美しさ200 %の平手打ち・『めぞん一刻』もう1つのシーンから | 「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」

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潜在意識の働きで、あなたは「スーパーなあなた」になるのです。そのための素材・方法も実はあなたの手元にすでに多くあります。ここでは、あなたがそれを見出し、活用するお手伝いをいたします。胎児(あなた)は、胎児(あなた)の夢により進化します。

懐中温泉です。

本ブログをご訪問いただき
心より感謝いたします。



メッセージをいただきました。
 

他の人が恋愛物、
ライトでさわやかな
『毎度おさわがせしています』
『タッチ』

などを読んだり見たりしている
かたわらで、『めぞん一刻』を
貪り読んでいた、という
方からのご指摘です。


まず私の泥臭さを
ほめていただきました(笑)。

そのうえで、あえて何も言うことは
ないのだけれど、興味があるのは、
もう1つの平手打ちのシーン(単行本
第13巻「あぶない夜」)



雨の中で音無響子さんが
主人公の五代に平手打ちを
するところについては、
どう味わうか。


ご指摘ありがとうございます。


作家の故井上ひさし氏が
「バイブル」としてやはり貪り読んだという、
この『めぞん一刻』


この作品に関しては、
読者一人一人の思い入れが強く、
それぞれの読み方・愛で方(めでかた)
についてどうこう言う気はない。


そういう人が多いです。


したがって
ほぼ同時期にテレビ放映が
開始された『ガンダム』
のような展開とは、全く異なっています。


とはいえ、『めぞん一刻』に反応する人は、
往々にして『ガンダム』にも反応します。


そこで共通するのは、もちろん、
美しい女性に平手打ちをされて、
「弱虫!」「いくじなし!」
と言ってもらえる、というシーンなのです。


近年、おどろくほど一般的に用いられる
「S」「M」については、
あえて何も言いません。


何しろ、このアメーバという、
小学生もユーザーであるサイトの
自己紹介であなたはMですか、
Sですかと聞いてくるほどなので。


ほとんど血液型を聞く感覚ですよね。


血液型で人を判断するのと同様に
SかMかをたずねるというのは、
人間の可能性を狭めるために、
私は積極的に関与することはしません。


あえて言えば、お察しの通り、
私はいささかMかもしれません。


プロフィールにも書いた通りです。


精神的にという意味ですが。


サウナが好きなのも
やはり見に見える、
体感できる負荷にさらされるのが
好きだからなのでしょう。


元来、日常生活とは、
退屈なものです。


退屈が不幸
というのではないのです。


日常性とは
習慣・慣習によるものであり、
習慣・慣習は
日々の繰り返しから成り立つものです。


そして繰り返しとは
退屈であることを免れません。


こうしたことは、もちろん
私がくだくだしく述べなくとも、
あなたはよくご存じです。



そして、その退屈な日常をくつがえし、
エキサイティングなものに
一瞬にして転回させてくれるのが、
ドラマなのです。


そう、劇です。

お芝居です。


歌舞伎を思い浮かべて下さい。
江戸時代から、多くの人々に愛され、
好まれる、
あの歌舞伎です。


見方を変えれば、
「かぶいた(傾いた)」、
極端な表現から成り立つストーリーであり、
お芝居です。


しかし、その存在意義は、
イギリスのシェイクスピアの劇と
完全に対比できるものです。



両者は、あたりまえですが、
劇であり、劇的なのです。


人々に「劇」「劇的」
すなわち非日常という概念を
潜在意識に刷り込ませた

それが日本では歌舞伎であり、
イギリスではシェイクスピアなのです。


だからこそ偉大だと
言われるわけです。
 

さて、俗に、

夜目・遠目・傘の内
(よめ・とおめ・かさのうち)

と言います。


これは、
女性が最も美しく見える舞台設定です。


夜に、
遠くから、
傘をさしている。


このとき、
その女性は最も美しく見える。


これがさらに、
ふとこちらを振り返り見る、
という状況なら美しさは120%、
ということになるのでしょう。


どうも私の話は前置きが
長くなっていけないですね(笑)


この場合、というのは、
『めぞん一刻』単行本全15巻中第13巻「あぶない夜」


ここにおいて、
雨の中、一刻館管理人である
美貌の未亡人音無響子さん

彼女が、
大学卒業と同時に就職先である会社が倒産し、
やむなく保育士への道を歩んでいる
下宿人五代勇作の頬を平手打ちする場面のことです。


つい周囲のペースに乗ってしまい
状況に流されやすい主人公、
五代勇作

彼は恋敵である三鷹舜と、
長年の「攻防」の決着をつけるために、
腕力で勝負をすることになりました。


他方、三鷹は
叔父が自分の事業の都合から
勝手に進めた縁談で、九条明日菜さんとの
結納までいっており、追い詰められていました。


五代は、
最初から追い詰められていますが、
とくに翌日は
保育士資格の筆記試験の日です。


しかし、脈絡は感情的には2人を
殴り合いのけんかをさせるところまで
持っていきますが、そのようにお膳立てをし
ながらも、けんかをさせません。


最後は、
2人を屋台のコップ酒で並んで座り
終電時間まで酔わせるのです。


試験の前日ということで
励ましの意味で夕食を作って待っていた
管理人音無響子さん


彼女は、いつまでも五代が
帰ってこないので、何かあったのかと
駅で五代を待っていました。


雨です。

傘をさしています。

駅前の人混みの中、
少し離れたところからでも
響子さんのことを
五代は見つけられます。


いつも彼女のことばかり
考えているからですね。


まさに、

夜目・遠目・傘の内、


女性が最も美しく見える条件の
組み合わせの1つが整っているのでした。


行きがかり上、
やむを得ずそうなってしまったとはいえ、
響子さんが自分を駅前で待っている。


その意味を考える暇もないままに、
彼女との距離は縮まります。


「か...管理人さん...」

「... ...」
「... ...」

「あの...」
「...飲んでるんですか...」

管理人さんの瞳は
遙か遠くを見つめる瞳です。


瞬間的に、憧れの角度を
形成しているのかもしれません。

パン

1ページの4分の1を占める大きさで
平手打ちの音が鳴ります。

ザー

雨の音だけがする中、
その瞬間が止まるのです。


平手打ちをする際に
響子さんは傘をうち捨てています。


彼女もしたがって雨に濡れていますが、
それとは異なる液体である涙が
彼女の目には浮かんでいます。


このとき響子さんは200%増しで
美しく見えていたのです。



美しく見せるには

1 夜目

2 遠目

3 傘の内

にあると良いのです。


あなたも美しさを演じましょう。



ご精読ありがとうございます。


懐中温泉