うまくもまずくもあるけれど
過ごした今日はしがない
空気のような日々
なんてこともない
変わり映えがあるようなないような
あってもなくても
革新的な感覚が備わっていないような
空気のような感性
平穏というのか
無味乾燥というのか
生きる為に死を装っているような
ながら死をしながら生きることが
最も穏やかな人生を送れると
目の敵にされることもなく
情動の昂ぶりに振り回されることもなく
最もささやかな人生が送れると
誰が教えたわけでもないのに
少なからず少しずつ
そんな空気のような日を採るようになって
うまくもまずくもあるけれど
過ごした今日はしがない
空気のような日々
どうしたもんか
日々は忙しくはある
悲劇喜劇もある
幸福を感じることもある
でもいまいち
しゃんとしない
パッとしない
心が奮わない
威勢が足りない
命は満ち足りない
世界の街で起きる日々の事象と
胸の中の街で起きる出来事は異なるから
世界の方を歩けば感じる
自分も空気のようなもの
人は皆空気のようなもの
街行く道行くどっか行く
知らぬ存ぜぬ他人なんて
気にもならない
見えていても透けているような
ただの空気のようなもの
だからきっと自分だって
なんてことない
ただの空気のようなもの
あぁ誰かは言うね
「そういう空気のような存在こそが
一番大切なんだよと
だってそうだろ?
空気がないと僕らは
生きていけないんだから」
そんな数多の人が吐き尽くした
二酸化炭素のような解釈一つで
「そうだよな」と
健やかに清々しくなれるほど
人の心が澄んでいるかと言われると
それもどうやらやや不明瞭
だから
だから
あんたに言ってやる
空気のような日を送った
澄んだようでモンモンとした
スッキリとした一瞬を持つ傍ら
ハッキリとしない感触が纏わりつく
そんな日を送ったあんたに
空気のようなあんたに言ってやる
腑に落ちない
釈然としない
進捗のないあんたが今日
ながら死しながらやったことがなんだったのか
あんたは見たんだ
今日もあんたは見たんだ
街に国に世界に散らばる人という空気を
今日も思うようにできなかったと言う
なあなあに過ぎてしまったと言う
こんな自分じゃまるで駄目だなあと言う
空気のようなあんたが今日もやったこと
あんたは見たんだろう
あんたは今日も観測したんだろう
街に国に世界に散らばる人という空気を
それでだから
それが何か
そんなことに何か意味があるのかよって
それがどれ程のことかを言ってやる
証明となったんだよ
証拠となったんだよ
見えているようで見えていないような
明白にあるようで明日にはいないような
空気のような存在をその目で見たということ
他人の目で見られた人間は
漸くそこで証明される
他人の目で見られて人間は
初めて確信を持つことができる
自分がこの世に確かに生きているということを
他人の目で観測されて
人の命は立証される
あんたの目で観測されて
それらの命はより強く立証された
生きていたと
生きている者であったと
今日も思うようにできなかったと言う
なあなあに過ぎてしまったと言う
こんな自分じゃまるで駄目だなあと言う
空気のようなあんたが今日もやったこと
それがあんたのやったこと
この言い訳なら
二酸化炭素の解釈よりか
幾らか吸い込みやすいかもしれないわけで
あんたがどんだけ意味あることを今日したか
誰かもそうして今日のあんたを見てくれている
証言証明してくれている
今日も思ってる以上のことをした
なあなあどころか忙しなく立証した
どんな自分でも駄目とはまるで程遠い
あんたは自分がそんな存在であるということを
まずは思い出せばいいじゃない
そしたらきっと
したらばもっと
その空気は濃くなって
その胸の街の空は晴れ渡って
今日まで駄目でも
そうなっていけばいいじゃない
今日まで忘れてたことを思い出して
そうなっていったっていいじゃない
私たち