【コラボが熱い?!】

前に「コラボ」という言葉をよく聞いた時期があり、音楽、プロモーションなどの世界で「コラボ企画」なるものがよく目についたものだ。

なぜそんな話をするかというと、最近こんなコラボ商品を見たのだ。

クールミントサイダー

クールミントサイダー
http://www.suntory.co.jp/softdrink/coolmintcider/index.html

なんでもサントリーとロッテのコラボレーション商品だとかで、あのクールなペンギンがサイダーになっているのだ。キワモノ商品か?とためらいはあったが、飲んでみたら味は案外いけるようだ。


【そもそもコラボって?】

つい「コラボコラボ」と気軽に言っているが、ここはひとつ辞書を引いてみよう。

コラボレーション(collaboration)とは、複数の立場や人によって行われる協力・連携・共同作業のことです。またその協力によって得られた成 果(=共同開発品・合作品・協力体制)もコラボレーションと呼ばれます。以上の両方とも、コラボと略される場合もあります。(三省堂辞書サイトより引用)
http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/10minnw/013collaboration.html

かなり適当に使っていたが、案外外れではなかったようで安心。割とこの言葉の適用範囲は広いようだ。


【最近のコラボ例】

駅でこんなコラボポスターを見かけたのだ。
■爽健美茶×CLASSY

爽健美茶
爽健美茶のキャラクターの一人、相沢紗世がモデルだからというつながりのようだ。女性誌は詳しくないのだが、これは割と目新しいのではないだろうか?


さらに週刊アスキーで、こんなものも見つけてしまった。
今半×desknet's(WEBグループウェア)

今半

http://www.desknets.com/standard/product/intro/visit/07_imahan.html

厳密にはコラボではなく、導入事例紹介の広告なのだ。しかし、「今半(いまはん)」とは創業112年のすき焼きの老舗である。今まであり得ないと思っていたようなこの組み合わせに度肝を抜かれた。老舗とグループウェアだなんて、かなりインパクトがある


【コラボのポジショニング】

では、いつものようにポジショニングを考えてみよう。

コラボポジショニング
分析の軸に用いたのは、ジャンル的にありそう-なさそう、納得度-信じられない度の2軸だ。
「爽健美茶×CLASSY」については新しい試みだとは思われるが、ターゲットがかぶっており、あってもおかしくないな・・・という感じがする。それなりに納得感もある。

しかし、かなりやられた・・・というインパクトが大きかったのが、「クールミント×サイダー(サントリー×ロッテ)」と、「今半×desknet's」だ。
「クールミント×サイダー」は、それまずくない?ミントとサイダーなんてやばいんじゃない?と不安感と期待感をあおる異色コンビといえるだろう。

一方、「今半×desknet's」は新しいものと古いものが融合した・・・そんな組み合わせはありなのか??
と思わせるインパクトを持っている。老舗で使っているIT製品というだけで驚きが大きいのではないだろうか。


【コラボの新しい形態】

ここまで3例のコラボを見てきたが、何より面白いのが、「その組み合わせはまずいんじゃないか?」、あるいは「一見共通点がないのにその組み合わせあったのか、という驚きの組み合わせ」の例である。
(どこの代理店が、誰が仕掛けたのか、といった詮索もなくはないが、純粋にこれは興味深い。)

共通点の多さで考えていた今までのコラボは意外と地味で目立ちにくいものであった。
しかし「双方にとってメリットはあるが、一見共通項があるとは考えにくいコラボ」という組み合わせによって、意外性という大きなインパクトを生むことができたとものと思われる。

これらのコラボの新形態については、まだ試行錯誤感もあり、成功方程式ができたとは考えにくいが、今後も新しい組み合わせによりコラボをした双方のブランドを活性化していって欲しいものだ。

消費者の視点で考えたって、こういった驚きは大歓迎である。
(会話のネタにもブログのネタにもなり、いいことずくめだ。)

牛堂雅文

【ガチャピン×ムック】

「ひらけポンキッキ」でお馴染みの定番キャラクター、ガチャピン、ムックを最近よく見かけるようになった。
前からガチャピンが色々なスポーツに挑戦するなど活躍は目立っていたのだが、気が付けばガチャピン・ムックグッズがあちこちに氾濫してたのだ。

なんと下着まで登場しているではないか!

