、いい話」といった論調で書いてきたが、本当に良いことばかりなのだろうか?実はメーカーにとっては、流通とのパイプが細くなる以外に、別の問題点があるのではないだろうか?

それは、「メーカ-の社員が販売の現場で、実際にお客様にふれる機会」という貴重な場がなくなってしまう…というい問題だ。

メーカーとしては、自社製品の差別性を訴え、「こんな機能を搭載した、素晴らしいカメラですよ!」と思っていたものが、販売の現場では全く通用せず完全に狙いがはずれたり、或いは意外なところに関心が持ってもらえたり、他社と自社の位置関係が把握できたりと、「ユーザー視点」と「メーカーの狙い」のギャップをとらえるのに良い接点だったのではないだろうか?

調査データではなく、生々しいお客様の意見を通じ、肌感覚で理解できる点は大きな意味を持つだろう。


【ユーザーの意見にどう接するのか?】

今後この動きがヨドバシ以外に広まる可能性もあるだろう。
そうなると、メーカーは流通でのヘルパーという手段に頼らず、ユーザーの生の意見に接する機会を作る必要が出てくるはず・・・なのだが、案外これがどうにかなる面もある。

そう、今はwebの利用が活性化しており、ブログ、2ちゃんねる、価格.com、mixiのコミュなどを見れば、大体のユーザーの傾向は掴めてしまう時代なのだ。さらにブロガーなど、インフルエンサーと呼ばれる人達と触れる機会を持つのもいいことだろう。

でも、ちょっと待った!!そういうところに書き込むのは、愛好者、マニア、評論家的な人、クレーマーといった少し尖った人たちのはずだ。企業が大手であればあるほど、もう少しリテラシーの低い、“一般的な人の意見”が必要となろう。マーケティングリサーチなどを利用する際に、“一般的なユーザー”言い換えると“フォロワー的なユーザー”も対象に加えることで、その分をぜひカバーして頂きたい。