このところ
ずっと徳と業(不徳)の話を書いてきましたが
ご先祖さまから送って頂く
徳と業(不徳)もあると言うことも書きました。
ご先祖様からいただくものは
あの世のご先祖様から頂くばかりでもなく
まだこの世にいる、
ご先祖(父母、祖父母、曾祖父母)
からもいただいているのです。
核家族化がすすみ
自宅に仏壇があるお宅も少なくなりました。
神棚は自分の意思だけでお迎えできますが、
仏壇は、兄弟がいたりして長兄でなければ
なかなか自分の気持ちだけで迎えることは難しいですよね。
けれども、仏壇を陰宅というように
神棚と仏壇があって、陰陽整い、
バランスが保たれるのです。
あ。
陰宅とは言っても
ご先祖様の家というわけではありません。
結構間違えてる方が多いのですが
仏壇は仏様をお祀りして
お迎えする場所
私たちとあちらの世界をつなぐ扉のある場所。
みたいなイメージをしていただけたら
わかりやすかなと思います
亡くなった方がいらっしゃる場所では無いんです。
前に座り
心静かに香を焚き、灯りをつけ
経を読んで
"どうぞ、いらして下さい"と念じることで
仏様がいらっしゃっり
ご先祖さまの供養を願い、その願いが
聞き届けられる場所。
それが御仏壇です。
仏壇があれば、家族の誰かが
毎日でなくともお経をあげているので、
聞くとも無しに、お経にふれています。
お経にふれるというのも仏縁。
おばあちゃんや家族が、仏様とのご縁を
結んでくれていたのです。
また、真摯に南無阿弥陀仏と
一度でも唱えたことがあるならば
必ず救ってくれるというのですから、
小さい頃から仏壇のある家で育ったなら
きっと一度や二度は真摯に唱えたこともあるでしょう。
そうやって
古き良き日本は、みんな小さいうちから
有難い仏縁に導かれていただいてきたのだと思います。
仏縁を結ぶ徳を積み
仏縁をいただく徳をもつ。
今のこの日本に
小さい頃から仏縁に恵まれる子どもは
どれくらいでしょうか?
自宅に仏壇がなくても
日本ではお祭りや縁日や初詣などがあります。
けれども
縁日やお祭りも自粛では
さらに仏縁に繋がることがむずかしくなります。
こんなにもいろいろなことに影響がでて
その影響がどれだけ続き
仏教的にみれば
どれほどの深手になるかと思えば
とっても残念のことではありますが、
きっと
神仏の深淵なる智慧によって
私たちはみな護られているのだと思います。
お墓参りは差し控えても。
お彼岸の迎え火、送り火は
自粛期間でも出来ることです。
ご先祖様に感謝して
ご先祖さまと共に過ごしましょう