ガチャピン

さらにガチャピンはブログまで書いているのだ!(ブロガー仲間ではないか!)
http://gachapin.fujitvkidsclub.jp/

近年のガチャピン自体のチャレンジぶりと、キャラクタービジネスとしての展開には目を見張るものがある。


【ガチャピン×ムックのポジショニング】

さて、毎度のようにポジショニングを見てみよう。
ガチャピンのポジショニング
今回用いた軸は、癒し度-バトル度と、チャレンジ精神-安定度だ。

ミッフィー、キティのように、特に女の子向けキャラクターは「癒し度」というが特徴的であり、囲まれているだけで気持ちが癒されたり、幸せ感を味わえたりするものだ。ガチャピン×ムックもその要素はたぶんに持っている。ガチャピンのあの眠たそうな目がたまらない。

一方、男の子向けキャラクターはバトルが重要視され、「かっこよさ」とか「強さ」といった要素が必要だ。ドラゴンボールの強さのインフレは、少年漫画の基本スタイルと言っても過言ではない。

ここで新たな視点を加えよう。キャラクターと言えば、基本は癒しか、バトルどちらかの方向性のものが多いのだが、ガチャピン×ムックは「チャレンジ精神」という新たな軸があることが素晴らしい。それは、ガチャピンの飽くなきスポーツへの挑戦も賞賛に値するが、キャラクタービジネスとしてみた場合も「下着までやりますか!」といったチャレンジ精神がすごいのだ。

その視点で行くと、「シャア」と「アムロ」と思われる兄弟が登場する、ドコモのラジオCMなどいまだに活発な展開を見せる「ガンダム」もチャレンジ精神が豊富だといえる。


【ガチャピン×ムックの挑戦】

彼らの挑戦には限界がないのか、こんどはカラオケでお馴染みシダックスにまで進出しているようで、ハロウィンパーティーのポスターにも起用されている。
ガチャピンハロウィン

あちこちでグッズは見かけるし、そういえば着ぐるみも売っていた。任天堂DSのケースもあった。もしかすると、全身ガチャピンで固めることも可能かもしれない。いやはや、とんでもない展開ぶりである。

フジテレビが精力的に仕掛けているのは間違いないだろうが、全国のおみやげで見かけるキティのように「やりすぎ感」が感じられないよう、もう少しゆっくりした展開でもいいのではないかと心配になってしまうほどだ。そのうち、「ガチャピン×ムック ジェット」なんて飛行機が羽田空港に登場するかもしれない。

また、キャラクタービジネスを考える上で重要だと思われるのが、「支持層の広さ」である。
「ガンダム」がここまでの勢いとなった背景には、親子2世代に受け入れられたと言う点がある。お父さんと子供で「ザク、グフ、ドムどれが好きだ。」なんて会話ができるなんて家庭の平和に多大な貢献をしているといって良いだろう。

お母さんが若手イケメン俳優、子供がバトルを楽しめる「戦隊もの」、「ウルトラマン」、「仮面ライダー」も2世代で楽しめる構造となっている。

それに加え、「ガチャピン×ムック」は男女どちらからも支持されるというのが強みと言えるだろう。年代も性別も超えて、幅広い支持を得られる実に支持層の広いキャラクターなのだ。これだけ支持層が広いと、選挙戦でタレント議員として出馬して欲しいくらいの人気者なのではないだろうか?

これだけ愛されるキャラクターであるので、使い捨てとならないよう気をつけてもらいたい。一方、どこまで展開させるのか、次はどういった手を打ってくるのか?非常に気になるところである。


牛堂雅文
【豪華客船クルーズが人気らしい】

ここのところ豪華客船クルーズが人気らしい。格差社会と言われる中、最近勢いのある富裕層マーケティングの1つとして、豪華客船でのゆっくりとした船旅の売れ行きが好調らしい。なんでも団塊世代のゆとりのある方などが世界クルーズに行かれるとか。(某旅行関係業界の友人からの情報である。)

たまたま横浜に行った時に「飛鳥2」、「パシフィックビーナス」、「セブンシーズマリナー」の3隻の出航を見ることができたのだが、まさにビルかホテルが海に浮かんでいるようである。
豪華客船は、本当に見ているだけで船旅に行きたくなってしまうくらいの魅力を持っているのだ。


飛鳥2
・飛鳥クルーズ
http://www.asukacruise.co.jp/
・ぱしふぃっくびーなす
http://www.venus-cruise.co.jp/
・セブンシーズマリナー
http://www.cruiseplanet.co.jp/vip/calen_ssm.htm


