懐中温泉です、
あなたは、金色夜叉(こんじきやしゃ)を
知っていますか。
あ、知らなくてもまったく日常生活には
さしつかえありません。
ご安心ください。
なにしろ、明治時代の小説のタイトル
です。
いちおう、明治時代は、昭和時代より
前の大正時代からさらに前の元号
です。
江戸時代よりは後になります。
つまり、大昔ですね。
ただ、最近はどうかはわかりませんが、
高校あたりの国語の授業で文学史
を教わるときに出てきたりします。
とくに、この金色夜叉の夜叉、
さらに言えば
夜叉の叉。
この叉という文字が、又という漢字に
点をチョンと入れる。
サッと見ただけだと、
金色夜マタ
と読んでしまう。
「きんいろよまた?」
これは、日本のハープであるお琴を
教えるとして、
おこと教室
と街角の電柱に貼ってあるのを
おとこ教室
と間違える、などと、なにかしら人の
潜在意識にひっかかって起こる
小さな誤解と同じたぐいのものです。
原作者である尾崎紅葉としては、
おそらくそのような小さな誤解が
かえって彼の作品のタイトルを
不朽のものにするとは予想しなかった。
のではないかと思います。
金色の夜のマタ
いったいなんだろう、とふだん本を
読まない人も、ある種の方面の期待を
抱いてしまった。
そのような現象が起こる。
明治時代にこの作品が発表されて
から続いたのではないかと思います。
一方では、お宮と寛一、という名前で
今でも熱海に2人のブロンズ像が
あり観光名所になっています。
そこでも作品の舞台となった、とその
作品の題名が「金色夜叉」となっており、
もちろん原作を読んだことのない人の
方が圧倒的です。
案の定、観光客は
「へー、金色夜マタ。」
昔のポルノ小説か、とまで考える人は
いないと思いますが、それに似た、
ちょっとしたモヤモヤ感を抱くのです。
熱海という土地柄としても、無理も
ないと思います。
夜の又ではなく、夜叉なのです。
夜叉というのは、もともとはインドの
人を害する悪鬼のことを言います。
悪い鬼で、顔もそのような恐ろしい
顔になっている。
金色の夜叉というのは、この小説が、
金銭のため許婚のお宮を裕福な男に
奪われた貫一が,高利貸しとなって
宮や世間に対して復讐しようとする。
お金(カネ)について悪鬼のようになる
というのでつけられたタイトルと
言えるでしょう。
なぜこの金色夜叉をとりあげるのか。
それは、前からお話ししている、
黄金バットのルーツの1つでは
ないか、と思うからです。
黄金バットは紙芝居の世界で生まれ
ました。
ネーミングの直接の着想は、
たばこの銘柄の1つである、
ゴールデンバット
とされます。ゴールデン、ですので
金色、黄金です。
これを黄金バットとした。
このように説明されることが多い。
ただ、それだけではなく、この
金色夜叉、金色の悪鬼、という
存在もイメージの形成に一役
買ったのではないか。
少なくとも潜在意識のレベルで。
そのように考えます。
ゴールデンバットに金色夜叉
この2つの融合が筋肉質の
身体にドクロの顔、金色で、
黒いマント、というスタイルを
生んだ。
あのドクロは寛一が夜叉になった
ところで、身体が金色なのも
カネにまみれたからで、マントは
寛一がはおっているもの。
だからどうした、と言われると
困りますが(笑)
あの高笑いも、高利貸しとなった
寛一のものなのでしょう。
やけにテノールで。
人間の欲望を笑う、そんな高笑い。
黄金バットのルーツは、潜在意識
そのものにあると言えます。
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