懐中温泉です、
あなたもエンゲル係数については聞いたこともある
と思います。
「学校の社会で学んだような」
「支出の中に占める食費の割合だっけ？」
「うちは高いね（笑）」
家計の消費支出に占める飲食費の割合
いわゆるモノがだいたい出揃った時代に今はある
と思いますが、飲食費は揃ったからおしまいという
ものではありません。
したがって、なくなることはない。
これも学校で学んだと思います、マズローの人間欲求
5段階説
5層のピラミッドからなります。
もっとも基盤となり、根底にあるのは
生存の欲求・種族保存の欲求、です。
呼吸
睡眠
食欲
性欲
私たちのご先祖がほ乳類である以前から備えている
欲求です。
であればこそその後ほ乳類、さらには霊長類、現生人類
であるホモ・サピエンスにまでいたって現在の私たちが
あります。
これらの根源的な欲求を満たしていなければ、個体
もしくは種族の保存もままならなかった。
どうにか満たしてきたのです。
だから今の私たちがいて、そしてまた私たちもやはり
これらの欲求を満たしていく必要がある。
ニーズですね。
欲求ピラミッド5層で言えば、基層または下層にあたる
この生存の欲求とその上の安全の欲求とで、ニーズ
となります。
生存し、安全でいたい。
ハ虫類またはそれ以前のご先祖からサバイバル
のため強く抱いている欲求です。
ピラミッド5層の中間にあたるのが社会的欲求で
親和の欲求とも言われています。
ほ乳類または鳥類でも強く見られるものです。
そして、その上が承認の欲求
さらにピラミッド5層での最上層となるのが自己実現
上位2層となると生命進化のかなり高いところに位置
する種族で持ちうるものとなるでしょう。
上層3層の欲求は、もしかするとなくてもやっていける
かもしれません。
もちろん長期的には満たさないとどこかおかしくなる
または空虚な人生となる
ありうることです。
が、なにはなくてもまずお腹を満たさないと。
パンがなくては。
先のエンゲル係数という概念が導入される以前から
私たちは生存の欲求に強く支配されてきている。
ただ、生存すればいい、安全でいればいい、という
のでもなくなっています。
おそらくエンゲル係数が知られるようになった時代
には、とにかく満腹になる、腹一杯になる、という
ことが最優先された時代であったかと思います。
カロリー即栄養であったかもしれない。
栄養失調というのが何よりも恐ろしい、食糧不足の
時代である、第二次世界大戦後に知られるように
なったからです。
それ以前でももちろん
腹が減っては戦はできぬ
が基本だったでしょうから、目の前の戦いをしのぐため、
そして戦いの連続である生活を続けていくために
食べる必要があった。
日本人で言えばまずは米
それも銀シャリと言われる白米。
これでお腹いっぱいに。
それだけでも家計支出の相当の部分を占める食費。
なお、湯水のように使う、というくらいでただの水なら
そもそもお金はかからない。
そういう時代がずっと続いていたのです。
が、今はまず安心して水を飲むのには、この日本でも
お金を払う必要があります。
また栄養もむしろバランスが要求されるようになって
います。
PFCバランス、すなわちタンパク質・脂肪・炭水化物
が3：3：4くらいがベストとされ、それらをまんべんなく
摂る
そういういわば芸当ももとめられるようになっている
のです。
モノは買わずとも、これらにはかなりの支出となる
のではないでしょうか。
エンゲル係数も新たな意味を持つようになっている
と思われます。
ちょっと計算してみましょう。
もしもあまり高くないとしたら、何か必要な栄養が
欠落している可能性もあります。
新たなエンゲル係数です。
ご精読ありがとうございました。
懐中温泉