【豪華客船クルーズのポジショニング】
さて、今回は豪華客船クルーズをポジショニングしてみよう。


豪華客船クルーズマッピング

分析に用いる軸は、「日常的-非日常的」、「自己満足度-人へのアピール度」の2軸である。

豪華客船クルーズはその船旅の期間は日常から切り離され、非日常感を味わえることこの上ない。Webで情報収集したところでは、船内の設備は充実し、食事やデザートなど1日に7回も食が味わえ、クラッシックやジャズのミュージシャンがエンターテイメントを提供する。
某客船勤務の知人からの情報では、なんでもメールや携帯電話は基本的に使用不能で俗世間とは切り離される。(ただし、PCメールは限定的に使えるとか。)

また、豪華客船クルーズは、ゆったりした時間の流れを堪能するという、究極の自己満足といえるだろう。その度合いは、「高級店でのディナー」、「豪華ホテル」の延長線上の究極の位置づけといえる。

非日常的と言えば、日本に比べ海外では比較的「リムジン」に乗りやすいのだが、あれはあまり乗り心地が良いとは言えず、人へのアピールのための乗り物であるといえる。

また、「高級腕時計」、「ブランドバッグ」などは、自己満足度も高いとは思うが、むしろ人へのアピール度が高く、また日常的に利用できるのも魅力といえよう。

「グリーン車」の使用は私もたまにやるのだが、日常のちょっとしたゆとりであり、自己満足度は高い。


【豪華客船クルーズで豊かな心を】

豪華客船クルーズはとても普通の人には手が出ない超高額なものに思えてしまうが、日本国内やアジアの近隣諸国に行く数日のプランは案外手頃であるようだ。更に高級外車を買うくらいの費用があれば、長期の船旅も可能であろう。

・飛鳥2 クルーズ一覧(pdf)
http://www.pts-cruise.jp/pdf/asuka2007k.pdf?afs=CRUISE
・飛鳥2 世界一周クルーズ
http://www.i-net-japan.co.jp/aska/asuka2-20060827-1.html

前には「セレブ」という言葉がはやり、今は富裕層マーケティングが叫ばれているが、このセレブ的なものにおいて重要なのは、「いかに心を豊かにし、充足してくれるか。」という点であろう。

高級品の購入というのも魅力的なものではあるが、一方で形に残らない素晴らしい体験こそが、究極の贅沢といえるのではないだろうか。

また、こういった豪華なサービスにおいては、色々な細かな気遣い、演出が重要であったりする。「何を提供するか?」もあるが、課題となる点は「どう提供するか?」、さらに言うと「お客様にどういう風に感じて頂けるか?」なのではないだろうか。移動するだけなら、それこそどんな手段だってあるのだ。その過程をどう楽しませるか?その究極の答えが豪華客船クルーズだと思われる。

大桟橋から豪華客船の出航を眺め、ふとそんなことを感じた1日であった。

牛堂雅文
【エコバッグ】

「エコバッグ」なるものをご存じだろうか?報道や、雑誌、そして実際に使っているシーンも含め、「エコバッグ」なるものを見かけることが多くなった。

エコバッグとは、店で買って帰宅後すぐに捨てられてしまうレジ袋を使用しないことを目的に、普段から持ち歩く買い物袋であり、数年前からはやり始めた「ロハス」の流れの一つといえるだろう。
※ロハス・LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability)

そういえば、以前ご紹介した私のお気に入りの店、フレッシュネスバーガーでもエコバッグを売っていた。
http://www.freshnessburger.co.jp/nm/bag.html

さらに最近は、あまりエコロジーには関心がなさそうに思えるファッションブランドエコバッグに参入し始め、がぜん面白くなってきたのだ。
エルメスがエコバッグに参入
http://www.asahi.com/culture/fashion/TKY200706260218.html
アニヤ・ハインドマーチのエコバッグ、7月に日本で発売http://www.afpbb.com/article/entertainment/fashion/2239449/1691275
少々加熱気味だとは思うが、なんでも行列ができ、売り切れ続出だというから、その勢いには驚かされる。


【エコバッグのポジショニング】

さて、いつものようにポジショニングを考えてみよう。

エコバッグ


ポジショニングには、「手軽さ」と、「さりげなく人に見せられる」の2軸が考えられる。
「エコバッグ」の一番素晴らしい点は、手軽にでき、なおかつ人にさりげなく見せやすいと言う点だ。日常的に使うものであり、案外目に付きやすく、くわえてブランドでカッコもつけられれば言うことなしである。

