故、岸朝子先生の「東京五つ星の手みやげ」という著書があります。

 

この本の表紙となっているものの写真は、東京都北区東十条にある「草月」というお店の「黒松」という品です。

 

 

岸朝子先生が、最も東京の手みやげとして相応しい、と判断して表紙にしたものと思われます。

 

私は、この書籍を見て感動を覚えました。

 

「黒松」は、子供の頃から親しんで、非常に美味しい和菓子だと認識していたからです。

 

食に詳しい専門家の方が一番に選んでくださった事で、やはりこの「黒松」は、日本全国に、いや世界全国に誇れるものなんだと再認識しました。

 

 

「黒松」は、一般に「東京3大どら焼き」のひとつと呼ばれています。

 

他の2つは、御徒町の「うさぎや」さんと、浅草の「亀十」さんなのだそうです。

 

しかし、私は「黒松」はどら焼きではない、と考えています。

 

 

「黒松」は「黒松」であって、他のジャンルの食べ物と、一括りにできるようなものでは無いのです。

 

2枚の生地であんこを挟んだ、という形態こそ共通ではあるものの、生地の風味や食感など、どら焼きとは似て非なるものです。

 

 

黒糖の香りがふんわりとして、ガワもふんわりとしています。

 

 

他に例えられるような食べ物を思い付きません。

 

「黒松」と似たような、黒糖風味の生地であんこを挟んだ品は他にもあることも知っています。

 

そういうものを食べて、「ああ。これは「黒松」のレベルとは全く異なるものだ。」と感じたことが何度もあり、やはり「黒松」は「黒松」ならではのものであることを再認識しました。

 

私は、ここぞという時のお遣いものには、ここの「黒松」を選ぶことにしています。

 

ちくわぶらぶ」というブログで、東京に遊びに来た友人に東京ならではうまいものを食わせるのならば何か?というテーマで、ちくわぶを推薦しましたが、この「黒松」も東京ならではの美味しい甘味という意味で、是非食べさせてあげて欲しい一品です。

 

とにかく、これを食べたことが無いという方には、是非食べてみて欲しい品です。

 

値段も税別一個120円(2019年10月時点)と大変お手頃です。

 

ちなみに、甘い物をあまり好きではないであろう人に遣う、ここぞという時の手みやげは、「丸草一福」のせんべいです。

 

ここのせんべいは、まるで米を食べているかのような風味と食感があり、他の草加せんべいと比べても一線を画している感があります。

 

私のお勧めは、こちらの梅印堅焼き(7枚入り)450円です。

 

 

一番オーソドックスな品ですが、これよりもうまいせんべいがあれば持って来て欲しいところです。

 

せんべい好きの方には、是非試してみていただきたいと思います。

 

甘い物が大丈夫な時は「黒松」、そうで無さそうな時は「丸草一福」、というのが、私の最大級の感謝の意を込めた贈り物なのです。

 

おしまい