好物の名前はすぐおぼえた
こぞうの砌
苦手なものの事も強くおぼえた
世情の内に
衝撃もとい印象が濃いものは
なるたけ知覚した
特別な能力を有する必要も決してなく
そして
世の大半のことをしらない
未だ解き明かされぬまま
転がっているものが
いかに多いことだろう
人が知っていることは
人がおぼえておこうと思うほど
人の琴線に触れたものだけ
最初におぼえておきたいことは
僕らの琴線が
まずどれほど敏感であるのかということ
そのところなのかもしれないや
どんな些細も逃さぬほど
どれほど研ぎ澄まされていて
どの方向に特化していて
どこまで感知できるのだろう
人の琴線を持っているという
感覚を諦めることができたなら
もっとあらぬ不思議に
たどり着いたりするものなのだろうか