「ハイブリッド車」の購入は人に見せることもできるし、すばらしいことに違いないだろうが、何百万円の買い物をそうすぐに実践できる人も多くはないだろう。「風力・太陽光発電」も個人ではそう手が出るものではない。

「バイオエタノール」とは、トウモロコシなどを原料とした、石油の代替燃料である。これもCO2削減などの面で素晴らしいものであるが、どんな燃料を使っているかなんて外からは全く見えないのである。なんともアピールしにくい。

そして、「ゴミの分別」は実践されている方も多いと思われるが、手間がかかり、人に見せにくいこと、この上ない。(もちろん慣れてしまえば手間でもなくなるのだろうが、市や区が変わると分別の仕方が異なるのでやっかいだ。)


【ロハス】

今年の夏の暑さは尋常ではなく、家の中にいた方が暑さで亡くなるなど、今までの常識が通用しないレベルであった。これまでロハスに鈍感であった人も環境問題に多少は意識が向くようになったのではないだろうか。

環境問題を大きく考えると、一部でものすごくエコロジーライフをしている人がいても全体に与える影響は少ないのである。むしろ大多数の者が身の回りでできるちょっとしたことでも実践する方が、全体で見た場合に影響は大きく、例え流行やファッションであろうとも、ロハスを推奨し、実践してもらうことに意味があるのだ。

となると、大事なのは「いかにみんなにロハスがかっこいい」と思わせるかということ、つまりそれは「マーケティング」ではないか!

本来の目的がなくならない範囲であれば、ブランド参入大歓迎であり、各ブランド、メーカーはマーケティング力を駆使してかっこいいロハスを演出して欲しいものだ。

加えて言えば、エコバッグは女性向きと思われるものが多く、男性向けを見かけないため、その充実と、チョイ悪オヤジでもカッコつけて持てる(?!)ようなエコバッグのデザインを考えて欲しいものだ。

牛堂雅文

大人のDS 顔トレーニング】

なにかと話題となる「NINTENDO DS」なのだが、最近実に斬新なソフトが現れた。
「大人のDS 顔トレーニング」だ。

顔トレーニング

人は見た目が9割などと言われているが、これは「良い表情ができるようになる」ことと、「顔の筋肉を鍛え美容にも役立つ」という2つのベネフィットを持つソフトである。ここまででもなかなかのものだが、このソフトの本当にすごいのは、なんといってもカメラが付属し、そのカメラでリアルタイムに映る自分の顔を見ながらトレーニングをしていくところだ。


顔トレ実施中

DSを見ながら片手で適当に撮ったのでボケボケだが、こんな感じで自分の表情が映り、その上に矢印などで次にどういう表情をするのか指示が出るのだ。

自分の顔がその場で見えるので、トレーニングの指示通りにできているのか客観的に分かってしまうのだからすごい。「笑顔だったつもり」なんて言い訳は通用しないのだ。


【顔トレーニングのポジショニング】

では、いつものように「顔トレーニング」を、印象アップ方法の中でのポジショニングにトライした。


顔トレマッピング


ポジショニングには、
・「自力達成」-「他力本願」の軸と、
・「自分を客観的にみられるか」-「主観的にしかみられないか」
の2軸を用いた。

女性誌などでは、こういった顔面体操は既にお馴染みなのかもしれないが、なんといっても「顔トレーニング」は、今まで多くの人が先天的なものとして諦めていた、顔や表情を自主的にトレーニングすることにより改善しようという自力解決の道を開いたのが大きい。もちろん、これまでにもメイクや話し方で印象を変えるという方法はあったが、ここまで自力でダイレクトに解決しようという方法は画期的に思える。

さらに、リアルタイムなカメラの画像で客観的に自分が見られるというのも極めて画期的だ。「小顔マスク」のように顔に直接働きかけるグッズはあったものの、変化があったのかどうかなんともハッキリせず、そんな気がする・・・という域を出ないものであったわけだ。

また、「自分の写真を見て、表情イケてないな~と反省する」というのも古典的手法としてあったが、リアルタイムでないので、顔の筋肉を使うような自力解決にはつながりにくかったわけだ。

