黒瀬友里 -7ページ目

黒瀬友里

黒瀬友里ブログです。

最近、いじめ映像が、いとも簡単に広がっていくのを目にします。

狭い空間で、逃げ場もなく、殴られ、蹴られる――

言葉を失うとは、こういうことなのだと、改めて思わされました。
率直に言えば、胸糞が悪いです。
これ以上ふさわしい表現が見つからないほどに。

先日、いつものマッサージ店でのこと。

うつ伏せになり、張りつめた肩を丁寧にほぐしていただきながら、
私はふと、背中越しにこんな問いを投げかけていました。
「いじめを受ける子は……
何か武道のようなものを習ったほうが、いいのでしょうか」

担当の方はすぐに答えず、
一呼吸置いてから、静かに話し始めてくださいました。
子どもの頃、極真空手を習っていたこと。

ある日、道場に、いじめに苦しんでいる少年がやって来たこと。

そのとき師範は、少年にこう告げたそうです。

「一年間、空手を習っていることは、誰にも話してはいけない」

一年後。

再び五人に囲まれる出来事が起きたとき、
少年は初めて、自らの力を使いました。

結果は――
五人全員を退け、それ以降、いじめは嘘のように消えたのだそうです。

「まるで漫画のようですね」
思わず、私は言いました。

けれど、
現実というものは、ときに物語よりも単純で、
そして残酷で、同時に救いもあるのかもしれません

本当の強さとは、
声高に誇るものではなく、
静かに自分の内側で育てるもの。

そしてそれは、
誰かを傷つけるためではなく、
自分を守るために
そっと差し出されるものなのだと――

そんなことを、帰り道の空を見上げながら考えていました