胎児の記憶

懐中温泉です。

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胎児の記憶

前回は、あなたが胎児であった頃。



そして赤ちゃんであった頃を
思い出していただきました。

https://youtu.be/eLeUmUVMJXY

「やっぱり、ダメだったー。」

「全然、思い出せない。」

「そんなの、無理だよー。」

お嘆きはよくわかります。

私もさっぱりです。

ただ、自分自身の
個人的な経験や記憶は
おぼろげであっても、
そういうものがある。

そのことを知っているだけで、
知らないのとは全く違ってきます。

おぼろげでも、
ぼんやりしていても。

それがある、とわかる。

他の人と比べる必要も
ありません。

たぶん、他の人も
それほど克明に覚えている
わけではない。

1人1人は自分の
胎児の頃の記憶や
赤ちゃんとしてこの世に
生まれ出てからの思い出はあいまいだ。

しかし、それらを
集団としての記憶に
まとめると、くっきりとしてきます。

そのためにはどうしたらよいのか。

鳥瞰（ちょうかん）し、
俯瞰（ふかん）し、
最近の言葉ではメタするのです。

自分自身が戦士として
戦い、目の前にいる凶悪な敵と
向かい合っている戦場。

そこから、ふわりと身体を
宙に浮かせる。

そして、次第に高度を上げると
その戦場全体を、あたかも
鳥の目のように眺め渡せる。

これが鳥瞰であり、
俯瞰であり、メタなのです。

自分が戦場のまっただ中に
いるとすると、自分が敵を倒すか、
倒されるか、とにかく夢中です。

他の仲間がどのように
戦っているのか、
敵を倒しているのか
倒されているのか。

客観的に見ることはできるでしょうが、
全体像ではない。

とにかく目の前の的を
倒さねば、こちらの命がない。

まずは、相手を倒す。

実際に、自分が
どういう具合に動いているのか。

細かなところまで克明に
覚えているとしたら、
むしろ驚きですね。

しかし、鳥のように、
あるいはさらに高度から、
より高い地点から見ると、
戦場全体が見えてきます。

数千人単位のものから
数十万人単位のものまで、
戦いの規模によっても
全体を見渡せる高度は変わります。

興味深いことに、
集団同士のぶつかり合いでも
あたかも個人個人のぶつかり合いと
同じように、ぶつかっています。

そのように見えてくるのです。

勢力のぶつかり合いとして、
あたかも個々人のぶつかり合いの
ように動きがあるのですね。

記憶についても、
戦いとは違いますが、
やはりメタすることで
自分を含む人間全体の記憶をたどる。

「そんなの、できっこない。」

確かに、現時点ではありえない
ことのように聞こえます。

ですが、思い出してください。

DNAという遺伝情報を。

個々人の記憶は
たぶん伝えることは
できない。

あるいは、こちらがそこまで
まだ認識できていない。

が、少なくとも、
体格ですとか、
性格。

あるいは心理機能。

こうしたものも遺伝で、
遺伝子により親から子に
伝えることはできるのです。

個人レベルでは、
DNAの塩基の配列は
寸分も違わない。

転写され、
コピーされるからですね。

他方で、
私たちは、案外、自分と他人の
区別ができているようで
そうでもないのです。

自分の記憶だったか、
他の人のものだったか。

だからこそ、共感できる、
とみることもできるのでしょうが。

共感とは、その人の
身になって考えることができる、
最初のステップなので。

共感し、
メタし、
思い出す。

そこに浮かび上がるのは、
必ずしもあなた自身の
個人的な体験ではないかも
しれません。

しかし、必ずあなたがそこに
いる体験であり、記憶なのです。

胎児の記憶

赤ちゃんの記憶。

今一度思い出してみてください。


ご精読感謝いたします。

懐中温泉