なお、他力本願の極みは「美容整形」である。整形自体悪いとは思わないが、自ら鍛える行為とは反対に位置づけられよう。


【DSソフトの軌跡】

さて、ここまでも驚異的な伸びを見せてきたDSであったが、その原動力は、「脳トレ」を中心とした大人向けソフトによるものであった。大人向けと言うことで、「大人の常識」をテーマとしたものもあった。
その後、「英単語」「計算」「問題集」などの学習系が活性化し、最近は「女性の魅力向上ソフト」が出てきた中で、とうとうこの「顔トレーニング」が登場したのだ。

任天堂の市場戦略、着眼点の素晴らしさには舌を巻く。全てみんなが必要としていたが、地道に実行するには案外ハードルが高く、そのハードルを低くしてくれることを欲していたものばかりだ。

それも、ランダムに出すのではなく、「大人向け」で市場を確立したと思ったら、その延長線かつ低年齢化をねらえる「学習系」にエクステンション。次に「大人の常識」からの流れで「女性の魅力」向上に走り、そして女性に強く訴求する「顔トレーニング」に到達するわけだ。どこまでが偶然でどこまでがプラン通りか分からないが、いやはや恐るべしである。

もちろん、動画を扱えるカメラが大幅に安価になったり、ゲーム機でも動画処理に耐えられるようになった今だからできたソフトではあるが、ハードだけあってもそうそう思いつくものではない。キチンとターゲットとなる層のニーズを把握していないと考えつくものではない。

「現代最強のマーケティングは任天堂にあり」といっても過言ではなかろう。
なんて書いていたらまじめな顔になってしまった・・・。さて、まずは顔の筋肉を軟らかくしてみるか。

牛堂雅文

【朝青龍モンゴルへ帰国】

ここのところ朝青龍の話題で持ちきりである

昔スポーツマンと言えば、実力はもとより人間性も同時に必要とされていた。王貞治などはその典型ではないだろうか。しかし、最近は話題性・アイドル性が前面に出たり、逆に亀田兄弟のように実力があればなんでもOKなどと、極端なケースも見られる。

スポーツマンとしての実力と、“世間が求める人間性”兼備というケースが減ってきているのではないだろうか?個人的には、「スポーツの頂点に立つ人間は、人間性や品格が素晴らしくないといけない」というのは、いささか勝手な理想像と言うか妄想だと思うのだが、それはともかくマッピングを行ってみたい。


【スポーツ選手マッピング】

さて、ここで毎度のように「人格面への期待の高さ」「競技以外での注目度」の2軸を指標にマッピングにトライした。

スポーツ選手のマッピング

横綱、というか相撲取りとは何とも大変な職業である。実力が求められるのは当然として、兄弟の確執から家庭の問題までなんでもマスコミに取り上げられてしまうのだ。注目度も高く、人間性も求められてしまう。これでは一部の野球選手のような「夜は派手に遊ぶ」なんてことも、やりにくかろう・・・。私も同情せずにはいられない。

ビーチバレーの浅尾美和も、その美貌故人気になったのはいいが、大会では大体3位に終わってしまい、いつも悔し涙が報道されてしまう。人気と実力に差があるのも大変であろう。

さて、実はそれとは一線を画すスポーツがあるのだ。モータースポーツだ。極端なことを言えば結果さえ残せば何でもアリなのである。人格はもとより、多少ハレンチなことがあってもあまり問題にされない。
(本当はいいチームに入り、いいマシンを得るためにはそれなりの営業努力は必要なのだが、それは世間の目に触れないので、ここではあえて無視する。)


【スポーツマンに求められるモノ】

さて、ここでスポーツマンの品格・・・と述べるとキリがないので、細々言うことは避けるが、見ていて思うのがスポーツで1番の実力を持っていても、「一皮むくと普通の人間なのだ」という極めて当たり前のことである。
1位になって突然品格と言われても困る・・・と言うのが本音だろう。

なにより今の若手は多様性が認められる世代であるということを忘れてはならない。もちろん、仮病など嘘はいけないのだが、いきなり高潔な人格になれ・・・と言われてもどうしろというのだ。

アスリート(スポーツマン)に求められるモノとは、以下のような点ではないだろうか

・嘘はつかない
・人をけなさない (プロレス等では該当せず)
・競技のルールや手続きは守る
・競技に対しては真摯である
・法律は守る

このくらいでいいのではないだろうか?「品格」などという、人によって受け取り方の違う抽象的な概念を持ち込むからややこしくなるのだ。それこそなんだか分からない「美しい国」のようなものである。逆に言うと「明文化できない品格など求めるな・・・」ということだ。

