"金メダルと銀メダルでは、全く違うんだよ"
(11月のインタビューにて)
"僕にとって、リオ五輪は落ち込むべきものだった。リオで得られたポジティブな事なんて、ほとんどなかったよ。リオの結果に対して言い訳をするつもりはない。僕の身体の状態はとても良かったし、これまでのキャリアの中でも1番の状態だった。だけと結果はうまくいかなかったんだ。(うまくいかなかった)理由はあったけど、それをカメラの前で話すつもりはないよ。チャンピオンは、謙虚に負けを受け入れないとね"
(リオ五輪までに、彼の前に立ちはだかった困難について話をするよう求められた時)
"言い訳をすることは、チャンピオンとして示すべき行動じゃないよ。チャンピオンらしく勝って、チャンピオンらしく負けないとね"
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12月6日から開幕した
世界短水路選手権(カナダ・ウィンザー)。
リオ五輪で活躍した選手達が今度は25mプールの世界の舞台でしのぎを削る中、200mバタフライで自身の世界新記録まであと0.2秒と迫り優勝したのは南アフリカ代表、チャド・ラクロー選手。
彼は2012年、ロンドンオリンピック200mバタフライでマイケルフェルプス選手をタッチの差で破り優勝、今年のリオでも2つの銀メダルを獲得しましたが、ディフェンディングチャンピオンとして臨んだリオデジャネイロオリンピック、200mバタフライは4位でした。
200mバタフライ前にフェルプス選手の前でシャドーボクシングをする姿が話題を呼びましたが、自身が最も得意とするその種目で、連覇どころか表彰台にすら登ることが出来ませんでした。
僕が昨日シェアしたFINAのサイトの記事によると、彼の今大会の200mバタフライの表彰式の後、彼の手元には何も無かったそうです。
受け取ったマスコットは、彼のお父さんの元に、そして金メダルは、彼のお母さんの首にかかっていたということでした。
その彼の行動には、どの様な物語が隠されていたのでしょう...。
この記事によると、ラクロー選手のご両親はリオ五輪前から深刻な癌を患っているようです。
彼の最愛とする両親が2人ともその様な状態の中で、彼はオリンピックチャンピンとして、そして彼の両親の希望として、自身の目標に向かって集中しなければならなかった。それがどれ程困難なことであるかは想像に難くありません。
そして彼のオリンピックまでの過程の中で「もし何も心配することなんかなければ...」と考えてしまう、言い訳をしてしまうかもしれません。
ただ彼は、冒頭の彼のコメントの様に
チャンピオンとしてオリンピックに挑み、自分自身に挑み、敗れ、チャンピオンとしてその敗北を受け入れたのです。
彼のコメントの中にオリンピックまでの過程に対する言い訳や、記者からの質問の中での自分の置かれていた状況に対しての言い訳はありません。
まさに彼の言葉の通り、チャンピオンとして示すべき行動に徹していたのではないでしょうか。
そして彼は、リオ五輪が閉幕して4カ月後に
「世界王者」として帰ってきました。
惜しくも世界記録という栄誉を手にすることは出来ませんでしたが、リオオリンピックで渡しそびれた金メダルは、無事に彼のご両親の元へ届きました。
彼のご両親の容態はまだ安心できるものではないということですが、この金メダルはもちろん、これからのラクロー選手のその頑張る姿こそ、何よりの元気の源となるはずです。
そして言うまでもなく、彼のご両親の応援こそ、ラクロー選手の最大のエネルギーとなるはずです。まだまだ続くこの世界短水路選手権、これからもラクロー選手の活躍に、注目していきたいと思います!
では!