今、社会全体に多様性が求められるようになっている。ダイバーシティという言われ方をすることもあり、色々な生き方が認められるのだ。そうなると今まで曖昧な共通概念として通ってきた、品格、礼儀、気遣いといったものが、共通概念ではなくなってくるはずだ。

「残したい文化は明文化しろ」ということである。相撲協会の10則でも構わないし、単純にし、誰にでも分かるようにすれば後でもめることも大幅に減るのではないだろうか。

もちろん、朝青龍は「巡業をサボりファンの期待を裏切った」という面では攻められて当然である。しかし、その後、精神的にショックを受けてからの報道の過熱ぶりはいかがなモノか?と思う。会社で言えば、鬱などの問題で休職になっている社員のようなものである。それは、今どこの企業でも問題になっている極めて日常的な問題だ。
ここは朝青龍を休職扱いとし、復帰できるかどうか長い目で見守ってあげてはどうだろうか。

牛堂雅文

【脳内メーカーとは】

近頃「脳内メーカー」が流行っている。web上にあるユーモア占いの一種であり、名前を入れるとその人の脳内が見えてしまうという驚異(?!)のプログラムだ。みなさんも既に試されたのではないだろうか?

■脳内メーカー
http://maker.usoko.net/nounai/

まだ試したことがない方のために、失礼ながら私が代表して「マーケティングリサーチャー」の脳内を明らかにしてみた。

リサーチャーの脳内
リサーチャーとは一見まじめに見えて、欲求の固まりのようだ(笑)。ちなみに私の脳内も同じような感じなので、どうやらリサーチャーとは人間の3大欲求に忠実な人々と考えて良さそうだ。(←いいのか?)


【そもそも脳内メーカーとは】

今までの占いは、「動物占い」のような、お遊び感覚はあるが実はまじめな占いが多かった。しかし、インターネットの普及に伴い、全く新しいタイプの占いが増えてきたのだ。そう、一部の方はご存じだと思うが、「成分解析」などのユーモア占いの類だ。これは、占いの理論を使っているわけではなく、どうも完全なお遊びのようだ。脳内メーカーは「成分解析」の流れにある占いといってよいだろう。

■成分解析
http://seibun.nosv.org/list.html


【脳内メーカーのマッピング】

では早速、いつものように脳内メーカーをマッピングしてみた。
脳内メーカーのマッピング

今回用いた指標は、「意味がある-意味がない」「人に見せたくなる-こっそり使いたい」の2軸だ。「脳内メーカー」はあまり意味はないシャレ的なモノだが、あまりに面白く、つい人にも見せたくなってしまう。コミュニケーションツールの一面も持っているのだ。

先述の「成分解析」は、マニアックな○○解析といったモノが多く、正直あまり人に見せる感じはなかった。また、「動物占い」は人と教えあいっこをよくしたのだが、なんと言っても四柱推命か何かのちゃんとした占いに基づくものである。「意味がある」といってよい。

自分を見つめ直す類のモノで言えば、「脳トレ」と「体重計」ははずせない。どちらも極めて意味があり、こっそり使って自らをブラッシュアップするために用いたい。


【なぜここまで流行ったのか】

「脳内メーカー」がここまで大うけするとは作者も意外だったことと思われる。最近サイトへのアクセスが困難になっているらしい。さて、脳内メーカーが流行ったポイントを考えると、以下のような点ではないだろうか。

 1.占い理論を無視したその割り切りの良さ
 2.成分解析と違い、ビジュアルで単純に表したこと
 3.結果を保存でき、webで広まりやすい仕掛けがあった

1.は今更解説しないが、あの遊び精神は素晴らしい。また、2.のあの単純なビジュアルの秀逸さには脱帽だ。あまりにダイレクトで妙に説得力がある。また、3.分析結果をこうやってファイルに保存して人に見せられるインパクトも大きい。そう、最初から広まる仕掛けがあったのだ。

いやはや、「脳内メーカー」にはこんなやり方があったのか・・・と脱帽させられた。モノが単純なのにインパクト抜群で「セカンドライフ」よりすごいと思ってしまうのは、私だけだろうか?

牛堂雅文

【IT化の目覚ましいジョギング市場】

年のせいか体のなまりと、体重が増え新陳代謝の低下が気になったため、最近軽くジョギングをしている。
ジョギングはシューズさえあれば始められるため、スポーツの中でも費用面の敷居はかなり低いのだが、心理的なハードルは案外高い。なんと言っても、ただ走るだけなんて、ゲーム性もないし、さほど格好良くもないし、普通楽しいとは思えないだろう。

しかし、最近は状況が変わってきたようだ。iPod Shuffle等をはじめとしたMP3プレーヤーの普及、どう走ったかが記録できるGPS、そしてランナー同士が情報交換できるジョギングSNSなんてモノもあり、ITの恩恵を享受しまくって楽しめるスポーツになってきているのだ。

・Nike+iPod
 http://www.apple.com/jp/ipod/nike/
・ジョギングSNS「ジョグノート」
 http://www.jognote.com/
・GPS
 http://astore.amazon.co.jp/runningfan-22/detail/B000BS0G96


【ジョギングのマッピング】

では、他の夏の関心事と比べ、「費用の安さ」と「IT活用度」を指標としてジョギングの位置づけをマッピングしてみた。

ジョギング


ジョギングとウォーキングは多少の違いはあるが、費用が安く、IT活用度が高いという意味でほぼ同じ位置づけにあるといえる。一方、六本木ミッドタウンのような都内新名所は、ガイドブックなどがあれば問題なく、IT企業が入っていようともITとはあまり関係がない。そして、費用は言わずもがなだ。

また、ジョギングは全国どこでも津々浦々できるというのが素晴らしい。


【なぜジョギングはIT化したのか?】

さて、他にもスポーツは色々あるのに、なぜジョギングはここまでIT化が進んだのだろうか?
まず一つに、他のプレーヤーとの会話やコミュニケーションがなく、その手持ちぶさたさにつけ込む余地があったことがあげられるだろう。そもそもテニスやサッカーをしながら音楽を聴くなんてシーンは見たことがない。

それに、東京国際、ホノルルマラソンなど一応目標とできるモノはあるが、42.195kmは一般人には少々高すぎる目標であり、ランナー自身ももっと身近に達成感が味わえるようにしたかったという点があろう。GPSなどは、日々の積み上げが実感でき、得点のないジョギングでも達成感が味わえるのが大きい。

SNSも孤独なスポーツであったジョギングに、人とコミュニケーションできる要素を付け加えたのは大きい。

簡単にいうと、今までのジョギングがストイックすぎて三日坊主を大量生産していたところを、ちょうどITが緩和できた・・・ということだろう。もしかすると、アメリカのハンバーガーで太ったIT技術者達が、なんとか楽しくジョギングをできないか・・・と躍起になったのかもしれない。

本当のところは、たまたま小型軽量化できたり、振動に強くなったので、これを何かに使えないか?という「シーズ発想」であり、それが運良くニーズと合致したというのが実際かもしれない。

しかし、何にしろ、IT技術によって既存市場の弱点をカバーし、活性化できたいい事例であることには変わらない。さて、次のIT化は「ビリーズブートキャンプ」の任天堂Wiiバージョンあたりだろうか?通信でランキングを競う??といった使い方もありえるだろう。案外そう考えるとポテンシャルの高い分野なのかもしれない。

牛堂雅文

【青森ねぶた祭りに参加】

今回友人の誘いで青森ねぶた祭りに参加してきた。参加??、そう青森ねぶた祭りは、「ハネト」といって跳ねて踊る役割があるのだが、「ハネト」は衣装さえキチンとしていれば、自由参加なのだ。これだけ有名なお祭りで自由参加が出来るなんて、そうそうないと思われる。
ねぶた

【ねぶた祭りのマッピング】

さて、毎度のように「ねぶた祭り」を題材にマッピングを試みた。

ねぶた祭り

縦軸に使ったのは「熱狂・一体感」-「冷静・客観性」、横軸に使ったのは「参加のしやすさ」-「鑑賞がメイン」だ。
世の中熱狂的で一体感が味わえるものとして、「ライブ」や「クラブ」があげられるが、慣れないと案外参加しやすいものではない。

それに比べ「ねぶた祭り」の「ハネト」は、衣装さえルールに従えば誰でも参加できてしまう、非常に参加のしやすいエンターテイメントとなっている。
http://www.nebuta.or.jp/sanka/2007sanka.html

もちろん熱狂度合いでは、「ラッセラー、ラッセラー」と言いながらでみんな跳ねるあの熱さは最高で、熱狂・一体感がビシバシと感じられるのだ。初めて会った近くの人と、まるで昔からの知り合いのように一体感を持って盛り上がれる。「ねぶた祭り」はまさに、究極の参加型エンターテイメントといえる。

一方、マッピングの象限の対極にあるのは、静かな鑑賞の「美術館」だ。当然といえば当然だが、参加して熱狂する美術館なぞ聞いたことがない。


【ねぶた祭りの特殊性】

さて、ねぶた祭りは、日本のお祭りには珍しく、宗教をバックボーンに持たないらしい。七夕あたりの灯籠から変化したらしく、無宗教故にそれが自由さにつながっているらしい。ミスタードーナッツのポン・デ・ライオンのねぶたがあるところなど、実におおらかだと言えるだろう。
ポンデライオン


また、一般に取っつきにくいといわれる東北の気質とはうって変わってオープンなのも非常に意外といえる。
なぜよそ様を迎えても、ここまで盛り上がれるのかははっきりしないが、参加者同士、最高にいい笑顔で盛り上がれるのは本当に貴重だ。


【囃子とラッセラーのテンポが異なる】

また、よく聞いているとお囃子と、ハネトの「ラッセラー」のタイミングが合っていないのも面白い。そう、ハネトの「ラッセラー」の方が速いのだ。

ここからはあくまで想像だが、きっと昔はお囃子のタイミングと踊りを合わせていたのではないだろうか?それが、ロックが普及するなど、音楽全般にテンポが速くなるのに従い、ハネトが盛り上がるために「ラッセラー」も加速し、祭りの自由さ故にテンポがずれた今の形態になったのではないだろうか?あくまで想像だが、テンポが異なることも許容されるとはビックリだ。


【地元の方の祭りへの熱意】

しかし、なんにしろルールさえ守っていれば、何でも許容するその自由さ、懐の深さがすごいのだ。
これも、ねぶた祭りを愛する地元の方の熱意があってのものであろう。

近年「カラスハネト」という、黒っぽい衣装を着た、ヤンキーのような祭りを乱す若者がいたのだが、対策はバッチリで、途中で乱入してきたものの、警備の方が素早く対応し、一瞬で祭りの外に誘導されてしまった。これも祭りを守りたい熱意のなせることであろう。

この日本では珍しい参加型のオープンなお祭りを、今後もぜひ守っていって欲しい・・・。今回参加させてもらい、強くそう感じた。

牛堂雅文

【参院選、自民党大敗】

昨日からTVでうるさいくらいに流れてくるのは、参院選での自民党大敗のニュースだ。その原因については、年金問題など、色々言われているので詳しくはTV、新聞などマスコミにお任せするが、マーケティング的に言えることは、安倍政権のやろうとしていることは、「国民にとって全く分かりやすくなかった」・・・という点だ。

そのわかりにくさは、Windowsのエラーメッセージ級と言ってよい。


【美しい国・・・とは何か?】

「美しい国」というスローガンも、単に古い保守的な発想であるようにしか聞こえず、国民にどういったメリットがあるのかサッパリ伝わらなかった。郵政民営化の造反議員の復帰も小泉政権の方向性と相反することとしか思えず、安倍政権のやろうとしていることがサッパリ分からなかった。

とにかく、やろうとしていることが全く分からない上に、小泉政権との連続性も感じられず、以前自民党に投票した人ですら、何がなんだか分からなかったことであろう。


【何がしたいのか、言いたいのか?】

昔は、そっれっぽい理屈を述べ、威厳があれば割と人はついてきたものだ。しかし、今は「で、結局何が言いたいの?」と言われるのがオチで、理屈はあってもいいが何がしたいのか伝わらないと話にならない。マーケティングでもそれは同様で、パッケージやCM、製品自体でその製品の何がいいのか分かることが重要であり、細かい注意書きなどはまず読んでくれないと思った方がよい。

それこそ、「ビリーズブートキャンプ」並の分かりやすさがあれば話は違うのだが、ビジュアルなどパッと見た目で分かりやすいとか、メリットが伝わりやすいとか、そういった点の詰めが甘いと全くもって受け入れられなかったりする厳しい状況なのだ。

浮動票が大きな力を持つ今の選挙戦では、一般的な商品の市場と同様、分かりやすさが非常に大きな影響力を持つと思われる。